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ある意味、公開処刑

「ぎゃああああ!!助けてくれぇぇ!!」


「やかましい!うちの娘に冤罪なすりつけやがって、こんのクソガキが!国王にかわって、私が成敗してくれるわ!!」


 叫び声がしたので壇上に目をやると、うちの父が王太子殿下を捕獲しておりました。護衛騎士達は第二王子のヴェース殿下と我が義弟リップルの混合結界に阻まれて近づくこともできません。


「と、父様ぁぁ!!?」


「ルージュ、大丈夫だよ。父様がこのクソガキに二度と立ち直れないレベルの罰を与えてあげるからね」


 私への慈愛に満ちた父の瞳に、不安しかありません。


「いいぞ、父様!ヤっちゃえ!」

「流石ですぞ、旦那様!やったれ、やったれ!!」


 リップルが王太子(へんたい)殿下にキレてますわ!セバスチャン…やったれじゃありませんわ!魔力から察するに、父様は怒り狂ってるじゃありませんの!!火に油を注がないでくださいまし!!


「僕が許可します!愚兄に制裁を!!」


 第二王子であるヴェース殿下が許可してしまいましたわ!


 えっと…なら…いいかしら?…ってそんなわけはありませんわ!しかし、その一瞬の迷いが命取りでした。



 あ、あの体勢は…!



 幼少期、悪さをした殿下を捕まえると…父はいつも殿下に罰を与えておりました。幼少期ならまだしも、今その罰は…!




 父は、殿下のズボンと下着を脱がせました。完全にお尻が丸見えです。



 そして、殿下ー!とか騎士達が必死に叫ぶのですが、結界は微塵も揺らぎません。それどころかヴェース殿下が説得して、騎士が諦め始めました。ヴェース殿下の交渉力がスゴいですわ。



「ま、まさか……」



 尻を丸出しにされたあげくよつん這いという屈辱的なポーズをしたまま怯える殿下。私も嫌な予感しかしませんわ。


「観念しろや、クソガキィ…ははははは、バカ殿下め!この世で一番恐ろしいのは、地震雷火事親父!(サンダー)破壊者(デストロイヤー)の二つ名を持つ雷親父による爆裂尻叩きの刑を食らうがいいわ!!」


「や、やめろ!やめてくれ!!」

「父様、やめて!!」


 私と王太子(へんたい)殿下の懇願も虚しく、刑は無慈悲に執行されました。白い尻に次々と紅葉の様な痕がついていきます。あれは痛い。父は加減せず連打していますわ。

 我が国の準最高権力者による、最高権力者(予定)へのお尻ペンペンは…それはもう激しいものでした。


「痛い!痛いぃ!!」


「はははははは!泣け!叫べ!後悔しろ!愚かな己を悔いるがいいわ!!」


 父様、完全に悪役ですわ!バングナルト様達もポカーンとしてますわよ!


「痛いよぉぉ!」


 殿下は泣き叫んでおりますが、まだまだ父の怒りはおさまらぬようです。


「ルージュの!痛みは!こんなもんじゃ!なかった!娘は!泣いて!それでも!お前の!命乞いを!したんだ!!」


「え!?いだい!痛い痛い痛い!!」


 父の尻叩き連打は止まりません。


「俺は!お前が!娘を!裏切った時点で!殺したかった!だが!娘は!自分で!仕返しするからと!お前の命乞いを!したんだ!」


「痛い!ルージュ…が…うああ…ルージュ!?」


 王太子(へんたい)殿下は私に視線をやりました。下半身は丸出しのままですわ。


「ルージュ…ああ、こんな恥ずかしい姿を見られちゃうなんて……」


「…とどめだ。一息に逝かせてやろう」




 父は影から棒状の鈍器を取り出しました。王太子殿下は尻を高く上げたまま、魔法で拘束されています。


「今宵のエクスケツヴァーは血に飢えておる…」


 エクスケツヴァー…つまり、(けつ)バットですわ!あんな腫れあがった尻に、止めをさすつもりですの!?


「旦那様、一生ついていきますぞ!やったれ、やったれ!!」


 私がやったれじゃありませんわとセバスチャンに意識が逸れた一瞬で、父はエクスケツヴァーをフルスイングいたしました。


「奥義!究極(アルティメット)(サンダー)全力振打(フルスイング)!!」


 雷を纏ったバットが、殿下のお尻を直撃いたしました。





「いやああああああん!!」






 変態が、絶頂したのか粗相をいたしました。父が慌てて浄化しています。まさかの事態です。人として大切な何かを喪失した瞬間ですわ。






 どうしましょう。




 また新たな開眼をしてしまったのでしょうか。あれがかの有名なアへ顔とやらなのでしょうか。

 もう本気で私の手に負える事態じゃないのですが、どうしましょう。




「ああ…ルージュ…情けない私を、もっと見て…」


「ヒッ!?」


「ああ、怯えた姿も美しい…愚かで矮小なゴミクズでしかない私を見て…」


「い、いや……」


 充分距離があるものの、私に手を伸ばす変態に嫌悪感が…怖気が止まりません。


「なんて恐ろしいのかしら!ルージュ=ガーネットは王太子殿下を洗脳…いえ、調教しているに違いないわ!」


 アイラ嬢がそんなことを言い出しました。


「アイラ…」


 王太子殿下の気がアイラ嬢にそれたのはありがたいですが、それはあまりにも酷くないですか?私は王太子殿下が変態に突き進む手助けなんぞしておりませんし、したくもありませんわ!


「仲間のこの調教力が何よりの証拠ですわ!」


「ええええええ!?」


 思わず叫ぶしかなかった私です。調教力ってなんですの!?

 周囲を確認しました。


・ファンデ→いつの間にか物理攻撃力で騎士を調教し、沈静させた。

・マカラ→いつの間にか騎士達が家畜化。なんかブヒブヒ言ってる。

・夢魔→なんか騎士達に新しい扉を強制解放させたらしく、ベーコンレタス祭りが開催中。

・父→王太子を尻叩きプレイで悶絶させ、新たな性癖をオープンさせた。


 あまりにも説得力があったらしく、ソルレイク貴族達が怯えた様子ですわ。正直、周囲の被害に私も驚愕してますわ。確かにすごい調教力…いやいや、調教力ってなんですの!?


「ルージュ様は調教なんかしません!アヒル的な意味で危険なだけです!」


 レッタ…!でもアヒル的な意味で危険なだけですってどういう意味ですの?クラスメイト達がうなずいてますわ。


 アヒル的な意味で危険なだけですってなんですの!?でも、レッタのおかげで頭が冷えましたわ。反撃、開始です!

・父が荒ぶった!

・王太子(変態)は露出の悦びに目覚めた!

・周囲がさらにドン引きした!

・ルージュの混乱が解けた!


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