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私、みみっちい仕返しをいたします  作者: 明。
番外・レッタ編
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強烈な初めまして

 もはやサバトみたいなありさまの広場に、騒ぎを聞きつけた父と弟妹も来ました。


「これは……増えた魔物!?一体誰が!??」


「ストロングぅぅ、ファンデぇぇ!!」


 ファンデ様が打ち上げたらしき魔物の首が飛んできました。


「ヒッ!?」


「すいません、父様。友人が倒してくれました。ファンデ様!危ないからこっちに吹き飛ばさないでくださぁぁい!!」


「おぉう!すまぁぁん!!」


 これで大丈夫ですね。何事もなかったかのように、また作業へと戻る私。


「お姉ちゃん、今回はお肉がおみやげ?」

「お姉ちゃん、おかえり~」

「お姉ちゃん、すき~」


 相変わらずうちの弟妹はマイペースですね。お土産は別にあるのですが、血まみれの手で取り出したくはないです。


「お土産はあるけど、今お姉ちゃんの手は血まみれだから、後でね」


『は~い!』


 弟妹達も作業を手伝い始めました。貧乏貴族は働くのが当たり前なのです。


「え、えらいのね」


「お姉ちゃん、だぁれ?」


 マカラ様、超緊張していて可愛いです。うちの弟妹はコミュ力が無駄に高いため、気にしていないようですね。


「わ、私はレッタの……と、ともだちでマカラと言うの」


「じゃあマカラお姉ちゃんだ!」

「マカラお姉ちゃんはおうとの人なの?」

「こいびといるの?」

「お姉ちゃんにこんな都会貴族的な友達がいるなんて……」

「なあ……田舎っぽい人ならわかるけど……」


 上二人をしばいてやろうかと拳骨を作っていましたら、マカラ様が首を横に振りました。


「レッタはすごく大切なお友達なの。私がお願いしてお友達になってもらったの。お姉ちゃんが優しくて素敵なのは、あなたたちの方が知っているでしょう」


『知ってる!』


 弟妹はすっかりマカラ様になついてしまいました。


「おうとにはヤギいるの?何を飼ってるの?」


「え?えっと……」


 王都に牧畜家はそもそも多分いないですよ。困っているようだから、ちょっとだけ口を出しました。


「多分いないよ。ほら、頑張ったら今日はごちそうだぞ~!お肉が食べきれないぐらい出るよ~」


『がんばる!』


 村中総出でひたすら肉を加工し…ようやく終わりが見えてきたところでファンデ様とクレスト様が戻ってきました。


「レッタ!スゴい大物がいたぞ!」


 ファンデ様は満面の笑顔です。スゴい大物……見たことがないほどに巨大な……どら、ごん??


「ワイバーンでこんなにでかいやつは珍しいぞ!」


「ここら辺のボスだった奴ですね…」


 この近隣にはワイバーンを補食できる種がおりません。餌がない時期はよく家畜や人を襲ったりと、とてつもなく迷惑でした。しかしファンデ様に会ったのが運の尽きですね。ワイバーンなどファンデ様にかかれば羽つきとかげですよ!


「とりあえず、群れを狩りまくって来た。人間にビビるよう威圧しまくったから、しばらくはおとなしいだろ。セータイケー?を崩さないように、全部は狩らなかったぞ。卵も持ってきたから、でっかいオムレツ作ってくれ」


「流石です、ファンデ様。生態系への影響まで考えるなんて……成長しましたね」


「クレストさんのウケウリだけどな。クレストさんはスゴいんだ!ワイバーンの巣を見つけたり、すっごく物知りなんだぞ!」


 ただ敵を倒すだけのファンデ様と違い、強い種を駆逐し過ぎると弱い種が増えすぎて被害を拡大する事があると知っていらっしゃるクレスト様。そこをうまく調整しているそうです。このお二人、そういう意味でも本当にお似合いです。恋愛だけでなく、相棒として互いを支えあう……ファンデ様は本当に、唯一無二のお相手を見つけたのですね。


 少年のようにキラキラしたファンデ様に癒されました。父が死んだ魚な瞳で泡をふいているのは見なかったことにします。

 冬を越せるほどのお肉。ワイバーン肉はとても美味です。そして憎きワイバーンへの討伐と牽制。うちの領地的にいいことずくめですよ。父よ、泡をふく前に領主としてお礼を言ってくださいね。


 うちの弟妹は怖いもの知らずだからかファンデ様に話しかけました。特に弟達は興味津々です。


「スゲー、姉ちゃんがやっつけたのか?」


「ああ。ワイバーンは首の後ろに回り込んで斬ればいい。わりと簡単に倒せるぞ。そんなに頭もよくないしな」


「へー。スゲー!」


 そんな芸当ができるのはファンデ様だけだとおも………クレスト様もできましたね。


 クレスト様は渋い顔で黙っています。普段なら『俺の婚約者(ファンデ)可愛い』とデレデレ鼻の下を伸ばしているハズなのに……おかしいですね。


「クレスト様、何かありましたか?」


「ん~?ああ。レッタさんはここの領主の娘さんだしなぁ……」


 どうやら、何かあったようですね。歯切れが悪いことから、いい話ではないと予測がつきました。


「コンラッドー、これ見て」


「………これは………どこでこれを?」


「森の中。石の周囲はやたら木が枯れていた」


 たくさんの魔石に笑顔だったコンラッド様も渋い顔になりました。どうやら、一波乱ありそうです。私は休暇しに故郷へ来たのにぃぃ!!



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