想定不可能な事態です
かなり残念なネタと下ネタになります。
苦手な方は逃げてください。今さら何が来ようが大丈夫だYO☆という益荒男は、お進みくださいませ。
憎しみで瞳をギラつかせる男と対峙する。この男には、いつから悪魔がついていたのだろうか。少なくとも、僕に会った時点から正気ではなかった気がする。
僕自身、ただ裁判でこいつの罪を露見させるだけでいいのかと迷いがあった。仕返ししたい気持ちは、やはりどこかにあったのだ。
「オマエ、オマエノセイダアアアアア!!」
ジムへ……お義父さんに男が襲いかかるが、ジムヘンソ………お義父さんは素早くかわし、見事な踵落としをキメた。もう、車椅子ではなくモビル△ーツですね。車椅子はどこに行った。
「チェンジ!黄金尻バット!!」
各方面から苦情が来そうなヤツがキタアアアアアアアアア!!
えっちょっ………どういうこと!??魔力を目に集めて金色に輝くお義父さんの纏う術式を解析する。お義父さん…すっかりと車椅子だった魔法金属を使いこなしていますね(白目)
お義父さんは僕が車椅子に仕込んでいた駆動魔術を応用し、金属を意のままに変えて操る術を身につけたようです。わー、すご~い(棒読み)
昆虫のように外骨格にして体を支えているよ。そうすることで能力以上の身体能力を発揮するんだね。わー、すご~い(棒読み)
金色に輝く巨人は、土魔法でお立ち台だか舞台を作り、戻ってきた傍聴者や裁判の関係者達によく見えるようセッティングした。そこに、漆黒の某アメコミヒーローっぽいヤツが合流した。
「我こそは、断罪の使者!尻バットマン!!」
またしても各方面から苦情が来そうなヤツがキタアアアアアアアアア!!
「お、お父様!?」
「お、お父様ではない!我は尻バットマンだ!!」
明らかに慌てているので、ルージュ様のお父様で間違いなさそうだ。何故こんなことに。それにしても、どれだけ尻バットが好きなんだ。
「ユルサナイ…ユルサナイ…」
舞台に拘束された男が悪魔の力を使おうとしたようなので、咄嗟に白雪を弓に変えて射ってしまった。ほとんど反射的な動きだった。
「ギャアアアアアアアアアア!!」
尻にプスッと矢が刺さった。傷口からドロドロと穢れが溢れ出す。矢は水に変わり、穢れを溶かした。
「流石はうちの義息子!」
「なかなかやるな」
「ヤメロ!ヤメテクレエエエ!!」
「リヒャルト君、次ここね」
「うむ。次はここを狙ってくれ」
彼らは男の排泄口に刺すよう指示してきた。さっきは反射的に動いたからためらいなく射ったけど、流石に尻穴に刺すのはためらわれる。
早く早くと急かされるが、流石にやりたくない。それを見かねたのか竜さんが、僕が清めるのに使った水を集めてさらに清め、氷のピッチャーをたくさん作って尻バット二人に渡した。
「やれやれ、利人は相変わらず優しいね。ほれ、これをかけてやりなさい。そやつを死にたがるまで苦しめるんだよ」
「み、湊様あああああ!?」
まさかの、ご本人でしたか!なにしてるんですか、もう!!
「元気そうでよかったよ、利人」
「湊様…」
「リヒャルト、私も紹介して」
マカラちゃんが僕の腕にスリスリしてきた。紹介…そっか。紹介しなきゃ。
「ぼ、僕のお、お、奥さんの、マカラちゃんです」
なんか恥ずかしい!すごく恥ずかしい!でも、なんとか湊様にマカラちゃんを紹介できた。
「そうか、そうか。お前が幸せになったようで何よりだ。娘…マカラと言ったか。利人…リヒャルトは私が祝福を与えた子だ。心優しく、素直で真面目な子だ。大切にしておくれ」
「はい。お約束しますわ」
マカラちゃんはハッキリとそう言った。マカラちゃん、カッコいい。思わずキュンとしてしまった。
「あ、兄貴!あれどうにかならねぇか!?」
「え?」
「「チッ」」
ジャンの必死な声に、指差す方向を見る。マカラちゃんと湊様が舌打ちしたような気がするけど、気のせいだよね!?
「うああああああ!?ちょ!ナニしてるんですか!??」
尻バット達は舞台で拷問をしていたらしい。僕がマカラちゃんにうっとりしていた隙に、大変なことに!!
「いやいや、気にしなくていいんだよ、リヒャルト君。我々はこの男に制裁を与えているだけだからね」
気にしないとか、無理ですから。無茶を言わないでください。
「うむ。気にするでない。この男をじっくりたっぷり粛清してやるからな!」
「お、お父様!何故マカラの……偽父様に拷問を!?」
偽父様…面白い呼び方ですね。
「私は尻バットマン!!お父様ではない!だが、とある公爵から陰湿な嫌がらせばかりか娘の暗殺計画まで企てたバカを粛清してほしいと依頼があったのだ!これは正義である。犯罪を未然に防止するのである!!」
「旦那様!!やったれ、やったれ」
見知らぬおじいさんが尻バットマンを応援している。
「やったれじゃありませんわって、じいが旦那様と呼ぶのはお父様だけですわ!明らかに過剰防衛ですわああああ!!」
ルージュ様も色々色々苦労してるみたいです。なんか、高嶺過ぎる花から一気に親近感がわいてきたかも。
彼らは湊様が清めた水を少しずつ男に垂らしては苦しめていた。悪魔に魅入られた身体に垂らされると、劇薬のようになる。男は何度も絶叫し、許しを乞うが、二人は聞かない。誰も助けない。
「駄目よ。よく視て」
僕は止めさせようとしたが、マカラちゃんに止められた。彼女の言葉に従い、魔力を解析する。彼らはあの男を壊さずに、悪魔を抜こうとしていた。それは多分、あの男のためではないだろう。命を取ったり、精神破壊が目的ではない。それを理解したので、僕は止めないことにした。
そしてついに、悪魔が力尽きて男は非力な人間となる。悪魔が力をふるった時に服は破けていたので全裸だ。
彼らは男をよつん這いで固定した。
お義父さんが顔をだし、男の尻をひっぱたいた。あれは痛い!一打ごとに真っ赤な紅葉が重なっていく。
「私の!大事なものは!全て!返してもらう!マスラは、絶対に渡さない!!」
「違う!マスラは私のものだ!」
痛みに耐えながらも、男は叫んだ。
「今宵のエクスケツヴァーは、血に飢えておる」
ついに、尻バットマン様が奴の背後に立った。
「こうしゃ……尻バットマン様」
尻バットマン様は、巨大な釘バットをお持ちでした。もう、どうするかおわかりですね?
「この世でもっとも恐ろしいのは!」
「「地震雷火事親父!!」」
「雷親父の!」
「雷千本連打!!」
二人が釘バットを連打しまくり…男はついに『ごめんなさい』と叫んだ。
「ごめんで済んだら、騎士はいらないわよね」
お義母様が、やたらハァハァしている控えめに言っても変態にしか見えないおっさん達を連れてきた。
子細は語りたくないので省くが、その後奴は男性としての尊厳を木端微塵に破壊された。それを大笑いしながら眺めるマスラ様に、ようやく本当に愛されていないと男は理解したようだ。
この仕返しを考案したのは意外にもイーリ様だった。後にアイラ様が『腐女子の仕返しはエグいのよね』と顔をひきつらせながら教えてくれました。確かにエグかった。これ以上の罰はおもいつかないレベルだった。
その場に居た男性達が震えながら股間をおさえていたのは、言うまでもない。




