123話 獣族の大陸へ……
馬車の荷台に棺桶が置かれて、其の1つに
アーシーリヴァの遺体が収められている。
今頃、アーシーリヴァは転生して
新たな人生を歩んでいるのだろう。
転生した先は誰かは薄々わかっているが
「召喚術は惨いな」
白き龍を召喚した代償で命を落すことに
アーシーリヴァはためらいなく行ったが、
全て転生して俺の傍にいる為にしたことに
「アーシーが好きだったのに……
安らかに眠っているアーシーリヴァに涙を流しながら
語っていると、
「姉上が願ったことだ! 転生後を頼む!!」
元テロリストのカーディオン王国の第3王子、
いや、王太子のカレム・ド・シズマが護衛騎士の団長と
副団長と共に俺の方に歩みながら言うので、
「良いのか? 騎士団も居るのに……
此処はカレムの護衛として来ている騎士団の待機場所で
転生と言う言葉を言う場所ではないと苦言を言うと、
「何を今更、隠し事はかえって私の不利になる」
カレムの秘書をしているマチルダさんがフフッと笑ってから
「輝太さんは、我が国の王になりません?」
変なことを言い出すので、騎士団の者たちがエッとなっていると
「俺は獣族の勇者だぞ!」
「姉上が転生した方と結婚するだろう」
「そうですか、これほど望ましい方はいませんな」
カレムの左横に立っている団長かな?
俺を見ながら言うので、どうやらカレムが全てを話した感じで
「何処まで話したんだ?」
カレム、団長の言葉に騎士団はハテナマークを
頭に浮かべている感じなので、俺は隠さず話せよと言うと、
副団長かな騎士団に円陣を組むように指示をして
俺たちを囲むように円陣を組んでから、
カレムのこと、マチルダさんのこと、俺たちのことを話すと
騎士団の者は俺を崇拝するような目で見て来るので
「俺は王の器ではないし、ダルザニアの方が……
「ミューブル王国で身を置くことになっている」
「獣族では無理ですな」
この世界に召喚する前に母さんによって
明美の上位準眷属にされていた。隠れスキルで王の器、
王の覇気を持ってるだろうが、つかさのように
拘束されたくないので俺の横に居るダルザニアに振ると、
ミューブル王国に骨を埋めるようなことを言って無理というと
アルテイラが獣族なので最初から無理だと語るので、
「国の存続の為には!!」
団長が暑苦しい顔を俺に近づけて言い出すので
「いや! 何処の馬の骨か分からない……
「モニターで見ていました! そこに居る獣族の最強騎士と
魔族の王子の戦いの余波からアーシーリヴァ殿下を守った
ことを!!」
召喚者で一般的に知られていない俺がいきなり王になるなど
無理なことであるので断るのに、俺に唾を飛ばしながら
ダルザニアとファインダーロペスの激突の余波で
バリアーの一部が壊されてアーシーリヴァ、コンピーコム王、
スタンテッド王以外の他国の王子たちと騎士団の者たちは衝撃波によって
体は粉々になり死に絶えた。
つかさの嫁たちを自国の戦力、物として王子たちが言い寄って来たことに
明美が気に食わなかったことが原因である。
武闘大会での事故として終わっているが、どう見てもワザと
其の場に集めて殺したと言われても可笑しくないバリアーの壊れ方。
ミューブル王国に密偵で来ていた者はコロッセオの外に居たので
無傷であり其の日の内に手紙をバード・メールで送っている。
内容は知っていて、魔族によって各国の王子が殺された。
魔族の中に居る奴隷魔法を使える者がミューブル王国の王である
魔王に命令されて行ったことが書いてある。
更に、魔王が次期魔王の為に行ったと書いてあった。
今行っている召喚ではミューブル王国に対抗できないので
神に匹敵する者を召喚するべきと書いてあるが
今までのミューブル王国の歴史を考えると、手紙を読んだ者は
何を書いているんだと思うだろう。
ミューブル王国は人族の大陸で最弱国家であり、地形の
おかげで生き残っている国と言うのが各国の評価である。
魔族にゲームに勝っているにも関わらず共存をしているのも
魔王亡き後の生き残りの為と言うのが各国の見解である。
29か国が攻め込んだ時にも魔族は動かなかったので
ミューブル王国の為に動かないという判断のもと
5月にミューブル王国へ連合軍で攻め込む準備をしている。
新たな召喚者を連れて……
明美は手紙の内容は変えずに封筒に戻している。
だが、モニター越しで見ていた団長はアーシーリヴァを守ったからと
熱く叫ぶが、
「あの、此の国に来た他国の王子や騎士団が
其れで亡くなったんだけど……
「関係ありません! アーシーリヴァ殿下を守った
勇者と言えば国民は納得します!!」
他の国の王子たちを守ることが出来なかったと話すが、
他所の国は知りませんと団長が言うので
「だ、だけどさ! ダバルト・ド・シズマを守っていない」
「試合です! 生死を掛けた試合です!!」
ダバルトがキューイルに一瞬で倒されることを
俺は知っていたにも関わらず助けなかったことを言うと
団長が試合で亡くなったのは勝負の末の結果であり
俺には関係ないことと俺の両肩に手を置いて言うので、
どうやって王になるのを断わろうかなと思っていると、
「輝太! 俺の参謀になってくれ!!」
カレムが王になるのが嫌なら参謀でと言うが
ハッキリと
「俺は頭良くないぞ!」
参謀に向かないと言うと、
「マチルダが居るから形だけだ!」
テロリスト時代に参謀を務めていたマチルダさんが居るので
籍だけ入れてくれと言うが、
「ミューブル王国に攻め込む切り込み隊長になれと?」
カレムの配下になるのでアーシーリヴァの墓参りに
来た時にミューブル王国に攻め込むと言い出したら
カレムの騎士としてミューブル王国に攻め込まなくてはいけないので
籍を入れることで起こりうることを嫌な感じで言うと、
「そんなことをすれば、明美と離婚だ!!」
「いつ結婚した?」
「友達イコール結婚だ!」
カレムは明美と友人であるのでミューブル王国に攻め込むなど
しないし、明美の笑顔を曇らすことはしないと
明美と結婚をしていないのに離婚と言う言葉を出したりして
ミューブル王国に手を出さないと熱く言うので、
団長や騎士団の者も俺と一緒にフフッと笑っていると、
「明美は転生後は結婚をしてくれると言ったんだぞ!!」
カレムは明美と約束はしていないのに言い出すので、
俺はアーシーリヴァの墓参りに行くのに肩書があった方が
入国などしやすいので、
「お前の直属の部下としてなら考える」
命令系統は軍の司令官経由ではなくカレムからの直接の
命令のみであれば束縛されることなく動けるので
カレムの立場を考えて下に就くと上から目線で言うと、
「構わない! それで頼む」
カレムは承諾の言葉を言うと騎士団の者たちが
歓喜の言葉を上げる中で、団長が
「カレム殿下が王になった暁には総司令官に」
軍のトップにと言い出すので
「あのね、軍には一切関わらないから」
束縛は嫌だと言うと
「貴方が要れば、召喚による生贄が無くなります」
ミューブル王国が失格勇者の代わりの勇者を召喚した際に
魔導士が代償として命を落すのを生贄の命を使って
魔導士が生き延びることが出来たので最近の召喚は
生贄を使っての儀式になっている。
つかさが偽名を名乗った時に召喚時に生贄を使ってと言ったので
ソラスが召喚の儀の1行に入れた。
召喚された勇者のレベルはレベル1ではなくレベル20からである。
魔王も召喚で最初から強力な勇者をと研究していたが
行き詰っていて未だに魔王は誰も召喚していない。
が、人族に居る魔族によって情報が入り6月に召喚することに
なっている。召喚される者はスキルで絶対服従という
魔王を配下にするだけの力を持つが、スキルのレベルが1であるので
脅威はほとんどなく魔王が亡くなれば元の世界に帰ることになる。
そのスキルは元の世界でも使えるのが問題になって、
明美が其の者と代わって魔王の目の前に現れる手はずになっている。
人族側は魔王亡き後の召喚で現魔王を倒すと言う一文を変える
研究に入っている。
獣族側は召喚するようになったのは女性を欲しいだけであるので
魔王が亡くなり召喚者がいなくなっても人族側から得れば良いと
思っているので研究は何もしていない。
ちなみに、絶対服従を俺たちに掛けるとして効くのかと
明美に聞いたら、効かないし、反射する道具を持てばいいから
と言うので、何で代わるんだと聞くと
「一般の人に効くから知り合いだと……」
確かに友人などが相手なら躊躇している間に
やられる可能性もあるし、村、町、市へと拡大したら
もうお手上げで逃げるか仲間に入るしかないと思っていると
つかさが、明美なら蘇生が出来るから瞬殺で倒すと言うので
「だったら、代わる……
「ソラスからの依頼だもん」
魔王が操られるのに耐えられないと言うソラスの願いで
此の世界に来るようだが、召喚されないでも来れるので
「なぜ、召喚の形で……
「未来視でみたら学園の者が召喚されるから
利用しようと……
つかさも言っていた召喚者予定の人達で
召喚されていたら殺される予定であった。
でも、未来視で今後の予定が確定してるのに変わるのかと
明美に聞くと、つかさ達が来るのが今後の予定の正規ルートだけど、
未来視で見た時は別ルートを示していて、それを明美が
干渉することで正規ルートに変えると……
「ついでに、そいつもか?」
「そう」
魔王が召喚する相手も明美によって代えさせて、
明美の担任の酒樽に繋げるルートが出来上がる。
此処が分岐点になり明美の、俺たちの世界に干渉して
様々な不具合が起こるそうだ。
その影響で並行世界が大量に発生する可能性が……
俺たちの世界を創造した神は嫌がったので
つかさ達に召喚者の代わりに行くように要請し
つかさ達は3年間も遊べるなら良い休みになるからと言って
此の世界に来ている。
「つかさ、竜巳の結婚は?」
「ソラス、アーシーリヴァ、内緒の3人から聞いて」
つかさ達も此処で妻を娶るとは思っていなかったはずで
明美が5人の関係者から聞いていたことは内緒であった。
つかさと竜巳が此の世界に来るのは決まっていたが、
帰還後に偽の結婚式をすると言うことでクラスの者は
辞退していたのですんなり決まった。
つかさは女性からの告白が無くなればという気持ちと
竜巳ならグラビアアイドルをしているので相手として悪くないし、
好きな相手が男性と分かれば
言い寄って来る女性が居なくなるだろうと……
竜巳はソラスが指名したのと
竜巳の父親がウエディングドレス姿を雑誌の表紙に掲載する為に……
つかさとのツーショット写真である。年齢など若すぎるが
ウエディングドレスの紹介特集なので問題ないそうだ。
これが竜巳の最期の仕事になる予定だったらしい。
つかさ、竜巳はソラスとは此の世界に来る前に
3回くらい会って拠点などの相談をしていた。
「アキナさんたちは?」
「つかさの御見合いの立会人になるから、
嘘を言って来て貰いました」
アキナさん達が此の世界に来たのは予定の学園の者が
此の世界で亡くならないようにするためである。
アキナさん達はミューブル王国を支配下にして
予定の者が勇者としてゲームや合同練習に参加させないように
する為である。アキナさん達は夫婦全員で来たのは役割分担を
する為である。暇なときはソリュート王国に戻っている。
今はアキナさん以外は借金返済の為に此の世界には居ない。
だが、アキナさん達を来させた理由は上記の御見合いの件で
今後の歴史が変わらないようにする為であった。
「ひでぇ妹だな、俺は?」
「召喚は決まっていて、ええっとね、内緒」
兄貴たちに本当のことを言っても来るのに嘘を言ったのは、
召喚されるタイミングで予定の者が来る可能性が
少しはあったからと言うが、俺としては兄貴に嘘を言うのは
良くないなと思ったので苦言を言った後に
俺が此の世界に来た理由はと聞くと、召喚はクチナと
関係なく呼ばれることは決まっていて、
その後の話は内緒と言うので、
「母さんの適合者と関係があるんだな」
「さぁ? わかんない」
「嘘言え!! 誰だ!! 母さんに伝えたのは!!」
アーシーリヴァの来世とクチナは出会っているはず。
そして、明美もアーシーリヴァの来世と出会っているはずで
その時に俺が明美の上位準眷属になることを聞いて、
俺が召喚される前に明美の上位準眷属になっていた。
だから、明美は知っているはずだ! アーシーリヴァの来世を!!
クチナに此の世界での俺の出来事を教えた者だから
明美に詰め寄って聞いたが、
「初恋! おめでとう!!」
「誤魔化すな!!」
「輝太が帰ったら誰を犠牲にして召喚するのかな?」
「知るかぁああ! 教えろぉおおお!!……
最後は誤魔化されて逃げた明美との話を団長の言葉で思い出して
頭を抱えていると
「生贄ですか? 元々は召喚させないようにというのが
ソラスさまから聞きましたが、魔族の脅威で……
アルテイラが召喚に犠牲を強いるのは召喚の儀をしないようにと
ソラスが仕組んだが、ゲームでの魔族の脅威から召喚に踏み込んだ
人族側のことを言うので、
「神界からアドラーみたいに雇えば良いだろう」
ダルザニアが提案するが
「いくらかかかると、それに私の存在が分かるのは……
カレムがアドラークラスを雇えないし、本当は転生も出来ない
罪なのに、此の世界にカレムとして存在していることが公になるのは
避けたいので難色を示すと
「貴方は?」
ダルザニアがマチルダさんに聞くと
「無理ですね。お金がありません」
こちらも無理と言うので、アドラークラスだと1年間で
日本円で10兆円はかかるそうだ。
恭子は勇太の為にアドラーを雇っているが、お友達価格で
1年間1兆円で勇太の帰還までの契約だそうだ。金額が高額すぎて
俺にとって雲の上の話を聞いていて世界が違うと思いました。
「やはり、たまには来るんだろ?」
ダルザニアが俺に聞くので、
「カレムの護衛はアーシーの御墓参りの時だけ就くが
元の世界での生活があるから常時は……
先程いっていたのを聞いていなかったダルザニアに
総司令官になったら1週間に2、3回は来なくてはならないし、
つかさみたいに各世界の行き交いを時間調整して
1日48時間戦いますかは嫌だから断るように言うと
「フッ、ツカサが出来て、テルタは出来ないはないだろう」
ダルザニアはカレムが心配なのか出来ないと言うなと
俺に言うけど、彼方の馬車の停留所の方でコンピーコム王国の
馬車の列、プロールクト王国の馬車の列の方を眺めながら、
「さらに激務を背負いこむ男と同じにしないでくれ!!」
つかさが成り行きとはいえコンピーコム王国の王妃を
眷属にして、コンピーコム王の隠し子も眷属にしているので
コンピーコム王は、
つかさをコンピーコム王国の次期王にする可能性が高い。
コンピーコム王国の次期王に内定している王子と揉めると
思うが、つかさと戦うには分が悪い。
つかさのバックにいる冥王、太陽王、美の女神の存在が大きく
コンピーコム王国の貴族連中も波風を起こすことは無いだろう。
最終的にはミューブル王国のように上王制度を作ることになるだろう。
そして、プロールクト王国の次期王はミューブル王国に滞在していた
勇者隊の騎士団を引き連れてプロールクト王国に戻る。
現王と戦う為に……
次期王ロット・ワトソン・トイ・ルクㇳは魔族の女性を
現王に無断で妻にして帰国する。
更に、港町【ロブシェリル】で出会った魔族の集団を
自分の配下にして帰国する。
「父が認めてくれなければ、父を……
ロットは魔王亡き後の生末を考えた行動として妻にした
つかさの妻の1人の妹との結婚を認めなければ、ロットは現王を
撃つとさえ言うことを聞いて、つかさが妻の1人である
ロットの姉と共に向かう。
なので、まずはコンピーコム王国に向かい、その足で
プロールクト王国に向かう工程である。
プロールクト王国に魔族が住む環境を整備する必要があり、
つかさは魔族との共存を認めない者たちの説得に
動くことになっている。
傍から見ていると、つかさは何でも受け入れている感じで、
俺には同じことは無理だから言うと、
「私たちも居る。まずは騎士団長から……
カレルの護衛から騎士団の団長にと
カレルが俺を支えていくからと言うのでフッと笑ってから
「俺はマザコンだ! そんな男に……
「姉上殿は適合者で、マザコンの言葉の中には……
クチナ大好きの男だから、騎士団を引いての
行動は無理だよとカレルに言うと、アルテイラが
余計なことを言うので、護衛で来ている騎士団の者たちが
我々を指揮下にと言う目で見て来るので、
「わかったよ!! だが、アーシーと相談してな!」
最後の抵抗でアーシーリヴァと相談して決めると言うと
騎士団が歓喜の言葉を上げる中で、ミューブル王国と
カーディオン王国の裏同盟が決まった瞬間である。
だが、まずは、
「そろそろいいでしょうか?」
雨具のフード付きのコートを着た女性が俺たちに語るので、
「あぁ、アーシーを丁重にな」
カレルに挨拶をして其の女性がスマートフォンのゲートアプリを
タップすると目の前に歪が発生しているので其の歪に入って行くと
俺たちが今回の旅で人族の大陸のスタンテッド王国の港町
ベイノーランに来た時の船着き場の路地から何食わぬ顔で
獣族の大陸に向かう船に歩き出す。
そして、貨物兼客用の大型帆船のタラップの前にいる
ミューブル王国で地下牢に入っていたホッソソック王国の勇者
不破優瑠と同じく地下牢に入っていた
獣族の3人が俺たちに気が付いて、
「遅かったな」
優瑠が長くなった髪を其のまま風に靡かせながら言うので、
「其方がミューブルから出てから2日後に出発したんだ!」
「そうだったのか? 同じ船に乗るのに来ないから……
ロックティラの戴冠式の恩赦で密偵で来ていた優瑠たちは
釈放されたのでミューブル王国、コンピーコム王国、
スタンテッド王国を馬車を使って経由して1週間ほどで
監視者と共にベイノーランに到着している。
俺たちは使命を終えて直ぐに帰るはずが、武闘大会が開かれると
言うことを聞いたダルザニアが出ると言うので、ダルザニアを
説得させるのに時間が掛かるので、俺は優瑠たちを先に行かせて
ダルザニアの説得にかかった。そして、ダルザニアの説得には
成功したがミューブル王国から出るのが遅くなったという設定である。
「それでは、私は此れで……
優瑠たちの監視役で来ていた者が俺たちに言うので
「ツカサによろしく……
俺の前を通って行くので微笑んで言うと
「テルタさんも気を付けて……
フードで隠れている目は優しく俺を見ながら言うので
「あぁ、無事に戻るさ」
1か月後の帝王との謁見から戻ると言うと
監視者はフードを捲って美しい顔を俺に向けて
「ご武運を……
一言を言って立ち去って行った。
狼族の男性、鳥族の男性、優瑠が俺の方に来て、
「美人だな」
「男性だと……
「コートに何が?」
去って行く女性について言い出すので、
「一緒に来てたんだろ! 男性はあんまりだぞ!!」
呆れた感じで返答する俺に、
「臭い男性の臭いしかしなかった……
兎族の女性が言うので、俺は笑いながら
「身の危険を避ける対策はするさ!!」
襲われないようにするためだよと言うと
「私も欲しかったわ……
終わったことだからと溜息交じりに言う兎族の女性に
「君からだろ」
優瑠たちを誘ったのは御前だろと言うと明後日の方を見て
黙っているので俺はフッと笑ってから、船の方から出発の声が
しているので、
「さて、獣族の大陸に戻りますか」
タラップの階段を上り始める俺に続いてダルザニア、
アルテイラ、優瑠たちと続いて搭乗口に着くと
係りの人が、
「テルタさま、ダルザニアさま、アルテイラさまは
王の間で寛いでください」
俺たちに言うので
「ありがとう、案内を頼む」
「俺たちは……
係りの人が俺たちと共に行こうとすると
優瑠が係りの人に聞くので、
「密偵の方たちですね。平民の間5963に勝手に行って下さい」
優瑠たちの素性を言ってから通路の部屋割の掲示板を指しながら
係りの人が言うので、
「テルタたちも平民の間だろ!!」
「お客様、テルタさま達は王族として
接するように言われていますので」
優瑠が俺も同じグレードの部屋だろうと文句を言うと
係りの人は俺たち3人は王族として扱うと言うので
「特使として来たから」
優瑠たちに俺は言ってから、俺たちは係りの人に案内されて
王の間に着くと、係りの人が王の間の扉を開けてから、
「テルタさま、ダルザニアさま、アルテイラさま
獣族の大陸までの1ヶ月の航海を楽しんで下さい」
「ありがとう」
係りの人が言うので、俺は感謝の言葉を言いながら
皮袋に入った金貨5枚を取り出してチップ代わりに渡すと
「ありがとうございます」
お辞儀をして係りの人は言ってから俺たちから離れて行った。
俺たちは王の間に入ると直ぐに着けている鎧などを外して
クローゼットにしまい込むと、俺はソファにドンと座って
「1ヶ月間ネットサーフィンでもするかな」
ミューブル王国の王都にあるミューラ宮殿のクチナの
部屋にあるテレビと同型が目の前にあり、キーボード、マウス、
カラオケ用のマイクなどがソファの前のテーブルに置かれている。
まずは、テレビに向けて
「神界のニュースを!!」
叫ぶと、
『アニメ専用です』
テレビが答えるので、ガタっと崩れながら
あのなぁ母さん、アニメばかり見る年頃でもないんだよと
怒りを覚えていると、
「鍛錬はしないのか」
ダルザニアがシャツ1枚と脚の線が綺麗に出ているパンツ姿を
俺に見せながら言うので
「トレーニング・ルームに行くのか?」
「そうだ! テルタも剣の腕が鈍らないように!!」
コロッセオと同じ施設が船にあるので其処に行くと言う
ダルザニアが俺を誘うので、
「魔王が亡くなるまで、もうしません!!」
「そうか、好きにしろ!!」
ダルザニアに向かって鍛錬しませんと言うと、
諦めた感じで言い放ってからダルザニアは王の間から出て行った。
アルテイラは瞑想に入る為に船に設置されている礼拝室に
着替えて直ぐに行っているので此処にはいない。
船は静かに帆に風を受けながら港を出港したので
船の紹介の映像が目の前のテレビに流れ出して……
アニメ専用じゃないのかと思っていると
『スタンテッド号の紹介は必要かと』
テレビが言うので勝手にしろという感じでいると、
王の間の専用のメイドがウイスキーを持って俺に近づくと
俺の横に座りウイスキー用のグラスにウイスキーを
注いでくれたのをメイドが俺に勧めるので、俺はグラスを手に持ち
クイッと少し飲んでから
「つかさの所に戻ったと……
メイドに聞くと、
「船の紹介が済んでから……
微笑んで言うので、俺はテーブルの上の空のグラスに
氷を入れてからウイスキーを注いで、どうぞと勧めると
メイドはグラスを手に持って口に付けて少し飲んだ後に、
「ローズマリーの弟が動いたか?」
俺たちと一緒に来たはずの監視者が
いなくなった理由を言うとメイドが頷くので、
帰国してから動くと思っていたローズマリーの弟が送った
バード・メールがベルローズ王国に届いて直ぐに動くとは思わなかった。
明美の未来視では、ローズマリーのコピーと家族、王と王妃、
ローズマリーの弟に抵抗する者たちが牢屋に入れられて
新たな召喚者を呼ぶための生贄にされる予定を変えるために
つかさは美里親衛隊に警護を頼んでいた。
つかさクラスが動けば未来は変わり、魔王の王妃たちの転生した
者たちが知る未来に続くのだろうが、俺の母さんが死ぬことは
つかさ、俺の力でも変わらない。
レベル80、天使化などの力があるのに……
母さんがクチナへと生まれ変わるのは必然であるので
俺は鍛錬など無意味と思って何もしないことにした。
だが、何かないかと思う気持ちもあり、グラスに入った
ウイスキーを一気に飲み、飲み干したグラスをメイドに差し出した
グラスにウイスキーを注いでくれたので一気に飲んだ!!
「水を間に飲まないと……
メイドが俺の体を気遣ってくれるのは嬉しいが
「船の説明を聞くぞ!!」
飲まないと此の気持ちを抑えられないと思って
飲み干したグラスをメイドに差し出しながら
説明を待っているテレビに向けて叫んだ。
スタンテッド号は巨大な貨客船である。
スタンテッド王国の王専用も兼用しているので、客室には
王の間、公爵の間、侯爵の間、伯爵の間など爵位によって
使用する部屋が決まっている。
俺たちが王の間を使用しているのは、
つかさが明美の上位準眷属であり、スタンテッド王の
娘と結婚をしているので、つかさの仲間である俺たちは
スタンテッド王の計らいで王族関係者に入っている為である。
スタンテッド号は新造の船であり処女航海である。
スタンテッド王がセント・ギアをスタンテッド王国の騎士などに
貸出されていないのでセント・ギアに代わる物が欲しいと
明美に駄々をこねたので明美が神界で此の船を購入して与えた。
外装は木のようだが神界の船のように魔石鋼を使用している為に
海の魔物が出て来て衝突しても壊れることはない。
帆船だが風が無い場合は魔素を原料にした動力で走行可能に
なっている。
軍艦としての機能は無いが魔法壁などが展開可能で
防御は完璧である。
船員はスタンテッド王国の海軍の方が受け持ち、
3交代制を採用して獣族の大陸に向かっている。
獣族の大陸に向けて行く船としては6月まで
獣族の大陸側が入国の拒否を伝えたので最終便である。
その為に獣族の商人、行商なども乗り込んでいる。
今回この船が使われたのは、この船を見て直ぐに外装などに
気が付いた者は恐怖するだろうと……
実際、俺たちが王の間に行く間に出くわす商人たちは
内装などに使われている材を調べている者が多かった。
此の世界の技術では出来ない物であるが、スタンテッド王国の
隠していた技術を使って建造したか、人族の大陸の神ソラスに
ミューブル王国の東側の無人島をリゾートにする計画の為に
願ったのかと考える者が多かった。
軍艦としての機能が無いことは直ぐに分かったので……
スタンテッド王国に贈られた船を見て激怒した者がいた。
そう、つかさ達の転生後の担任の魔王である。
「我にも! 宇宙戦艦ヤ……
最後まで言い終わる前に明美が無理と言って終わるかと思えば
「第2次世界大戦で建造された大和、同型の武蔵を!!」
魔王が言うことは明らかに此の世界にとってオーパーツなので
渋っていた明美にソラスが
「地球を再生されたのは誰……
痛い所をつくので明美は仕方なく武鍛界の造船会社に
依頼し、戦艦は5月までに完成予定であるが相当な金額が動いた。
魔素で御金の代替えが出来るので明美に取っては軽傷レベルであるが
スタンテッド王の願いを聞かなければよかったと明美は後悔していた。
ソラスは此の世界に平等で接しなければいけないのに、
魔王の事となると魔王よりになる駄目神である。
砲に使用される弾は魔法弾に変わるので武器庫は
作戦室などに変わる予定である。
そして、セント・ギアを運ぶための空母も建造予定であるが
ロックティラたち専用のセント・ギアが作られていないので
今は動いていない。
一通りの説明が終わり、
「俺たちは行かなくても……
つかさの妻の1人で元ビルッド王国の勇者隊に所属していた
アインス・マッファイがメイドとして此の場に居るのは
美里親衛隊のブレシング・メルドが
ベルローズ王国に行った為である。
要らぬ御世話かも知れないが言うと、
「美里親衛隊は精鋭です。今頃は王、王妃は
スタンテッド王国に……
ブロンズの髪を触りながら言うので
「参加したかった?」
「ローズマリーの両親ですから」
俺が聞くとアインスは救援に行きたいと言う気持ちを抑えて
俺たちの世話をする任務に就いている。
「そうか、両親は?」
ふと気になったのでアインスに聞いて見ると
「亡くなった身ですよ」
「バレただろ」
今回の武闘大会で、ロックティラの戴冠式で、人族対魔族のゲームで
亡くなったはずの勇者隊が生きてることが分かり
バード・メールで各国の密偵が国に送っているはずである。
亡くなった王子たちが戻るように勇者隊に会ってはいたが
ミューブル王国の騎士、魔導士と言って勇者隊は断っている。
王子の中でもプロールクト王国の王子【ロット】の要請で
プロールクト王国の勇者隊が戻ることとなった。
戻る理由として、つかさの義理の弟にあたる
ロットが魔族の女性を妻にして此れからロット1人では
大変だと感じたためである。
だが、最初は拒んでいた勇者隊が戻る決意をした本当の理由は
つかさを超えるために、アキナさんを女神として崇拝したい為に
戻ることをロットの命でも断っていたが、つかさが勇者隊は
自分の部下であるので稽古は引き続きプロールクト王国でも
することを話し、アキナさんから
「つかさ君の弟だから守るためにね」
お願いされて、
勇者隊の副隊長は我が神の願いを断れないと言って承諾した。
直ぐに人族の大陸にアキナ教が出来るなと思いつつ、
勇者隊の女性陣は全員が1人の男に嫁いだので
帰国などする気は無いが、天使化のスキルを発動させて見回りを
していた女性陣に亡くなった王子たちが戻るように言い寄って来たが
女性陣は即答で断っていたが、バード・メールで生きてることが
分かれば女性陣の両親たちが出向いて来るだろう。
つかさの妻の1人のべルールはミューブル王国の国境で
再会した兄を躊躇なく葬り去っているが、べルールの力を隠すために
明美が時間を戻したのでべルールの兄は落ちてきた岩によって
亡くなったことになっている。
亡くなったのでとアインスは言うが、親は遺体を見るまでは
生きていると思い続けるので、バード・メールで生きていると
知ればミューブル王国にアインスを迎いに来るだろうと言うと、
「私は3女で、騎士なので、親の生活が豊かになるために
勇者隊に参加しました。
ゲームで亡くなった場合は年金が出るので
親は死んでほしいと……
アインスはグラスに入ったウイスキーを
少し飲みながら言うのを聞いて、
「ひでぇ親!」
フフッと笑ってから
「家族10人ですから生活が苦しいですし、
姉たちは農村の方に嫁いで親に仕送りはしてますが……
アインスが家庭の事情を話すのを聞いて
「親は王都?」
「生活とか考えれば町や村で住んだ方がいいんですが……
住んでいる所を聞くと王都に住んでいて、王都の物価などで
苦しいので町などに移る方が良いと言うが、王都の方が
住みやすいので親はアインスの給料を当てにすることになる。
更に、アインスが死亡した後の年金を当てにするのが分かり、
「でも、連合軍で、ミューブル王国を攻めたが、
参加した兵は全滅で年金破産しないのか?」
他の国の心配はしなくても良いんだけど、10万以上の兵が
パティーレイスさんのゲートによって宇宙に放り出されて
死亡したので、勇者隊のような制度だと国が破産するだろうと聞くと、
「年金は出ません。勇者隊のみの制度ですから」
「よく国の命令でも出たなぁ」
年金は出ないと言うので、死亡した場合のことを考えて
年金が出るように要求するはずだが、
「だってぇ、勝って当たり前の戦いでしたから……
フフッと笑ってからアインスが答えるので
俺もタイザール帝国の帝都の宮殿で聞いた時は
ミューブル王国が勝つ見込みはないので29か国により
国が分断されると思っていた。
なので、ビルッド王国は勝ち得た土地を参加した者に
恩賞として与えるので年金は出さないなと考えていると、
「私の友人は亡くなりましたけど」
「そうだな……
騎士団の中で仲が良くなる者は居るわけで
ミューブル王国が勝つと分かっているアインスは
仲が良い友人に連合軍に参加しないでと言えるが
つかさに嫁いだ時点で仲が良かった友人は
敵になるわけでアインスにとって辛かったことだろう。
俺も皇帝の策略で召喚された友人が亡くなった時は
皇帝を斬ると考えていたが、ダルザニアが亡くなった者の為に
無駄死にはするなと言われて、俺は皇帝との謁見の時は
我慢していた。
グラスに入ったウイスキーを少し飲んでから
「転生エリアに……
アキナさんの旦那さんの秋人さんが友人たちの死に
つかさの妻たちが悲しむのを考慮して極楽温泉ツアーを開催した。
亡くなって転生エリアに来たアインスたちの友人に
希望の転生先を聞いて転生すると言うのは御金が掛かるが
ほぼ全員が希望の転生先に向かった。
アーシーリヴァの場合は明美が御金を出して俺の恋人になる
転生先に転生することになるが、俺は転生する前に
アーシーリヴァと転生エリアで会って語り合っていたので尋ねると、
「眷属になっているとは知らなかったので……
つかさと行為をすると眷属になるなど
アキナさんは教えていなかった。
「……そうか」
そういえば、俺たちが光悦に介抱されていた後に
アインスたちは神界の明美御殿に行くようになったのを思い出して
早く分かれば友人と最後の挨拶をしたかっただろうと思って
悲しく言うと、
「もし……恨んだと思います」
「……かもな」
友人に出会えていたらアインスは恨まれるだろうと言うので、
確かに負け戦と分かっていたら王に直訴してでも
不参加を薦めただろう。
ただ、コンピーコム王は負け戦と分かっていても騎士団を参戦させた。
ミューブル王国とコンピーコム王国が裏同盟を結ぶためには
必要な行為であったので……
ミューブル王国に敗北後、圧倒的な力を持つミューブル王国と
共存できなければ未来はないとコンピーコム王が説き伏せても、
ミューブル王国には魔族が居るので貴族、平民から苦言が出てくるので
此のままでは裏同盟を結べないと悟ったコンピーコム王は
最後の手段でアキナさんを使って説得させた。
アキナさんは転生エリアに居る父や恋人とモニター越しに
最後の挨拶をさせた。
また、神ソラスが魔王の妻であることを話し、
ミューブル王国と結ぶと
どれだけの利益になるかをアキナさんは
コンピーコム王国の民に対して熱弁を振るった。
人族最強の勇者コウエツ、人族最強の騎士ロックティラ、
ゲームで最強と謳われたが死んだはずのサンライト・サーバンが
アキナさんの前に跪いてコンピーコム王国の安定と発展を誓った。
サンライト・サーバンがミューブル王国の最低勇者と同一人物と
アキナさんが語ると動揺するコンピーコム王国の民に
つかさが真の力を発動させて神の眷属の為に偽ったことを告げると
つかさの妻たちもアキナさんの前に姿を現して
アキナさんに対して跪くと、
「神である私が深く関わることは出来ませんが
私の前に居る眷属が貴方たちを見守り
あなた方の人生が笑顔で終えることが
私にとっての宝物です。
苦しい時を抱えたら、何でも屋の食堂で
私に言ってくださいね」
アキナさんはコンピーコム王国の民に語り出し、
最後は笑みを見せて話を終えると
集まっているコンピーコム王国の民は歓喜の声を上げて
ミューブル王国との裏同盟に賛成した。
スタンテッド王国は、つかさにメルウララ修道院を授与する代わりに
真実を聞いて裏同盟を結んでいるが、王都と周辺のみが裏同盟を
結んだことを知っているだけで国全体では知らない者が多い。
リ・フレタ王国は正式に同盟を告げたが
内外から反発が起こっている。
コバルト王国は同盟に向けて国を纏めることになっている。
多くの人がミューブル王国に恨みを持っている以上
簡単に同盟とはいかないし、友人が裏切ったと思えば
更に恨みを増して友人を叩こうとするだろう……
飲み干したグラスを見ながら考えていると、
「もう過去の事です。今は旦那さまと長い時を
楽しもうと思っています」
アイリスが吹っ切れた感じで言うので、
「まだまだ増えるぞ!」
「それも、フッ、楽しみの1つです」
つかさの妻は増えるぞと脅すと
アインスは俺に笑顔で返してからソファから立ち上がり
空になったボトルなどの片付けに入った。
海の上の人となってから1週間が経っている。
俺は毎日のように甲板から吊り下げられている小型船に
ハンモックを吊り下げて斜めに寝ながら
過ぎ去っていく雲を見ていると、
「落ちるぞ!」
「命綱は着けてるよ!」
優瑠が注意するので反論すると、
「ダルザニアは稽古をしてるのに」
「強くなる気は無いから」
俺の寝ている姿を見ながらダルザニアが
毎日バーチャル・ルームで鍛錬しているのに
俺が寝てばかりなので優瑠が鍛錬したらと言うから
今のままで十分と返すと、
「馬の月に出るんだろ?」
優瑠が5月の獣族対人族のゲームに勇者として
出るだろうと聞くので、
「出ないけど」
「はぁ? どうして」
答えると、驚いたように聞いて来るので、
「皇帝は俺たちを殺すから」
「殺す? お前を……
説明すると嘘を言うなと言う顔をするので
「お前は寝込んでいたスライム討伐な……
去年の5月のことを言い出すとアインスが
バナナをメインにしたトロピカルジュースを運んで来たので、
俺は少し起き上がり受け取ると
「何の話をしているんですか? テルタさま」
「去年、母さんに……
「皇帝に嵌められた」
アイリスが聞くので優瑠は眉をひそめて
余所者が聞く話じゃないぞと威嚇をしているが
俺は構わずに語ると、アイリスが俺が召喚された国の
皇帝にと言うので、優瑠は嘘だろうと言う顔をして、
「まさか、俺は寝込んでいたが……
「俺とダルザニア以外は全滅さ」
「討伐後、修行に……
体調不良で参加できなかった優瑠には、スライム討伐後の
木村たちは修行に出て行ったと聞かされていたようで
「本当さ、俺も死の寸前まで行ったが……
「戻れば……
「皇帝の前までは無事でしょうけど」
俺が嘘じゃないと言うと優瑠も険しい顔をして
俺に死を与えようとしている皇帝の所に行くことを感じて言うと、
アイリスも謁見するまでは無事でしょうと言うので、
「俺も……
優瑠もホッソソック王国に戻れば俺のように死を言われるのかと
震えているので、
「うちの属国だけど、お前は弱いからないよ」
タイザール帝国の属国として知られているホッソソック王国なので
タイザール帝国の皇帝が裏で動かしている。
皇帝より強いダルザニアを亡き者にしようとしてスライム討伐、
今回のミューブル王国への特使などで計画を皇帝は練ったが、
全て失敗している。
勇者の中では俺が1番強いのでダルザニアと共に葬ろうとしていた。
今回のミューブル王国に行く間に逃亡しても良かったが、ダルザニアは
任務は放棄できんと言って遂行している。
先程も言ったが、謁見の間で皇帝が俺たちを
殺すように兵に命令をするだろう。
優瑠は元々レベルは20なのでレベル飴を貰った者たちよりは
更に弱いレベルになっているので、優瑠が密偵としての報告で
記憶がミューブル王国側によって変えられていると分かっても
5月の獣族対人族のゲームまでは生かすだろう。
「此処の施設で……あれも神からか?」
弱いと言われた優瑠はダルザニアが鍛錬している
バーチャル・ルームでレベルを上げると言うのに続いて
トレーニング・ルームは神ソラスの贈り物かと聞いて来るので、
「俺に聞くなよ! 使わしてもらえるんだから……
笑って俺が言うと
「人族は敵に塩を送るのか?」
「そうかもな」
俺たちは笑って、「最低、レベル50には……
「死なない為にやったる!!」
「がんばれよ」
優瑠に無茶なレベル上げを言うと、
俺に向けて気合を入れて言う優瑠へ
声援を送ると、
「お前は死を受け入れるのか?」
「そうだよ」
俺の言葉に呆れて優瑠は離れて行くと、
「ウソを言って……
「此れ以上強くなっても意味が無いから」
アイリスは生きる方を選んでいる俺に対して言うので
天使化を得て強くなった俺には此れ以上のレベルは
必要ないと言うと
「夜の空で……
「寝る前の遊びさ」
アイリスが夜に鍛錬してるでしょうと言うので、
俺は遊びだと言うと
「今日の夜も?」
「寝る前には……
「見学を?」
「見るのは良いけど一緒はダメだ!!」
「分かりました。フッ……
日課をするのでしょうとアイリスが言うので
寝る前の遊びだからという感じで言おうとすると
俺の遊びを見たいと言うので許可をするとニコッと笑って
アイリスは去って行ったので
俺はハンモックに斜めに横たわって夜まで寝ることにした。
夜になり月が輝く光を背に俺は大型船の遥か上を天使の翼を
広げてゲームに没頭している。
明美から受け取った冒険者用のゲームで、目の前の複数の風船球を
1分間にどれだけ斬れるかというゲームでタイトルホルダーは
つかさが追い求めている沙良で3万205の風船球を斬っている。
レベル上げも兼ねているがレベル100を超えると
直ぐには上がらない。
俺のレベルは80で天使化の時は3倍の240である。
なので、レベルよりも風船玉を斬る数でベスト10に入れるように
船の甲板でするわけにも行かないので空で行っている。
「ふぅ、柴田の10位にも……
明美の上位準眷属の柴田勝人よりは
いけたと思ったが、俺は12位である。
つかさは3位であるので目標まで道のりは長いなと思いながら
甲板に降り立つと、夜の日直の航海士が笑顔で迎えるので
手を上げて答えると、
「私なんて、105位なのに……
アイリスが頬を膨らまして言うので、
「後ろに目が有るか無いかじゃない」
前ばかり見ていたら多くの数を斬れないので軽く言うと
「お前も言うようになったな」
ダルザニアが軽装な姿で俺に言うので、
「師匠のおかげです」
笑みを見せて言う俺に
「お前の姿……
優瑠が驚きながら言うので
「起きていたの?」
「メイドが行くから気になって……
寝てる時間だろうと言うと、優瑠はアイリスが甲板に
上がって行くからと言うので、アイリスに忍び足で来いという感じで
「急いでくるからだ!!」
「休憩で少し寝たら……
弁解するのでフッと溜息をしてから、隠す必要も無いので
「神から貰った力さ」
優瑠に言うと、
「その力を使えば……
皇帝も王も俺の前では敵ではないが、
「この力を使うのは神ソラットから禁止された」
嘘だが神様から使用禁止と言われたと言うと
「だったら、その力は何のために?」
兎族の女性が行為をした後の妖しい雰囲気で聞いて来るので、
「誰とでも寝る奴を倒すためさ!」
「な、なんですって!!」
うさ耳がピィィンと立ちながら激しく言うので
「君とは言ってないけど?」
惚けた感じで言うと
「そ、そうね……
苦笑いしてそそくさと寝室に向かった兎族の女性を見ながら
「お前行かないの?」
優瑠に聞くと
「下手だから、もう嫌いだって……
傷口に触ったのか泣き崩れるので
「愛が無い行為なら……
俺は笑うしかないので、優瑠に笑いながら言うと
「いるのかよ! 愛のある!!!」
「エッ!!」
俺のシャツの襟元を手で握りながら優瑠が聞くので
目を逸らして恍ける感じで呟くと
「お前の女をよこせ!!」
「いないって!!」
突然、優瑠が涙を流しながら言い出すので、牢屋に入っていた時は
毎日していたのに船に乗ったら兎族の女性に捨てられたので
行為をしていないらしいが、
「本当に、いない!!」
「ウソだ! その目はいると言っている!!」
何度もいないと言ってるのに優瑠がしつこいので
つい優瑠を天使化のまま投げ飛ばして海の方に飛んで行ったので、
「しまった! 母さんを!!」
クチナは治療専門なので呼ぶように
アルテイラに叫ぶと
「テルタ殿のスマホで」
俺のスマートフォンで連絡をと言うので慌てて
クチナに連絡をすると、コスプレをするならと言う
クチナの条件を涙を流して受け入れると、
少し魚に食われていた優瑠をクチナは治療してから
宇宙海賊の女性の方のコスプレをした俺の姿を
写真に撮って去って行った。
俺は寝室のベットに寝転がって黒歴史が増えたことを嘆いた。
獣族の大陸が見え始めて1か月の航海が終わりを告げる
時期に差し掛かり、
昼は天使化して優瑠の稽古に付き合い、夜はゲームに
取り組んだ日々も終わりを告げる。
海の人となっていた間に、リ・フレタ王国に対して
ベルローズ王国とビルッド王国が連合して宣戦布告を行い、
リ・フレタ王国の国境付近に陣を敷いた。
ローズマリーの弟がベルローズ王国を我が物にして
王として参戦した。ベルローズ王国はミューブル王国に居る
姉【ローズマリー】の奪還を、
ビルッド王国は王太子の弔いの為に……
ベルローズ王国、ビルッド王国は生贄を使った召喚で
此の世界に来た勇者を突入した。
スキルとして戦車や車などを土や鉱石から作ることが出来たが
肝心の軽油が出来ずに只の箱で終わり、拳銃も拳銃用の火薬が
出来ずに置物で終わったが、勇者たちはレベル40なので
剣と盾を持って参戦した。
火薬は爆弾などに使用される黒色火薬はあるが、火系の魔導士が
どの国にも居るので製造は殆どされず、改良もされていない。
火系の魔導士は生活に必要なためにレベルを10段階にして
レベル1、2は戦争に参加不可になっているが、
今回はベルローズ王国、ビルッド王国は参加させている。
そして、何時ものように投石器を周りの木を材料にして
リ・フレタ王国の国境の壁に向けて配備している。
ベルローズ王国とビルッド王国の兵は1000人である。
29か国の連合軍でミューブル王国を攻めたが全滅しているので
戦える兵は度の国も殆どいない状態であるので、兵の中に
勇者を入れて1000人はよく集めた方である。
対するリ・フレタ王国は同盟国であるミューブル王国に
ベルローズ王国とビルッド王国と戦うように要請し、
王であるロックティラ率いるセント・ギア隊が配備された。
セント・ギアは此の世界で初の戦闘である。
クチナ、ムラサキは参加していないので
1000人対5人(セント・ギアを含めれば10人)の戦いである。
リ・フレタ王国の国境兵、民はミューブル王国と同盟をしたせいで
戦争になったことに恨みを増したのも5人しか参戦させてない
ミューブル王国のせいなのだが、戦闘が始まると
一瞬でベルローズ王国とビルッド王国の連合軍は敗北し、
セント・ギア【スオウ】の魔法【ファイヤー・レイン】が降り注ぐ中を
ローズマリーの弟は敗走してベルローズ王国に帰還した。
召喚された勇者は男女合わせて15人であったが、
全員が死亡している。
セント・ギアの性能に驚愕したローズマリーの弟は駄目神に
訴えたが、別の神がミューブル王国に渡したので関与できないが
防御専用なので黙認したと言うので、
「召喚で神を呼べますか!!?」
ローズマリーの弟は駄目神に尋ねると
「可能性はあります」
答えるので、生贄を使っての神を呼ぶ研究に入った。
魔族の大陸では、魔族統治議会が開催されて議長の席に
竜巳が座るので、魔族の議員(魔族の大陸の王国が推薦した貴族など)
たちが反発したが、首相を務めるファインダーロペスが
竜巳を正式に妻にしたことを告げると、男と? 人族など、
噂は本当だったのかなどが議員たちから声が上がるなかで
エルダンスも現れて竜巳を同じように紹介すると
更に動揺が広がるなかで魔王までが出て来て、
まさかと言う顔をする議員たちに息子には嫁として、
娘たちには夫として竜巳を紹介し、
「魔族の大陸の民の為に全力で答えよう。
それでも言うなら今ここで死ね!」
竜巳が見下すように言い放つと
何人かの議員が苦しみ出しているので
「タツミの魔法で息が出来ないだろう」
「呪いも付ける? お父さま?」
魔王が議員席を見下ろしながら言うと竜巳が尋ねるので
「妻子と会ったら死ぬのはどうだ?」
魔王の言葉に議員たちは驚愕して
「まさか、人族が……
議員の1人が椅子から立ち上がり、人族では有り得ない闇魔法を
使えるのかと大量の汗を流しながら言うので、
「その通りだ、我が妻の神ゾウラストも祝福している」
魔王が神ゾウラストを妻と言うと、
「神の力を見せなさい竜巳……
神ゾウラストこと駄目神が黒き衣を纏って現れると竜巳に言うので
「その衣装は……
少ない面積で大事なところは隠すことは隠すけどギリギリのビキニを
駄目神が見せてるので、竜巳は引き気味に其のビキニは着たくないですと
無言で訴えると、議員たちは男が女性の魔族の正装を着るのかと
顔を見合していると
「魔王陛下はさっき……
王子たちの妻と言う言葉を思い出した者たちは
まさか女性になれるのかとガヤガヤし出していると、
「キューイルたちより面積が……
着るのに難色を示す竜巳に、
「さぁ、私の義理の娘でしょ! 着るのよ!!」
「今日は会議中は男で……
容赦なく言う駄目神に
議長は男性でと行き込んでいた竜巳へ
「予定は未定なの」
男性で行くなんて誰が言ったのと言う言葉を含めて言うので
「だったら、駄目神! お前を豚……
竜巳はキレて種族変換の魔法を唱えようとしたら
ファインダーロペスに抱き着かれてモジモジし出した龍美を
議員たちは見て良いのかどうかと混乱していると
「我の嫁の正装を見たいかぁ!!!」
キューイルが乱入して議員たちに煽るので
その勢いに負けた議員たちが雄叫びを上げる中で
「キスマークが、そこら中にあるんだけど……
涙目で言う龍美の言葉で駄目神、エルダンスたちは
見せるわけにも行かないと思い立ち、
「俺たちの嫁を議長で文句が無いなぁぁあああ!!!!」
ファインダーロペスが叫ぶと、先程の勢いのが継続している
議員たちは雄叫びを上げて賛成したので、
竜巳は女性の龍美で議長をするようになり
正装のビキニ、カジュアルなファッションで議会を進めた。
魔族の大陸の各王は議員たちから報告を聞いて、
光悦に敗れたとはいえ天使化したファインダーロペスに
歯向かうことなど神への冒涜と同じであるので
竜巳に関しては何も言わないと言うことで認めた。
俺のスマートフォンのメールアプリに動画付きで来ていたので
優瑠たちに見せながら
「魔族の大陸は平和だなぁ」
呟くと
「スマホって此の世界で……
優瑠が聞いて来るので、「神の贈り物の1つさ」
「御前ばかり!! 俺も力が欲しい!!」
優瑠が言い出すので
「救えない力なんていらないだろう」
アーシーリヴァを救えなかった力なんて持っていても
無意味なことだと言うと
「魔王が亡くなる間まで生き残れると思うか!!? 俺!!」
2年後まで生きれるかと優瑠が言うのを聞いて
狼族たちが考え込んでいるのを見ながら、
「ゲームが開始されたら直ぐ逃げろ!……
クチナの方を見てから
「逃げ遅れても、母さんが蘇生してくれる」
「本当か!? って、護衛に就けてくれない?」
優瑠に蘇生という手もあるから大丈夫と言うと
クチナを護衛にと言い出すと、
「俺たちは任務を失敗した。 普通なら自害をしないと……
狼族の男性が密偵としては失格であるので
その場で死を行わないといけないと言うと
「魔族は参戦しない。ミューブルだけで参戦。
獣族側の勝利は間違いないと嘘の報告をするわけだ!」
鳥族の男性が国に帰り報告する内容を言うと
「嘘なのか!? テルタだって、ミューブルが破れた後は
タイザール帝国が支配すると……
優瑠が俺たちが皇帝に見せる手紙の内容を言うのを額に手を当てて
「お前を救ったのは誰!? 何処の国?」
「今さっき、護衛にと言っていたのはなぜだ!?」
鳥族の男性が言うのに続いて狼族の男性が聞くので、
「テルタの母さんだろ。で、タイザール帝国の所有物だろ」
「ミューブルだろ! 最強の勇者の母親の転生後の姿だろ!!」
優瑠たちにはクチナのことを説明したが、優瑠は転生など
在り得ないという感じで俺が勝手にクチナを母さんと
呼んでいるだけで所有権はタイザール帝国だと思っていたようだ。
鳥族の男性が訂正しながら言うのを聞きつけた
クチナが此方に来てから
「4人で何の話?」
「優瑠が貴方を護衛に就けてほしいと」
狼族の男性が母さんに説明すると
「あなた方が優瑠さんの護衛でしょ」
「そうだったの!?」
「母さんはいらないな!」
クチナの言葉に優瑠と共に驚いていると、
「と言うことで、自害は出来なかったのさ」
知られていたことに降参して狼族の男性が言うと、
「貴重な勇者2人だ! サルマール皇帝は殺すつもりだったが
我が国は阻止するつもりで俺が任務に就いた」
鳥族の男性が護衛に就いた理由を語ると、
「ウリュウ殿は戻らない方が……
アルテイラが神託用の衣装に身を包んで俺たちに言うが、
「無事に帰還させるまでが任務さ!」
狼族の男性が駄目だと言うので、
「母さん、頼む」
優瑠の護衛を頼むと、
「それじゃ、鳥さんにはこの格好を、輝太は子供になって……
クチナの左手首のカバーが開いて
モニターには90年代にヒットした異世界ロボットアニメで
母さんと同じ3頭身メカの周りにいる
キャラの格好をしたらと言うので、
「俺は主人公? 忍者の子か?」
忍者の御頭を指で指すので、
「シンジロウみたいに……
「小さい頃は零ちゃんが男役で、輝太が女役だったでしょ」
元々、女性として生まれて来るはずが男性として生まれてしまった
進次郎は母さんの男の娘計画で女性として過ごすうちに
つかさを女性として好きになってしまったので本来の性である
女性として男から性転換を行って妻の1人に入っている。
母さんは俺を進次郎みたいにする気かと言うと
昔のことを言い出すので、
「俺の黒歴史を……」
怒りながら呟くと
「護衛をやらないよ!」
クチナが言い出すので、仕方なく変身アプリで
御頭になるんだけど、此れってコスプレかと疑問に思いつつ
優瑠は2刀流の公衆電話でメカを呼ぶ先生を、鳥族のスマルは
鳥さんを、狼族のガロウは御頭の親父の犬の姿で、
クチナは主人公メカで肩などのアーマーを換えて
再現しているが、1期、OVA、2期とバラバラなんですが
クチナの指示に従ってポーズを決めて撮影は終わったが
俺たちは大切な何かを失った感じで船がエル・エランドゥ国の
港町【フォートフィル】に着くまで部屋でゴロゴロしていた。
なぜクチナが船に居るかと言うと、兎族のエルが
妊娠してることが分かり、経験豊富な母さんを呼んで
兎族のエルの体調を見てもらっている。
誰の子かと問題に成ったが、優瑠ではないのは確かで、
狼族のガロウか鳥族のスマルのどちらがだろう。
その為、兎族のエルは港町【フォートフィル】の病院に
入る予定になっている。
出産まで狼族のガロウと鳥族のスマルは滞在することになった。
2人の国にはエル・エランドゥ女王が手紙を書いて送るので
御咎めなしとなるだろう。
それを聞いた2人は、女王まで動かせるのかと
俺を驚愕の目で見て来るので、
「生まれて来る子供に父親がいないのは嫌だろ」
生まれてくる子供の為にしただけと言うと
2人は俺の子分になると言い出すので
俺は断ってからエル・エランドゥ王国の騎士に
推薦するからと言って女王に話すと
「寿命が違うので……
言われたので、優瑠には内緒で相談して
明美に3人と生まれて来る子を中位準眷属にしてと
メールで送ると承諾のメールが来たので、女王も頭を抱えながら
承諾して、2人はエル・エランドゥ王国の騎士となった。
そして、1ヶ月の航海も終わり港町【フォートフィル】に
降り立った俺たちは用意された馬車に乗り込んで
俺とダルザニアはタイザール帝国へ
俺たちと一緒に行動する予定であったがベルローズ王国が
動いたためにアイリスに変わっていた美里親衛隊の1人
ダーク・リザートマン【ブレシング・メルド】が
アルテイラの護衛の為に一緒にゲーカイラ神国へ向かう。
優瑠はクチナと共にホッソソック王国に
行くんだけど、クチナはドラゴン形態になって
優瑠を乗せて飛んで行った
クチナを見た港町【フォートフィル】の人達は
美里のガーディアンと騒いでいたので、美里とクチナたちは
何度も足を運んでいるということが分かる。
降り立った商人や行商たちは俺たちを見ながら去って行ったが
ミューブル王国と敵対する未来には敗北しかなく、国の上層部と
話し合って、獣族対人族のゲームに参加しないように
要請出来ないかをすると言っていたが、俺の天使化やクチナを
見たわけじゃない国の上層部は受け入れないだろう。
商人の多くは俺が皇帝に殺される可能性があると
心配してくれている方も多かったが、船を降りる前には
商人たちは皇帝の方を心配していた。
なので、時期が早いので殺すなよと言われて
俺は苦笑いしていた。
そして、揺れる馬車の中でアーシーリヴァの転生した
杉原夏美と面会するが、
一緒に逃亡するか、皇帝を殺して国を乗っ取るか、
帰還後まで知らない振りをするか
「俺の為に抱かれやがって……
「恋人の事か?」
呟いた言葉にダルザニアが反応するので
「俺好みの体にするからって……
「? 聞いたのか、上で?」
アーシーリヴァが添い寝してくれた時に
胸の大きい人が好みでしょと聞くので
違うと言ったが受け入れてもらえずに
成長した私は俺好みの爆乳に育ったから
再会したら揉んでねと言われたが
「俺の好みを聞いてほしかった」
「クチナか?」
「転生する前の母さん!」
「雰囲気は似てるな」
俺の好みは爆乳ではないのに、
アーシーリヴァのように手で隠れるくらいから
母さんの胸の大きさが好みだが、
爆乳から元には戻せるだろうが俺の為と言って
好きでもない男と抱かれた行動を否定できないので
我慢するしかないが、ダルザニアも気が付いていたようで
杉本とクチナが似ていると言うので
「俺の為っていうのは似てるかな」
「大事にしろよ」
「分かってるが、皇帝を……
「愛玩動物にしてる! テルタは嫌だろうが」
「つい最近知ったこと……知っていたら召喚前に
投げ飛ばすさ!」
学校の教室を出て昇降口に向かう間に人が何故か居なくなり
杉本が俺にぶつかったと同時に召喚されたが、知っていたなら
光出して体が消えて行く前に杉本を頬り出すことは可能で
あったので言うと、
「しがみ付いて離れなかっただろうな」
「そうだな、俺が此の力を手に入れるのも知っていたから」
クラスの皆と距離を持って1人でいたのも、俺に話すこともなく
過ごしていたのも、全て帰還後のことを考えての行動だったわけだ。
俺が帰還しても天使化や今のレベルを保持することを知っていて
中学退学も分かっていたので友達など作らない方が良いのが分かっていた。
そして、杉原は両親が無くなることも知っている。
さらに、母さんが亡くなることも知っている。
「すべてを知って行動していて、テルタを手の平で……
「此れからは俺が主導権を握るさ!」
「フッ、期待している」
杉本の精神の強さなどに比べれば俺は劣るが、
ダルザニアが言うのに反論すると笑うので
俺も笑って、
「恥じないように頑張るだけだ」
アーシーリヴァが、杉本が俺に期待しているので
期待に反しないようにするしかないと行き込むと
「5位に入るようにな」
今取り組んでいるゲームでは9位に入ったが、
5位まではまだまだなのでダルザニアに言われて、
「着くまでには」
皇都までには5位と宣言すると
「俺も40位に入るように……
天使化をせずに取り組んでいるダルザニアが言うので
天使化すれば楽勝でしょうと話が盛り上がっていると
最初の宿場の村が近づいて来ていた。
最初から書き直したいと思いましたので
ここで終了します。
今まで読んでいただきありがとうございます。




