105話 私たちを導いて……
朝の軽めの朝食も終わり、リビングで寛いでいる私に構わずに
妻たちは最近購入したコピー機という物を起動させて、
児童学習校の教材を製作している。
今までは手書きで写していたのが、コピー機を使えば瞬時に複製が
出来るので、妻たちは喜んでいる。
私はウイスキーの生産で有名なワイルプ国のバーボルの入った
ロックグラスの濃淡を見ながら、
「自国の物が最高だな……
甘い匂いを嗅いだ後に、ひと口飲んで口の中で味わい、
「最高だな……
呟くが、妻たちは反応してくれない。
「ミサトは、見かけないが?」
最近は美里と飲んで、いろいろなウイスキーを教えている。
妻たちと共に飲んではいるが、妻たちと会う前に美里に会っていれば、
美里だけを嫁にしていたなと思うのを感づかれているので、妻たちは冷たい。
「何時も通りに、神界の家に向かいましたよ」
モルモーラが言うので、
「陛下の娘もか……
「街の掲示板に貼るのは……
スマージャがモルモーラに聞いているので、
「陛下のむ、す、め、は!!」
怒鳴って言うと、不機嫌そうに、
「あなた、ミサトにゾッコンですから……
私の恋敵である陛下の娘【サラウェル】は、陛下の前世の娘で、
転生して今の家族の娘として生まれた。
血のつながりのない仕立て屋の娘であるが、陛下は実の娘として
非公式ではあるが、今年に入って王族に迎え入れている。
陛下の娘は美里と熱いキスと眷属の魔法により、眷属として
離れずに美里と共に行動をしている。
「そうだったな、チッ……
私だって一緒にと憎たらしいと思いながら、
「神界へ頻繁に行っているが、モルモーラも出かけているな……
「えぇ……明美がアプリで魔素タンクを作ってくれたので……
「魔素タンク?」
モルモーラは、スマートフォンという薄い箱を出した後に画面を指さして、
細かく指を動かして目当ての絵柄に指を当てて、
「これが満タンで、此処とソラスの家の往復に使えますわ」
「これを使えば私も……
嫌な顔をされて、
「無理です! 神族でなければ体が消滅するか寿命を縮めますわ」
モルモーラは魔族ではなく、この世界を創造した神ソラスさまと同じ
神界に住む神族である。
このことを知ったのは、つい最近である。
「陛下も行ったのだぞ! 私だってお前と共に……
コピー機の方に戻り、コピー機から出て来る印刷された紙を見ながら、
「ソラスの手違いで行っただけで、もし此の世界を管理している
部屋から出ると死にますわ。明美が居たから事なきを得てますが……
一度も私の方に顔を向けずに喋るが、明美か……
美里の想い人であり、美里たちが見せる強力な力の源であり、
神界の12柱の力を超えるのも時間の問題という恐ろしい奴である。
「そのアケミが私を……
モルモーラは私を眷属に出来る力はないので、前にも明美の眷属に
出来ないのかと聞いたが、明美しだいで会って見るしかない。
美里の場合は、眷属魔法か行為のどちらかで美里の眷属に成れるが、
美里は私を友達としか見ていない。
「あなた、眷属に拘る理由は……
エリシャーラが出来上がった印刷された紙を本にするための
作業をしながら聞くので、
「前は眷属にはならないと言ったが、大陸も2つに割れる。
バカ王子同士が大陸を破滅するなら……
「そうならないために、力を……
私の方に顔を向かずに話すが、
「バカ王子たちがタツミの眷属になった、
それを超えるならアケミだろ……
コピー機の方を向きながら3人で相談しながら作業をしている。
私が言った言葉に反応しないので、壁に掛けられた時計の方を見ると
10時前を指していたので、
「バカ9の婚約者の親たちが来るから……
リビングから出て行く時も、私の言った言葉は空しく消えて、
1階の応接室に向かったが、行ったと見せかけて暫く廊下で
立っていると、
「美里とずっといたいだけ……
「蘇生してもらったからって……
「目が違うよね! 私たちに向ける時と……
「美里が良いと言ったら……
「言うかなぁ、友達以上には……
「2人でいる時は、嫉妬するけど……
「確かにねぇ……満更でもなさそうだけど……
「見てどう思う?」
「アケミLOVEをどうするか?」
「7歳からずっとだから……
「友達以上には……
「私たちが居るのに、満足しないとね……
スマージャたちの笑い声が漏れてくるが、3人に対する
想いは昔も今も変わらないが、落ちていた印刷された天使(美里)が
人(親)を蘇生させる絵を見ながら、
「子供だろうが、ミサトと共になら苦難な道でも行こうと……
尊敬し憧れる対象で好きにもなるだろう。この屋敷に住んでもらって
ミサトと言う人物をより分かってくると、明美に一途で、明美の為なら
親でも倒すだろう。明美にとっての1番を目指している。
私は、その想いを叶えようとしている美里を応援したい為に、
ずっと見守りたい為に、
「一夫多妻制なんだから、文句言う方が可笑しいだろうに……
つかさだって109人、竜巳だって4人(王子は含まない)、他だって
愛人、妾など含めれば多いんだ。美里が私を好きと言えば迎え入れても
1人増えるだけなのに、なぜ脹れて居るのか分からない。
呟きながら階段を下りて、応接室に向かった。
応接室のソファーに座り、壁に掛けられた絵画に向けて、
「ミューラ宮殿の謁見の間の映像を……
絵画が消えて謁見の間の映像が流れ出し、ロックティラ達が並び
獣族の特使を待っているのを見て、
「まだか……
応接室の扉が叩かれて開かれると、
「旦那様、エルタンス様の婚約者の父親たちが見えました」
執事のヨウケイが伝えるので、
「此処へ通してくれ……
「畏まりました……
お辞儀をして、ヨウケイが扉を閉めて行くのを
嫌な時間が始まるなと思いながら、
「バカ王子やバカ王女の為に……
映像の方を見ると、獣族の特使が来場してロックティラ達と揉めているが、
「ダルザニア、クチナの息子、ほぉ、アルテイラか、聞いていなかったな」
獣族側の最強の騎士【ダルザニア】は、獣族側に召喚された勇者たちを束ねる
指揮官をしており、レベル30であるが野生の感もあり手強い相手である。
情報ではタイザール帝国の皇帝に嫌われていて、ロックティラとの試合も
嫌がらせで出来なくしているが、今日ここで相まみえるか。
セント・ギアまで並んでいるのが気になるが……
「旦那様、お客様をお連れしました……
扉が開かれてヨウケイが言うと、人族(魔族)、ダークエルフ、オーガが
応接室に入って来て、私はソファーから立ち上がり、握手を交わして、
私の向い側のソファーに座るように導いて座ってもらった。
「久しぶりだな、ニコール……
私を見ながら言うが、侯爵だったか、美里のことで一杯の頭には
この男の名など忘れたが、
「久しぶりですね、この街に赴任する前に会ったのが最後ですか……
「よく覚えているな、思いだした……
両手を軽く叩いて、
「醜い娘の警護に就いた時に笑って送ったな……
当時は、キューイルさまの警護など、陛下と人族の間に生まれたとはいえ
生きているなど許されない者で、その警護の為にと親族からも陛下からの
命令を受理するなと言われたが、夢に出てきた神ゾウラスト(神ソラス)に、
私と陛下の子です、私は見守るしか出来ません、どうか貴方の力を
お貸しくださいと告げられ、半信半疑であったが受理した。
「キューイルさまを、そんな風に言うと天罰がありますよ」
ニコッとしながら言うと、
「天罰、ワハハハ……
高笑いする人族に、
「バーナー卿、この地に就いた時点で、ニコール殿には天罰ですよ」
ダークエルフが人族に言うので、
「お前が天罰を受けたわけだ、ワハハハ……
私を指さして高笑いするが、何とでも言え三下がと思いながらいると、
扉が勢いよく開けられ、其方を向くと、ヨウケイはトレイに乗っていた
飲み物を床に落していて、「入っては!!」と、応接室に入る人影に叫ぶが、
「ニコール! 駄目神の所に明美が居ない!
昨日からメールも繋がらないし、そちらに来てない?」
美里のタイトミニから見せる足を近くで時間をかけて見たいが、
「……何も」
美里が映像が流れている絵画の方を見るので、私も見ると、
明美が玉座に座っているのが見えて、
「あそこに!」
扉の方に行こうとすると、
「人族! 汚らわしいお前が、この屋敷になせ居る!!?」
ピタッと止まった美里は、人族の方に振り向き、
「誰が、汚らわしいって……
冷静を保っているが、怒ってるのは明白で、
「お前だ! ニコール! こいつは奴隷か!!?」
「私の妻にしたい者だが……
美里の前で告白したことに赤面してしまったが、
「王子たちと一緒で、この地には人族を娶る呪いがあるのか?」
魔族の大陸では、この街の地場か魔力によって人族を好きになる呪いが
あるのではと、今まで訪問した者たちの結論らしいが、
「呪い!? 純粋に好きになったから結ばれただけで……
美里が私の方を見てから、
「ニコールは私の力に惚れただけよ!」
言われて、「違う! 明美の為に生きるお前を好きになったんだ!」
美里の両肩に手を付けて言うと、
「ありがとう……
美里は私の唇に唇を重ねて、何か呟くように言っている。
それは、美里が眷属魔法を唱えていて、目を閉じて唇を
微妙に動かしている美里を強く抱きしめて、私も目を閉じて
詠唱が終わるのを待った。
私の体に何か別の力が湧き上がったような感じがして、目を開けると
潤んだ目をしている美里が私を見ていて、私は抱きしめていた美里を
開放して、私から美里が離れると、美里は私の唇に重ねていた自分の唇に
右手の人差し指の先を当てて、
「明美と一緒で、おじさまが好きみたい……
笑みを見せて言うので、
「200歳前だ! おじさまは止めてくれ……
美里はクスッと笑いながら、
「結婚はしないけど、これで……
「してくれるのか?」
行こうとする美里に言うと、
「明美の後なら……
落ちた飲み物を片付けている父上の横を通り過ぎて、
明美が居るミューラ宮殿の謁見の間に向かった。
「ニコール殿! 今のは、魔族の誇りは……
ダークエルフが言うので、
「誇り? 帰ってくれ! 今から妻たちと話をしなければならない……
「帰れ!? 明日の王子たちと会うための情報を聞くためにお前に……
人族が言うが、
「お前らの娘より、タツミの方が素敵だったからだ!……
私は床に目を行った後に、
「私も神ミサトの純粋さに心を奪われた……
「神だと! 神ゾウラストさ……
オーガが言い終わる前に、いつの間にかオーガの首に牙を刺している
モルモーラが、そして、人族、ダークエルフも立ったまま黙っている。
廊下に立っているスマージャ、エリシャーラを確認して、
父上と共に入って来ると、
「海で溺れて、足をつって死になさい……
モルモーラの言葉に、何も言わずに私を通り過ぎて応接室を出て行く
エルタンスの婚約者の父親たちを見た後に、
「モルモーラ! やり過ぎだ!!」
竜巳の奴隷魔法ほどの効力は無いが、モルモーラには竜巳にはない
関係者まで奴隷に出来る力があるので、此処まで付き添って来た
従者たちも死ぬことになるので叫んだが、
「不味い血……
「モルモーラ! 息子の言う通り、やり過ぎです」
私や父上を睨んで、
「貴方を侮辱し、キューイルまで、陛下が聞けば同じことをしたでしょ!」
したことが当たり前のように言うが、
「お前の牙の無効化は出来ない……
美里ならモルモーラの呪縛を解けるが、映像が流れる絵画には
美里が現れていて、明美と獣族たちと話をしている。
「バカ4の婚約者の親たちはどうする……
今回、ファインダーロペスの婚約者の父親と一緒に行動をしているので、
海で溺れて溺死したことについて、私が疑われるだろう。
「もし、貴方を疑うなら……
ニヤッとするモルモーラに背筋が凍るが、冥界の王の妻の眷属であり
陛下より上のレベル100で、つかさ達以外で敵う者は居ない者である。
先の人族対魔族の戦いで裏工作をしてもらった時は、不意を突かれて
竜巳の奴隷魔法に負けたが、模擬戦などで竜巳が負けそうになると
キューイルさまが乱入して来て、モルモーラは遠くに飛ばされて負けるが、
「卑怯よ! 途中から……
「我たちは、2人で1人じゃ! と言うので、キューイルと
戦って、「カンストの制限が…… 言い訳しながら負けて、
カンストの影響のない神界で戦って、「なぜ……負ける……
やっぱり負けたのが悔しそうで、暇があれば1人で修行をしている。
それ以上強くなると、私の立場がと思う日々である。
明朝を迎えた時に、浜辺に50人以上の死体が打ち上げられていた。
漁港を管理しているタトーラムが報告に来たが、真実を話して、
「獣族の密偵に殺されたに……
「すまない、タトーラム……
「今度、おごれ!!」 タトーラムは嘘の報告書を製作した。
内容は、私やファインダーロペスたちとの会合も滞りなく終わり、
屋敷での夕食会後に宿に戻った婚約者の父親たちの気の緩みの
隙をついて、獣族の密偵が殺害を決行した。
殺害された婚約者の父親たちを発見した私は、獣族の密偵も深手を
負っていたために、血が点々と地面に残されていた。
その先で、獣族の密偵を発見した私が獣族の密偵を殺害したが、
その中の1人が死に絶える前に、全ての死体をアンデットにして
海に身投げをするようにしたと言うので、殺害現場に戻ると
死体は無く、夜も遅いので捜索は止めにした。
朝を迎えた浜辺で、婚約者の父親たち、その従者たち、
私兵騎士団の者たちなどが打ち上げられているのが発見されたと……
次の日にボールド・イーグル・グリフに棺桶に入った死体を乗せて、
魔族の大陸に送還した。
婚約者の娘たちは号泣し、葬儀は速やかに行われたが、
ファインダーロペスたちは葬儀に参加せず、ただ一言「娘たちを幸せにする」
書かれた手紙を葬儀に送っただけである。
「私たちに言うことは……
モルモーラはソファーに座り、スマージャ、エリシャーラも続き、
父上は立ったまま、ソファーに座った私を見ている。
謁見の間の映像が流れる絵画は、私たち関係者には他の物が流れている
映像と認識するが、他の者には美しい風景が描かれている絵画としか
認識しない物で、神界でモルモーラが明美に購入させたものである。
コピー機も同様で、私たちの屋敷に美里を滞在させているから、
その宿代でと言うが、コピー機が高額で、この屋敷レベルが何件も買える値段で、
明美の魔素で購入だから気にしないでと言うが、使うのが恐ろしく、
私は使っていない。
で、映像が流れている絵画に映る美里を見た後に、
「ミサトの眷属に……愛人で……
すまなそうに言う私に、
「美里を好きになるのは良いのよ……
「貴方が好きになるのは分かるから……
「ミサトと付き合うことは、ニコール家にとって良いことよ……
3人が言うが、
「最近、私に冷たかったのは、今日も……
驚くように言う私に、
「私は良いけど、スマージャ、エリシャーラはどうするの?」
スマージャ、エリシャーラを交互に見るが、
「どうするって、何があるのか?」
モルモーラは頭を抱えて、
「お父様のように、息子が継いだ時に執事になり、
その後、息子の子供が生まれたら息子が執事になり、
貴方は棺桶で永眠する」
「そうだが、500年の間には、時々復活をすると思うが、
我々の寿命は平均1000年ですよね、父上……
「平均ではな、ミサトは人族で我々と違い、生きたとしても100歳か?」
「そうですよ……ね」
3人を見ると呆れた感じで私と父上を見ていて、
「可笑しいことでも言ったのか?」
ため息してからモルモーラが、
「美里は明美の眷属、明美が自ら転生しない限り、永遠に生きるのよ」
「ソラスさま以上の力を持っていても、それは……
美里は天使や精霊の力を借りて神の領域に到達して蘇生など行うので
神の使者、神ミサトなどと呼ばれているが、人族で在ることには
変わらないので、神のように永遠など在り得ないと思っていると、
「神界に行けるのは、どんな人?……
先ほどモルモーラが言った「神様じゃなければだったかな……
ハッとして、「ミサトは人族ではなく、神族ということか?」
先に父上に言われてしまったが、
美里と付き合っていて、普通だし、普通のお嬢様で、
神族と分かっていても、認めたくない。
遠くの存在と認識してしまう感じで、
「神族じゃなくても、スキルとか……
「認めたくないのは分かるけど、私は……
モルモーラが眉間に皺を寄せて言うので、
「魔族のコウモリ族で……
目を細めて私を見つめるので、そうだった、
人族対魔族のゲーム後に、モルモーラが正体を私に告げて
驚いたが、普段通りだったので、忘れたり、思い出したりして
日々を過ごしていて、リビングでも陛下が神界に行ったことに
文句を言っていたのに、
「神族で、冥界の住人だったな……
モルモーラは笑みを見せてから、
「貴方も今日から神族よ」
私と父上は驚いているが、スマージャ、エリシャーラは
「貴方、私たちは只の魔族ですよ」
「私たちは先に死ぬんですよ」
2人は言うが、
「息子の眷属に成れば問題ないだろう?」
父上が言うので、「2人とも私の眷属になれば……
「無理よ! 眷属化のスキルは持っていないの……
モルモーラが言うが、つかさの妻たちが天使化のスキルを貰ったと
聞いているので、「購入すれば良いのでは?」
「昔は在ったけど効果が少なくって廃番になったわ。
今では天性的に持つ以外ないの、
私は貴方と2人を眷属には出来ないわ」
説明してくれて、「私には存在しないんだな、ツカサには在った……
つかさは魔法が使えないがスキルとして持っていた為、行為によって
妻たちを眷属に出来たのだろう。
「そういうことか、リーウイに冷たかったのは……
父上が突然言うので、「父上、分かったのですか?」
頷いた後に、
「お前がミサトを好きなのは知っていた。
ミサトもお前には甘えていたから、遅かれ早かれ眷属に
するだろうと3人は思っていたわけだが……
「明美のことばかりで、私のことなど友達以下だと思っていました……
先程、美里の眷属になり、明美以下なのは変わらないが、
私を慕っているのが分かっただけでも嬉しかった。
「どのように知ったかは分からないが、
お前には眷属化のスキルが無かった……
「それが無いから冷たくされていたんですか……
拗ねた感じで言うと、
「違うわよ! 眷属に成る前に、ミサトが好きなことを、
私たちに言葉でほしかったわ……
スマージャが言うので、
「後から言うつもりだった! 振られたらカッコ悪いだろう」
3人から目を逸らして言うと、
「ミサトが、お前のことが好きだと確信している3人には、
眷属後に、ミサトに言ってほしかったわけか……
父上はモルモーラを見つめて、
「1人は、ミサト同様の神様だが……
私に振り向き、2人をどうするんだと言う顔をされて、
「配慮がなかったな、すまなかった……
スマージャ、エリシャーラに頭を下げて謝罪した後に、
「帰って来たら、ミサトに眷属にしてもらおう」
笑みを見せて言うと、
2人は私に抱き着いて来て、両頬にキスの嵐を受けた。
私たちは、ゆっくりと謁見の間で開始されるロックティラと
ダルザニアの戦いを応接室で見ようとしたら、
「クチナの息子の剣……
モルモーラが怪訝そうに言うが、
「剣か? 斬れそうな剣だな……
と言いながら、ロックティラがセント・ギアと融合した方を
眺めていると、
「ダルザニア? レベル40? なぜ余裕でいられる?」
呟きながら考え込むモルモーラに、
「セント・ギアとの融合を見て、諦めているのだろうな……
「いえ、明美がおじさまと言ったのよ!……
モルモーラはスマートフォンを出して、何処かに繋げて、
「明美! 貴方、獣族を準眷属にしたの!!?」
その言葉でモルモーラに振り向き、
『モーちゃんをビックリさせようと、皆に黙っていてもらったのに、
ライブ映像を見て見抜くなんて、凄い!!』
「余裕のある態度を見れば分かるわよ!」
『さすが、ハちゃんの妻の従者は伊達じゃないね』
スマートフォンから出ている音声で明美の声は聞こえるが
八ちゃんて誰だと考えて、おいおい、冥界の王のハーディルを
そんな名で言うかと冷や汗を掻きながら聞いていると、
「おだてても、隕石は持ち上げないわよ」
『名場面だよね……
「そうね、何百回見ても良いわね」
嬉しそうに言うモルモーラに、
『おじさまを準にしたから、電話して来たの?』
「私の夫をダルザニアにぶつけたいの……
おいおい、何を言い出すのかとビクビクしていると、
『モーちゃんの夫の方が強いのに……
「天使化のスキル在ったでしょう、まだ残っているよね」
『モーちゃん! そこに居るの何人?』
何人と聞いてるが、なぜ人数を聞いてるのか分からないが、
モルモーラが5人と言うと、
『時を止めたから、ゲート開くから此方に……
「今から着替えるから、着替えたら連絡するわ」
『終わったら、連絡を!!』
明美が言った直ぐに電話が切れて、モルモーラは立ち上がり、
「貴方の力を見せて、明美をビックリさせましょう!!」
行き込むのは良いが、ダルザニアごときに負けるはずがないので
美里の眷属の力を見せることは無いなと思いながら、
応接室を後にした。
2階へ上がる階段の横の廊下から玄関ホールに出ると、玄関で
メイドやフットマンが玄関扉を閉めた時の状態で止まっている。
「うぅむ、これが時を止めるか……
止まっているメイドたちに触ろうとすると、
「貴方! 触ってはいけません!!」
モルモーラが言うが、メイドのスカートを捲って、
「ショーツじゃないのか?」
ドロワース(短パン)なのでガッカリしていると、
後ろから肩を叩かれて振り向くと、3人の顔が怒っていて、
父上を見ると頭を抱えていて、
「メイドの下着チェック、服装の、あぁの……
言い終わる前にボコボコに殴られて、床に倒れて気絶したまま、
私は衣装部屋まで引きずられて行った。
輝太が天王剣(試作1号)をロックティラに向けて構えて
戦闘準備に入ったので、
「開始は11時! 5分前に! ロックティラ達よ!
セント・ギアに融合!! 1分前に
ムラサキ、魔導士は魔法を詠唱!!
30秒前にロックティラ側は参謀長官!!
獣族側は私に指揮権を与える!!
意義ある者は言え!!!」
私は口上を述べたが、異論を述べる者は出なかった。
開始5分前になったので、
ロックティラ達はセント・ギアに融合し、3頭身のセント・ギアが
8頭身の美しい姿へと変わり、輝太たちに向けてセント・ドラゴン・ソードを
両手に持って構えて、両者睨み合いの状態になった。
ダルザニアはダイモーン・ソード・マーク2をセント・ギア【スオウ】に
融合したロックティラに向けて睨みつけながら開始を待ち、
ロックティラもスオウの目を通して、ダルザニアを睨みつけていて、
互角の牽制をしている。
輝太は、残りのセント・ギアに照準を付けているが、べルール、
センシーラに任せたいと念話で言ってくるので、天王剣があるし、
クチナやムラサキのようにレベルが戻ってないから、余裕で
勝てるから、頑張れ男の子と言うと、今日から女の子になりたいと
言うので、此の場で笑うのはいけないので、皆我慢していると
「陛下! 此処でロックたちに指令を出すと……
参謀長官が苦言を言うので、
「何か指令を出すことでもあるの?」
「此処から見渡して、適切な……
参謀長官の発言に対して笑いをこらえている美里やサラウェルに
目を鋭くして睨んでいるので、
「私も声を出して言うから、其方にただ漏れよ!」
笑みを見せて言うと、美里たちは袖に隠れに行って、我慢できずに
笑っているが、参謀長官は、
「敵が横に居て言えますか!?」
正論を言うので
「おじさま達の所で指揮ついでに戦うわ」
行こうとすると、
「此処で結構です! 指揮しましょう……
苦渋の表情をしながら言うので、
「言わないでね……
笑いを含めて言うと、「えぇ……
暗く重い言葉で参謀長官の怒りが伝わってくるが
開始1分前に成る前に、モルモーラから電話が掛かって来たが、
嫌な予感がしたので、時間停止を行い、謁見の間は私、美里
サラウェル、モルモーラ側は美里から聞いた話では部屋に
居ると言うことで、部屋ごと時間停止から外して、モルモーラからの
電話に出て話をしていると、ダルザニアの件となり、
もっと長くなりそうなので、モルモーラに時間停止をすることを言って、
此方に来てもらおうと言ったら、着替えて来るからと言われて、
待つ間に、教室で恭子から受け取った、お兄さま、お義姉さまの
恥ずかしい写真を3人で眺めることにした。
私たちは玉座のある床に腰を下ろして、
「ニコールもこんな感じ?」
「グイグイ行ってるよ……
「嘘でも当たる当たるって言うと喜びます」
私、美里は経験無いので、経験豊富なサラウェルに写真を
見ながら解説してもらっている。
「駄目神の家で、私たちに見せなかったのは?」
美里が次の写真に変えながら言うので、
「映画、ゲームセンターとかさ、私の開発の邪魔していたのは……
「だってぇ、作ってるのって退屈で、デートしたいでしょ?」
「地下室は此処と同じ時間だけど、外出れば30分立ったばかりで、
1日に何回デートさせるの!!」
「明美と腕組んで行けるし、変装も楽しいから……
ブスッとしながら言う美里に、
「楽しいけど、時空管理省から文句が来て……
「2日にしたよね……
舌を少し出して言う美里にクスッと笑って、
「そのおかげで完成したけどね」
「完成した?」
私に腕を組んで顔を寄せて来るので、美里の頬に軽くキスをしてから、
「見た目はアレですが……
「見せて、実践して見せて!!」
せがむ美里に、
「むぅり! 魔族の大陸から来る武器に混じれ込ませたから……
「武器屋に入る初荷ですよね、アケミお姉さま……
サラウェルが聞いてくるので、
「おじさまに武器屋に行ってもらいたいから……
「直接渡せばいいのに……
めんどくさいことをするなっという顔で見る美里に、
「王都を見て貰って、不備なところを教えてもらいたいなって……
両手の手のひらで軽く叩いて、
「武闘大会のチラシも見てほしいなって……
「優勝させたいの? でもキューイルには……
武闘大会の優勝者が戦う勇者は、竜巳の妻の1人キューイルで、
誰が見ても勝つのはキューイルなのは分かるので、チラシには
此の国の勇者としか書いていない。
「優勝はしないよ、するのは……
「何々、賭けもあるみたいで、誰?」
ニヤニヤする美里に、
「教えなぁい! 光悦たちに聞けば分かるけど……
含み笑いで言う私に、
「伊藤先生だけじゃなく、光悦もライバルになるの?」
脹れて言う美里に、
「? お姉さまは大変気に入ってる感じだけど、
あいつスケベだから、今回スパッツ履いてきたの!!」
「ホントだね!!」
美里は明るく言うので、「うん! そうだよ!!」と言うと、
「秋人、伊藤、謎の男の3人で打ち止めね……
呟く美里に、
「未来の私と沙良や美里が、謎の男と結婚してるのって信じられないなぁ」
ソラスの家の映像記録でも、私たちもよくする消去魔法で消されていて、
つかさたちに聞いても、少し頼りなさそうで、
私が良く結婚したなと言うくらいで、
「明美が結婚した人と結婚が希望なので、どっちでもいいです」
そうですかと言う感じで美里を見た後に、
「沙良も婚約者がいて、婚約者が死んだら美里みたいにっては
言っていたけど……
「それじゃ、その婚約者?」
「ジース王国の第1王子だけど、無能で王位継承権剥奪されて
追い出されて、冒険者してるみたいだけど、
沙良も国同士じゃなければ破棄したいくらい
駄目な奴らしいよ」
「詳しいですね」
微笑んで言うサラウェルに、
「沙良から聞いたこと! パ、ダメ王子は奴隷の子が
好きみたいだから、破棄を言い出すまでは婚約者で……
美里が私に手で体中を触って来るので、くすぐったくって、
「や、止めて!……
「言え! 言え! 今好きな奴を言え!!」
「謎の男って、パクオット王子で良いんですね」
しまった! 鑑定君マーク2は思考まで読める機構を付けてしまった
ことに後悔したが後の祭りで、くすぐりタイムが終わり、
私は胡坐をかいて座り、
「沙良やクラスの皆に言わないでよ……
「明美とずっと一緒で居られるなら……
美しい顔なのに眉間の皺を寄せて言うので、
「うぅん、眷属化は大学に行く前にはするよ……
「ありがとう、で、聞かせて……
美里は女性らしく斜めに足を揃えて横座りに座り、
サラウェルは正座して座り、
「何でも屋で、昨日の夜に、お義姉さまが内緒で教えてくれたの!」
「アキナさんから……謎の男はパクオット?」
「そう、お義姉さまが言うには国を建国して軌道に乗ってるらしいけど……
「好きになった理由は?」
「わかんないよ! 奴隷の子が好きで、
沙良は振られると思ったくらいだから……
「その時が来る迄は無理……
「うん! 私にも好きになる理由が分からない……
私たちはクスッと笑ってから、
「光悦はどうなの?……
「初めて会ったのは、フェニックスの鎧をあげた時で……
2人は驚いているが、
「お兄さまに肩車されて、祭り楽しんだなぁ……
美里は睨むように、
「残留思念じゃなく……
「作動すると、贈呈する空間に行くようにしていたから……
「待ってください! 此処の12月から居たんですよね……
サラウェルが聞いてくるので、
「そうだよ! 時間移動ができるから、今はね6月に
召喚される5秒前だね」
「召喚された者の時間は、10秒で1年ですよね?」
「そうだよ! 光悦のブレスレットが作動した時が、
10秒前かな……
サラウェルは苦笑いしつつ、
「時は止めるわ、時間は操作できるわ、凄い方の準眷属に
なったんですね、ハハハァ……
「そんなことより、光悦とは……
話が変わったから逃れられると思ったのに、
「美里は、どんな感じ?」
少し悩んでから、
「ナルエ、ナルエと振られたのに何時までも言う駄目な奴、かな」
本人聞いたら怒るだろうなと思うけど、
「男ってそんな感じみたい、つかさも沙良に同じだったし……
「つかさの何処が良いのかわかんないよね、貧弱な奴……
その貧弱な奴と付き合うために、大量の恋愛のお守り買ったのは
誰だと思いながら、
「恋愛なんて、人それぞれだから……
目を上の天井を見ながら言うと、
「で、アケミお姉さまは、コウエツの何処が良いんです?」
「何処って……ナルエに一途で、向上心あるからかな?」
ルーレット回した時など面白かったし、光悦といると楽しいなぁと
思ったのもあるし、あのまま終わろうと思ったけど、
出て来たのも、もう少し一緒に居たいなっと思ったわけで、
「でも、友達でも良いかな……
悩みながら言うと、
「フフフッ、光悦と会わせないように邪魔したるぅぅうう!!!」
叫ぶ美里に笑いながら、モルモーラから此方に来る準備が出来たと
スマートフォンの念話システムから流れたので、ワープ・コネクトで
モルモーラ達の居る場所と私たちの居る場所を繋げた。
そして、私たちが居る玉座の近くの空間から現れたモルモーラが、
「お待たせって、何その写真……
嫌な物を見たような顔をするモルモーラに、
「今後の為の勉強……
乾いた笑いをした後に、見られた写真を見ると、アキナお義姉さまの
お兄さまのバナナを舐めている写真で、惚けっぶりが凄まじく、
ニコールやニコールのお父さまは、
壁に手をついて、
顔を斜め上に向きながら右手で鼻を摘まんでいた。
時を止める魔法か……
明美のすごさが分かるでしょ!
そうだな、私が習得すれば、世界は私の物
何でそうなるの?
アケミは別の世界だろ?
そうだけど、私もだけど……
ミサトよ! 世界の王に成った私の妻となれ!!
次回
106話 戦わないで、得られるのはズルい……
時間停止の魔法を?
はい! 準眷属ですので……
でもさぁ、自滅魔法だよ!!
なぜですか?
よく考えてよ! 全部止まるんだよ、動けないでしょ!!
え! でも、でも……
息は出来ない、動けない、解除できても急激に年を取る
え! でも、時止まった……
10個くらいの魔法を同時に行こなうんだよ!
ニコールの魔素量じゃ、習得しても使えない!!
世界の……
諦めて、地道に進んでください
そ、そんなぁ!!!




