103話 分かって賭けするのは楽だな……
大広場で、光悦たちと別れた俺たち5人は、大広場の南東にある
商業ギルド【ミートラップー】へと向かっている。
その途中にある騎士や魔導士が必要とする武器などを売る商社
ウエッポン・ジャック・ファームがある。
5階建ての外装は、レンガ、鉄筋コンクリートが使用されて、
建物の中は、木材を大量に使用した作りになっている。
この建物は、商業ギルド【ミートラップー】のギルドマスター
ティリシャーこと駄目神のソラスが設計、建築をした。
ミューブル王国の宮殿などは石造の建物であり、王都でも
一線を画す建物で、隣の国コンピーコム王国が、コンクリート造りの
ビルなどの建物に採用した。
1、2階は吹き抜けで、外から太陽の光が射し込めるようになっている。
「9時を回ってるのに、まだ開いていないのか?」
チェンジャーが、店の前に大量の他国の商人、騎士たちが
集まっているのを見ながら言うので、
「今年の初荷だから、東の城門で検査中なんだろ?」
前髪で右目が隠れているので、見えるように掻き分けながら言うと、
「大量に、魔族の武器が他国に流れるのを……
呆れた感じで言う、元ウインドフィル王国の騎士【シモンド】に、
「流れても、ツカサ達の前じゃ……
俺たちは、集まっている人たちに見えないようにクスッと笑って、
商業ギルド【ミートラップー】へと通じる通路に入って行く。
暫くすると、3階建ての建物が見えて来た。
この建物が、商業ギルド【ミートラップー】である。
外装は、レンガを外側に、内側は鉄筋コンクリートの2重外装で
ウエッポン・ジャック・ファームのようにレンガの所、コンクリート
むき出しの所と分けた絵画のような外装とは違っている。
商業ギルド【ミートラップー】は、武器庫などの倉庫の建物も
あるので、王都でも3番目に大きい敷地を所有している。
その建物を結ぶ通路(回廊)には、動く歩道が設置されていて、
荷物などを運ぶのに使われている。
隣の国コンピーコム王国は、動く歩道を参考に、エレベーター、
エスカレーターを開発したが、駆動の為に必要な魔石に魔素を吸入する為に、
魔導士を常に置いていないといけないので、
採用されている建物は少ない。
俺たちは玄関の扉を開けて中に入ると、
「昼から!? 9時じゃないのか!!?」
怒鳴る声が耳に入って来た。
受付のカウンターから、受付の男性に食って掛かっている
コートを着たガタイの大きい中年男を見ると、
「王都に入る検査で、時間が……
「何時もなら、此処に入って! 店に運び終わってるだろ!!}
「予約以外の方にも、素晴らしい武器を大量に……
「此処を攻め込む武器だぞ! 同盟国以外に大量にばらまく気か!!?」
中年男が、受付の男の襟を持って凄みを利かせて言うので、目から
涙が流れ出したので、中年男の所へ行こうとしたが、
チェンジャーが先に動いて、
「ここで! 揉め事するなら取調室で聞くが!!}
1階フロアに響くように叫ぶと、
「憲兵か!?」
目を細めて、ドス黒く重たい言葉で言うので、
俺たちは後ずさり、
「い、いや、巡回兵だ!……
チェンジャーは及び腰で言うので、中年男は受付の男性から
離れて、チェンジャーに詰め寄り、
「若造! 受付の奴に怒鳴ってる理由を言ってやる!!」
チェンジャーの胸ぐらを掴んで、中年男は自身の方に少し引っ張り、
胸を掴んだ右腕の前腕で押すように体ごとチェンジャーの方に動いて、
チェンジャーを弾くように右腕を外に振って、チェンジャーを
床へ吹き飛ばした後に、フロアに響くように大声で話し始めた。
王都の東の城門で、港町【ロブシェリル】から運ばれた魔族の武器の
検査が開始されたのが6時であり、中年男はその模様を眺めていた。
荷馬車は50台で、何時もの倍の荷馬車である。
係りの兵が数人で順調に作業をして、検査を終えた荷馬車は
王都に入って行き、ミートラップーに運ばれる。
ミートラップーでの荷の仕分けも中年男は眺めていた。
そこから、ウエッポン・ジャック・ファームへ送られている。
8時には入っているので、荷から出した武器などの展示をしていく。
値段は、ミートラップー側で決めているので、値札を貼って行くだけである。
その状況を見ていて、9時には開店できるはずなのに、9時になっても
開店せずに、何時もは人が多く集まるために整理券を10分前には配るが、
今回は配られなかった。
中年男は玄関の周りを掃除する店員に聞くと、ミートラップーの方から
武器の売り買いは数時間止めてほしいと言われたので開店できずにいると
答えたので、ウエッポン・ジャック・ファームからミートラップーに来て、
俺たちが見た光景になったと言う。
この中年男は、ウエッポン・ジャック・ファームに、武器の購入リストから
選んで予約をしているので、ウエッポン・ジャック・ファームが開かないと言って
ミートラップーに怒鳴り込むこともないが、
「新しい武器を見る! 最初の荷で入っているのが多い!!」
理由を言うので、
「1本、2本じゃないだろ!」
俺が負けないように張り上げて言うと、
「確かに! だが、魔族の武器は性能のバラつきがある!!」
中年男が言う通り、魔族の武器には性能の統一性はない。
原因ははっきりしていて、魔石が原因である。
魔石は大きさ、魔素の蓄え量、質がバラバラで加工も難しく、
魔王や魔族の鍛冶師などがバラつきを少なくしようとしても
今のところ無理なようである。
ウエッポン・ジャック・ファームに初めに入る荷に、新しい武器が
入っているのは、多くの人に手に持って意見を聞く為である。
その新しい武器は、7日後にオークション形式で購入者が決定する。
だから、最初に見て即購入することは出来ないのに最初に見たいと
言うのは、
「最高の物を時間を掛けて見るためだ!!」
「何時間……
「7日間だ!!……
右足を上げて床に向けて勢いよく叩いた後にドス顔で言うので、
「そうですか……
シモンドの肩を借りて立っているチェンジャーに目で合図をして、
この騒動の間に、俺たちの内2人が受付の女性と
ウエッポン・ジャック・ファームで何時も行う手伝いに協力できない
ことを告げて、受付の女性から了解を得たことを右手でサインを
送っていたのを確認して去ろうとすると、
「小僧! お前の剣! 見せて見ろ!!」
威圧感バリバリで言うので、
「普通の鉄の剣さ!」
相手にすると行けないと思って、ぶっきら棒な感じで言うと、
「上等なミスリルの剣だろ!!」
鞘に入ったままの剣の素材を言い当てるので、ビクッと反応してしまい、
むさ苦しい顔を俺に近づけて、
「王か、ソラスに貰ったのか……
ニヤッと言った後に、「勇者か? 日本人だったか?……
ズバリ言われて、「この国の人間だ! 勇者てて……
ミューブル王国は、黒髪、黒目の人間が多いので、俺たち召喚者が
居ても、怪しまれない国の1つである。
「あいつらは?……
チェンジャーたちを見るので、
「この国に移って来たから……
さすがに無理があるなと思いながら、
「嘘を言うな! コンピーコム王国の王宮の大広間で見たことがある」
誤魔化しても無理だと思い、俺たち、受付の人たち、他に男が1人いるだけで、
受付の方を見ると、プラカードに「バラしても問題ないです!!」と
日本語で書かれていて、
「貴方の言う通り、元勇者で、元勇者隊だ!」
俺たちから少し距離を開けて、
「最初から素直に言え! で、剣を見せろ!!」
右手を出してくるので、中年男に負けたことは報告しないと決めて
鞘から剣を抜いて渡すと、剣の角度など変えながら、剣と柄の接続部分、
グリップなどを外から入って来る光に当てながら見ていた。
「テールから勇者用に制作したが、ミスリル鋼じゃない?
何が含まれる?……」
コンピーコム王国の王
テールトゥル・テッド・コンピーコム・フォン・リシャールを
テールと呼ぶと言うことは、王関係者か近し者であると認めている。
その大物が買い物に来ている。つまり、魔族の武器を購入し、
儲けも入れて、王に直接売る人物であることが分かり、
今、俺の剣を見せたことを後悔している。
「この剣……
受付カウンターに居る受付の男性に振り向き、
「マスターのソラスは、どこ行った!!?」
大声で叫ぶが、「ソ、ソラス? マスターの名は……
受付の男性に詰め寄り、
「隠すな! 駄目神か運営してるのは、王から聞いている」
受付の男性は周りを見ながら、俺たちに助けてくれって目で訴えているが、
此処までバレていては素直に言うしかないなと思っていると、
「貴方も、神ソラスさまが此の商業ギルドを運営しているのを
ご存じでしたか?」
今まで俺たちから距離を置いて見ていた男性が、
左手にフードを掴んで上げながら優しく言うので、
「お前もか?」
「私は、リ・フレタ王国から来ました薬剤師です。
薬屋を王都で開いておりまして、リ・フレタ王にも
お世話になっております」
ニコニコとして語る言葉に、
「これを見て、どう思う?」
俺の剣を薬屋に向けて言うのが、
「私は武器商ではありませんので……
役に立たない奴と言う感じで、俺の方に振り向き、
「お前の名を聞いていなかったな! 勇者!!」
「剣を返せ!」
中年男が名乗らないのに名乗る必要なしと決めて、
中年男が持っている俺の剣を指さして言うと、
「これは俺の物だ! 新しいのをソラスから貰え!!」
こいつ何言ってるのって全員が中年男を見ていて、
「だったら、金を払え! 商人だろ?」
言い返すと、
「王から貰った物だろ! タダで……
不気味な顔で言うので、
「魔王を倒す勇者としてな……
鼻で笑われて、
「魔王を討伐しないで、此処で遊んでいるんだろ!!?」
聞いていて我慢の限界で、一度死んでもらった方が良いと
凍結魔法の詠唱をしようとすると、
「両方とも、此処は建物内ですよ!」
優しく言うリ・フレタ王国から来た男性に、
「返す気がないから……
俺の方に近づいて、耳元で、
「新しい剣を、あれよりも良い物を貰えば良いでしょう」
言われて、光悦のフェニックスの剣、つかさがパーセントに渡した
統星剣は、中年男が持っている俺の剣よりも優れた剣であり、
魔族の魔王が制作する武器よりも強力である。
俺は怒りを鎮めて、
「俺の名は、浩二! その剣はくれてやる!!」
俺は仲間に合図をして、玄関に向かい出すと、
「鞘も渡せ!!」
「商人だろ! 自分で買え!!」
怒鳴りながら玄関を出て、時計台を見ると10時前で、
光悦たちと合流する時間を過ぎると思いながら、早歩きで何でも屋に
向かったが、足音が多いので振り向くと、
中年男とリ・フレタ王国から来た男性が付いて来ていて、
「お前ら、買うのはどうした!!?」
「コウジ! どんな剣を貰えるか見たいからな!!」
「宮殿まで来る気か?」
「いい鉄鋼をコンピーコム王国からと言えば……
ニヤッとしながら言うので、光悦に任そうと思いながら、
「お前は?」
リ・フレタ王国から来た男性に聞くと
「薬が入ってくるまで暇なので……
魔族からだと命の水かと思うが、命の水は直接ミートラップーで
直販されるので、荷としては最終になるので理由としては納得するが、
「薬は貰わないが……
「何でも屋に……
クスッと笑って言うリ・フレタ王国から来た男性は、何度も何でも屋に
足を運んでいることが分かり、多分、アキナさんのことも
知っているのかもしれない。
ミートラップーから南側へ200メートル下がった所にある何でも屋が
姿を現して、今は御客相手の受付、依頼、遂行は、アキナさんだけなので
行っていないが、王からの依頼と言う形で俺たちが代わりにしている。
運営しているのは、食堂と銭湯のみで宿泊はしていない。
屋根付きの門の観音開きの門扉が片方だけ開いていて、
光悦たちが入って行くのが見える。
「コウエツ達も今か……
シモンドが、時間通りに合流できなかったが、光悦たちも遅れていたので
安心して言うが、俺は光悦と腕を組んでいる女性を見て、
「アーシーリヴァ王女が!!?」
叫び、「コウエツと??……
チェンジャーは戸惑いながら呟き、
中年男は、「天の勇者と……
「敵対国同士が……
リ・フレタ王国から来た男性は在り得ないことに驚き、
俺たちは光悦たちの所に走り、
「コウエツ!!」
「そちらも遅れたな、その2人は?」
中年男とリ・フレタ王国から来た男性を見て言うが、そんなことよりも
1時間前に別れた時には居なかった王女が光悦の隣に居る。
「王女が何故いる!!?」
人通りが居ないので大声で言うと、
「第2王子が買い物で、ウエッポン・ジャック・ファームに
1人で行ったから、その間の警護だけど……
第2王子【キャブルト・ド・シズマ】が来ていることも分かったが、
「その親密ぶりは!!!?」
光悦に体を寄せて、頭を光悦の肩に置いている状態で、何処から見ても
1時間ばかりで、こんなことにはならないと叫ぶと、
「片思いの女性の為の練習!」
「私が身も心も愛している方の代わりです」
頬を染めて言う王女に、
「噂では、修道院に……
リ・フレタ王国から来た男性が言うが、
「もう始まっている! 行くぞ!!」
光悦が言うので、門扉を潜ろうとすると、
「2人! 此処からは立ち入り禁止だ!!」
光悦はフェニックスの剣を鞘から抜いて、
中年男とリ・フレタ王国から来た男性に剣先を向けて言うと、
「噂に聞く……見せてくれ!!」
中年男は、俺が引っかかった言葉を光悦に言うと、
「見せてるだろ? 頭と胴体を分けたいか?」
何時もの冷静な光悦じゃなく、好戦的なことを言うので、
「や、宿から見ていたが、この屋敷をじっくりみ、見たい!!」
違うことを言い出すが、
「開店は14時からだ! その時に来い!!」
門扉の所にあるスタンドに下げられているプレートに書いてあり、
「同盟国で! 私は、パーセントの息子のサークレットに就いている……
リ・フレタ王国から来た男性は素性を言うが、
「死にたくなければ、立ち去れ!!」
フェニックスの剣を軽く振り、炎も微かに出ていて、
空気が少し暖かくなったが、
「王女は良いんですか!?」
食い下がるリ・フレタ王国から来た男性に、
「仮の恋人だから問題ない!!」
王女と共に、建物の中に入って行く光悦に、
「巡回もせずに! 此処で何かが……
リ・フレタ王国から来た男性は、後を追うように門扉を潜ろうとしたが、
見えないバリアーで弾かれて、地面にお尻から倒れて、その光景に
ボウッと見ている中年男を尻目に、俺たちも建物の中に入って行った。
玄関の引戸を開けて中に入って行く。
直ぐに受付カウンターがあり、つかさの妻の1人で、
元カーディオン王国の池田美鶴が立っていて
「巡回は?」
聞いてくるので、「知ってるだろ?」
美鶴はフッと笑ってから、
「もう始まってるけど……
俺の後ろに居るアーシーリヴァを眺めて、
「ナルエは諦めたの?」
「警護を頼まれた……
勇太たちは食堂に向かっているが、チェンジャーと浩二は
留まって俺を見ているので、
「アーシーを食堂に……」
離れるのが嫌って言う素振りをするアーシーリヴァに、
「王女! 私と一緒に……
チェンジャーは、お辞儀をして、右手をアーシーリヴァに向けて言うと、
チェンジャーに左手を出して軽く触り、食堂に向かった。
食堂では驚きの声が上がっているが、
「コウジも……
不信感を露わに、
「王女と前に会ったのか?」
「俺はナルエひと筋だから、会うまで忘れていた!」
本当かと言う顔をするので、
「武闘大会までは居るらしいから、口説けばいいだろ?」
催促するように言うと、
「俺には、ツカサから……
「一夫多妻オーケーなんだ! 王女を落せば惚れ直すんじゃないか?」
その言葉に、そうかと言う顔をして食堂に向かった。
「で、本当の所は?}
受付カウンターの天板に肘を付きながら美鶴が聞いてくるので、
「無理だろうな、相手がいるから……
「貴方と一緒ね、フフッ……
ブーメランのように帰って来たのでガクッとなりながら、
「そ、それより、アーシーに関して何か聞いてる?」
キョトンとした顔をするので、どうやら転生、輝太との関係など
知らないようで、
「王女に何かあるの……
目の色が違う感じがする美鶴は、頬が赤く染まり出していて、
「お前の方が……
「え、え……もう行って!!」
手で早くいけって合図されて、食堂に向かったが、
「ツカァ、サァ……
後ろから、甘酢っぽい声を出している美鶴に対して、
ナルエの声で聴きたくねぇと思いながら、
浩二じゃないが、つかさから俺もと考えながら
食堂に入りモニターを見ると、明美が玉座に居て、
べルール、センシーラが獣族側に就いたことに、
勇太たちは話をしているが、アーシーリヴァから聞いていたので、
勇太は演じをしていると思いながら、明美の姿に見惚れていた。
「光悦君!……
アキナさんがカウンター越しに俺を呼ぶので、我に返った後に、
カウンターの椅子に座っているアドラーを見ながら、
カウンターの椅子に座り、
「ロック、アケミの周りに集まっているけど……
「明美の足でも見て、聞いていなかったか?」
アドラーに言われて、見えるんだから見る気がなくてもと思いながら、
「居ることに、びっくりしただけ……
アドラーは嘘だろっという顔をしているが、アキナさんから水が入った
コップを受け取り、ひと口のんだ後に。
「謁見の間で、戦闘を……
アドラーは、明美が王都の獣族の密偵を排除か奴隷にしていることを
アーシーリヴァから聞いているが、
「外は密偵が居て、見せるわけにはいかないからな……
俺の問いに答えるが、
「そうじゃなく、アキヒトが軽い気持ちで受けたとは聞いていたが……
酒の席で、獣族の最強騎士【ダルザニア】の願いを、明希人が聞き入れて
西の王都の詰所にいる兵から王に伝わっても、ロックティラは次期王で
あるので、王は受け入れるわけもなく、普通に会って終わりだが、
今日の朝になって、セント・ギアを謁見の間に参列させることを聞いて、
謁見の最中に、獣族が王に襲いかかる可能性が出て来たのかと考えて、
何でも屋のモニターで見ながら、獣族側に不穏な動きがあれば、
フェニックスの鎧を着て、謁見の間に急行する気であった。
セント・ギアが居るので、万が一があっても、セント・ギアで解決はするが、
アーシーリヴァの話では、謁見の間で、王に襲い掛かるのではなく、
ロックティラ側対獣族側の戦闘になり、獣族側が勝つのは聞いている。
双方とも死人が出ずに終わったが、獣族の最強騎士の願いの
ロックティラと戦うことが、此処まで大事になったことについては
アーシーリヴァは分からないと言っていたが、作戦会議中の明美を
見ると、大規模戦闘をしたかったんだなと思いながら、
「王が良く許可を出したなぁ……
「明美ちゃんが面白いって言って、ジャンパーが
自分の代わりに仕切るならって……
アキナさんがカウンター越しのキッチンから此方に出てきながら話して、、
俺の横の椅子に座り、
「王様は、全てをアケミに投げたわけか……
獣族側が、ロックティラ側、どちらがどうなろうが、宮殿が崩壊しようが
全て明美のせいにすればいいので逃げたんだなと思いながら言うと、
アキナさんが俺に顔を近づけて、
「聞き分けなかったから、奴隷にしたけど……
明美が強引に獣族の最強騎士の願いを叶えるためにしたことに
改めて、アキナさんから聞いている明美の超おじさま好きの範囲に
獣族の最強騎士は入るんだなと、少しイラっとしながら
クスッと笑っていると、
「コウエツ! 賭けしないか?」
ティリシャーが俺の方に来ながら言うので、
「賭けって?」
ティリシャーはモニターを見ながら、
「ロックが勝つか、獣族が勝つか!」
ニヤッとしながら言うが、
「幾らべルール達が就くからって、ロックの方が勝つだろう!」
もちろん勝つのが獣族なのは知っているが、
実際に、どのように勝つかは分からない。
アーシーリヴァが輝太の活躍を、もう一度みたいと言うことくらいしか
言わないので、明美が就こうが、戦力的にはロックティラ側の方が上である。
「向こうで、コウジがカズエとアリスに賭けをしたんだ」
アーシーリヴァを囲むように座っている勇太たちに立って話をしている
元ミュー・クラッホーン魔導国の勇者の舟木かずえと横山ありすは、
つかさの妻で、何でも屋でウェイトレスをしている。
浩二の元カノ達で、格好はブラウスにベストを着て、パンツ、パンプスを
履いている。パンツとパンプスの間から三つ折りソックスの白が
チラチラと見えている。
「で、何を?」
「ロックが勝ったら、コウジの元に戻るってさ!」
俺たちは顔を見合わせてから、
「賭けにならないだろ!!」
「アリスたちは獣族側に賭けてもらった」
「それって、確定じゃないか!! 受けたのか?」
ティリシャーに大声で言ったので、浩二が、
「賭けは成立した!!」
それを聞いて、かずえ達の方を見ると、頬が赤くなっているが、
黙って頷いていた後に、厨房の方に駆け足で消えて行った。
「俺の元に戻ってと考えたら恥ずかしくなったか?」
浩二は、鼻に右指の人差し指の第2関節を付けて、フッと笑って話すが、
「今ね、つかさ君と行為中で、我慢できなかったみたいね……
小声で言うアキナさんに、
「居ませんけど……
俺たち3人は椅子から立ち上がり、受付の方の出入り口で、
美鶴、ありす、かずえ、厨房で料理を担当している
元ウインライム法皇国の勇者【田中仁美】のことについて、
アキナさんから聞いたことは、
つかさの妻たちは、夜専門の融合魔法を使っていて、離れた所に
居る場合は、精神のみが融合しているが、隠れて喘ぎ声や自慰をしないと
行けないので、実際の時間とズレるようになっているらしい。
ということは、ナルエも今しているのかと考えると
腹が立つが、この世界では結婚をしていることになっているので、
浩二みたいに賭けて、デートから崩していくにも常にナルエは、
他の妻たちと違い、つかさにベットリくっ付いているので、
「もし、賭けをして勝ったら、ナルエとデートって……
アキナさんに恐る恐る聞くと、
「つかさ君と同伴なら、頼めるけど……
ニッコリと言うアキナさんに、
「それで、お願いします……
「同伴か? フッ……
アドラーに鼻で笑われたが、
「アドラーは?」
「俺か……
腕組みをして少し考えてから、
「浩二たちのように、鎌や剣を強化させてもらえないか……
アキナさんに向けて言うと、
「私から言えば、特別に……
アドラーはガッツポーズして喜んでいると、
「賭けるのは決まったか……
ティリシャーが此方に着て言うので、
「ナルエとデート! 負けた場合は……
負けた場合を考えていなかったので、言葉に詰まると、
「俺は、武闘大会まで王女の護衛を、
負けた場合は、王都の外を裸で走る!!」
力強く言うティリシャーに、裸で走るの決定と思いながら、
「俺もそれで……
俺に続いて、アドラー、アキナさんも言うので、
勇太たちは驚きの声を上げているが、
「アキナさまも……裸で??」
困惑するティリシャーに、「ティーナみたいに胸はないけど、揺れるわよ」
妖しく言うので、想像したのかティリシャーは鼻血を出して倒れたので
アドラーはティリシャーを介抱しながら、「アキナさんが勝ったら……
「そうね、光悦君に明美ちゃんとデートしてもらおうかしら……
人差し指を頬に付けて言うアキナさんに、
「俺はナルエと……
「つかさ君とナルエちゃん、光悦君と明美ちゃんのダブルデートよ」
つかさ同伴のデートで良いとは言ったけど、明美も一緒は嫌だが、
ナルエとデートが出来るならと、
「分かりました……
賭けは成立して、
ロックティラ側に賭けたのは、
浩二たちのグループ5人で、
獣族側に賭けたのは、
アーシーリヴァと共に何でも屋に来た俺たちと
かずえ、ありす、アキナさんで、勇太だけが
賭けていないので、
「ユウタは?」
「ワイか……好きな女に遠くから好きやねんって……
いじめられておったし……
ブツブツ言う勇太に、「Kちゃんも好きだから……
アキナさんに言われて、嫌そうな顔をしたが、
「遠くから、元の世界に向けて言うねん……
顔を赤くして小声で言う勇太を見て、アキナさんが知っていると
言うことは、相手は明美関係だなと思っていると、
「全員! 負けた場合は、王都の外を裸でな!!」
ティリシャーが叫ぶと、全員じゃないと言う声よりも、
「ムダ毛の処理しないと、手伝ってくれる?」
ティリシャーは、また鼻血を出して倒れて、アドラーも処理の
手伝いをするのを想像したのか、前かがみになっていて、勇太以外も
同じ感じで、
「アキナさんの発言に、何も感じないのか?」
アキナさんは神様で女神で、アキナさんの裸を見れると想像すると
俺たちの分身の息子が元気に立つわけで、
見れば、思い出せば、何杯も御代わり出来るくらいなのに、
「アキナさんって、手伝うところってあらへんやろ」
勇太の発言に、エッとなって固まり、
「いつ見たんですか?」と、アーシーリヴァが覗いていたんですか
と言う顔で聞いてくれるが、
「女って、うぶ毛くらいやろ、あっても……」
魔法で永久脱毛している方もいますが、それでも生えて来るから
困るわって聞いたりすると男で良かったと、胸毛とかあると
獣族最強の騎士のように強い男みたいで良いんだけど、
俺は生えてない……
「ま、まぁ……そうですね」
アキナさんは笑って、アーシーリヴァの発言を聞いているが、
「光悦は、想像しなかったのか?」
治まったのかアドラーが聞くので、
「想像したら、明美に、ぶん殴られたのを思い出して……
アキナさんの裸を想像しようとしたら、明美が出て来て、
お義姉さまよりも私を想像しろって、レインボーアッパーを……
「お前さぁ、明美のこと好きなの?」
「ナルエだけだ、そ、それよりも……
モニターを指さして、
「中央にテルタたちが……
謁見の間の監視カメラには、マイクが内蔵されていないために、
モニターから音声は流れていないが、いよいよ戦闘が開始される雰囲気は
伝わってくる。
「剣か……
アドラーは輝太の持っている剣を凝視していて、
「あれって……
あの剣の形、あの輝きを見せているのは天王剣で、
輝太が両手で持って構えている。
その光景に浩二たちは嫌そうな顔をするが、黒き羽がモニターに現れて、
魔王の四天王の1人、ニコールが謁見の間に何時の間にか来場して
居るのに食堂に居る皆が驚くが、アキナさんからの補足で、
ロックティラ側に就くというと、浩二たちは良しっとガッツポーズを
していて、つかさまで馬に跨って現れたが、一瞬でその場から消えて行った。
アキナさんから、つかさはロックティラ側に就くと言ったが、明美が
認めななかったために、上王である俺の発言がと言い争う前に、明美が
展開したゲートによって、宇宙に放り投げられたらしい。
つかさは身体強化によって宇宙服を着ている状態になれるので、
月面で此方を見ながらの夕食をするために魔王たちが居るので、
今頃、魔王に虐められてるでしょうと笑って言うアキナさんに、
「義理の親に本気で戦えませんから、ナルエのことで色々と……
俺は、つかさの泣く姿を思い浮かべて、ナルエを嫁にしたら
つかさと同じ目にと乾いた笑いで言うと、
「ニコールとロックが相談しているな……
アドラーが言うので、モニターを見ると、セント・ギアと融合した
ロックティラとニコールが言い争いをしている感じだが、
どちらが指揮をするかで揉めているのか、相手を誰にするかで
揉めているのか、戦闘開始が伸びそうな感じで、厨房から、かずえと
ありすが出て来て、昼食には早いが食事が運ばれて、テーブルに置かれていく。
食事をしながら観戦と言うことで、俺たちはテーブル椅子に座り、
オムレツにカレースープがかけられたのが皿に盛られていて、
「オムレツカレーやな……
スプーンは紙ナプキンで包まれているので、紙ナプキンを手で取って、
勇太、そして、アーシーリヴァが食べだそうとした時に、
「何で! 泥をかける!!???」
ティリシャーはテーブルから離れて言い、
元勇者隊の者たちも同じ行動をしていて、
「王女! 泥を食べては……
アーシーリヴァは聞かずに、スプーンをカレーがかけられたオムレツの
片方の先端を割くようにして、オムレツの中からカレー粉で煮込んだ米などが
出て来て、スプーンの皿に乗せて口に運び、口の中に入れて噛みしめながら
食い終わると、
「もう少し辛い方が良いんですが、お店で食うより旨いです!」
絶賛しているが、
「全体のバランスがうまく調和されとるさかい、
ワイはこれで良いと思うねん」
勇太も絶賛しているが、浩二は、
「オムレツより普通が良い……かずえの喫茶店の
カレーが食べたい……
思い出したように言う浩二に、
「メニューに、オムレツカレーってありますか?
あれば、テルタと食いに行きますよ」
アーシーリヴァはオムレツカレーに目が無いのは良いんだけど、
「行くって? 俺たちの世界ですよ……
アーシーリヴァの正体を知っている俺たち以外がハッとして、
「王女は……コウエツ達の世界からの転生者?」
ティリシャーは言うが、アーシーリヴァが転生した杉原夏美が、
輝太と共に召喚されて、魂の共通で体が入れ替えられることを
告げたりしたので、謁見の間で展開されている戦闘のモニターを
気にしながら、アーシーリヴァの今後についての議論が、
何でも屋の食堂で話し合わされた。
浩二たちは賭けに負けて、王都の周りを裸で走り、みっともない物を
見せたと言うことで、地下牢に半月入れられた。
その為に、召喚の儀で命を落すアーシーリヴァを
救うことが出来なかったことに、ティリシャーたちは悔しんだ。
言わなかったか、俺の大鎌は、メンテナンスが大変だって!
知ってるけど、賭けに出すか
アドラーさんのは明美ちゃんの師匠のだから……
材料が高いのを使ってるので! 魔石の粉では無理なので……
メンテナンスが安いのに変えれば?
光ちゃん! 明美ちゃんにタダで直してもらえるからって
簡単に言わないの!!
俺の剣や鎧は、メンテナンスフリーですけど……
あら、そうなの
フッ、賭けを変えよう! 明美に、フェニックスで大鎌を作れと!!
無理ですよ! フェニックスさんが武器になると言わないわ
だったら、俺のは?
明美ちゃんの友よ! 光ちゃんの為に、愛する人を守るためにって!!
愛の結晶と……
ありがとう! 明美のことは好きじゃないが……
あら、好きじゃないと装着してくれないわよ!
光ちゃんが明美ちゃんのことを、物凄く愛してるのが
炎の強さで分かるわ
と言うことは、竜巳とキューイルの愛の結晶と同じか?
お、おれは、次回!!
第104話
形あるものは何時かは……
ワイはワイは、お前のこと好きじゃあらへん!!
いつもチビや臭いとか言うなぁ!!
お前の方がもっとチビやぁねん!!
海に向かって誰に言ってるの?
恋人に向かって愛の告白だよ!
はぁ? 何処が?
愛を込めているのが分からない?
ただ、悪口言ってるだけだろ
光ちゃんも私の悪口言いなよ……
お前のこと知らないからなぁ……
これ以上壊れることがないから……
魔王の崩壊した屋敷を見渡して、
まぁ……
もっと私を罵って……
何で! お前が此処にいるねん!!




