26、大集合しました
キャラが一気に増えたため、若干読みにくくなっています。申し訳ありません。
「…あれ、なかなか出てこない…」
漆黒の穴が開いてからかれこれ15分ほど経っている。
「おーいアルー。本当にこれであってるのー?」
僕は念話先のアルに話し掛ける。
『ちょっと待って!今そっちに送るから。』
どうやら無事みんなと繋がっていたようだ。多分、5人は僕と同様アルのところに一旦飛ばされたのだろう。
『だからカイト君は無事だから!あ、ちょ、まっ、イヤアアアアアアァァ!!』
僕の脳内にアルの悲鳴がこだました。
アル…頑張って…
「おや?穴の様子が…」
穴のほうに目を向けると、なんと穴が光だしていた。
「何?進化?進化するの!?」
某有名電気ネズミなんかになったらいろいろ問題が起きそうだよ!?
「あ、手が出てきた。」
それぞれの穴から2本ずつ手が見える。
「今度は足。あ、頭も出てきた。」
そしてついに、5つの穴から5人の人が出てきた。間違ってもポケットサイズのモンスターじゃないからね!
「くぅーあの女、変な穴に落として…」
「あの人…絶対お兄ちゃんのこと知ってたよね。」
ああ、この声、なんだか懐かしく感じる。
「あいつ、あたしたちをどこに送ったのよ?」
「…悪い人ではなさそう。…だけど、もし海斗に手を出してたら…殺す…」
ああ、そうだ。僕はいつもこの声を聞くたびに感じてたんだ。
「あいつつつ…ん?おい、お前…海斗…海斗じゃねえか!」
「「「「え!?」」」」
そう、毎日感じてた…
「海斗…海斗ー!」
「お兄ちゃーん!」
「あたしの海斗だー!」
「…私の嫁!」
…恐怖感を…
「いやああああああ飛び付いてこないでー!!」
「ああ、海斗の匂い!海斗の味!海斗の温かさだ!」
「お兄ちゃん…私…私…寂しかったんだから!」
「海斗だ!あたしの海斗!あたしが抱きついていたい男の子だ!」
「…ごめんなさい海斗。これからは監禁して、私がしっかり面倒みるから…」
「やめて、抱きつかないで舐めないで脱がさないで!あ、そこは、いやあああああああ!!」
ああ、僕の純潔はここで散ってしまうのかな?
「「「「大丈夫!痛くしないから!」」」」
「そういう問題じゃないでしょ!」
こうなることは覚悟していたけどさ…
「やっぱりいやだー!」
――――――――――――――――――――――――――――――
「海斗、そこに正座。」
「…はい。」
僕は何の抵抗もせず、姉さんの命令に従う。
本日二回目の正座である。
「さて、お兄ちゃん。」
「海斗?」
「…海斗」
「………」
うう、みんなの視線が痛い。
まったく、ひどい仕打ちだと思わない?体を弄ばれたあげく正座させられるなんてさ。
ちなみに僕の純潔はぎりぎり守りきりました。
「「「「「この状況、どういうこと(だ)?」」」」」
五人がぴったり声を合わせて僕に脅迫紛いの質問をしてきた。
「えっと、その、なんといいますか…」
「はっきり言って海斗。でないとお姉ちゃん、もう止められなくなっちゃうから…」
なにが止まらなくなるの!?やめて!お願いだから暴走なんてしないで!
「お兄ちゃん、しっかり答えて。」
「そうだぞ海斗。きっちり説明してもらおうか。」
志穂も孝も今回は助けてくれそうにない。
「…わかったよ。えっとね―――」
~ただいま少年説明中~
「というわけ。つまりここは異世界なの。」
「ふぅ~ん。なるほどね~」
「…納得。」
え、納得しちゃうの?普通は疑うでしょ。
「みんなどうしてそんなすぐに信じられるの?僕だってまだ完全には信じきれてないのに…」
「まぁ普通はね。」
「けど辻褄は合う。それにこの部屋の雰囲気もそれらしさがあるしな。」
「…それに、私たちのいた世界では海斗の気配が感じられなかったし。」
気配って…美琴さん、あなたは一体何者ですか。
「…海斗の夫兼妻だけど。」
「いやなんで僕が嫁なのさ。というか勝手に心を読まないで!」
もういやだ。なんでみんな僕の考えてることがわかるのさ。
「いや、だってお前口で言ってんだもん。わかるっての。」
「え、うそ!?」
まだこの癖治ってなかったんだ。
閑話休題
「ま、ここが異世界ってことは理解してもらえたことだし僕はこれで…」
そういって僕は廊下へ続く扉へと足を向ける。
早くお皿も洗わないとだし。
「待ちなさい海斗。」
「…まだ話は終わってない。」
「お姉ちゃん、まだ聞きたいことがあるんだ~」
「私も聞きたいな~お兄ちゃん♪」
「離して!僕が話すことはもうなにもないよ!」
扉に向かってダッシュしたはずなのに気づいたらみんなの腕の中…怖すぎです。
というかみんな口は笑ってるけど、目、目が笑ってない…
「ねぇ、海斗。この部屋は海斗の使ってる部屋?」
「イエス…」
僕は素直に答える。
4人の手は僕の腕と足、ズボンに掛かっている。
…下手を打てば、犯られる…!
僕は壁に寄りかかっている孝に、目線で助けを求める。
(孝、助けて。お願いだから。)
ちなみに僕と孝のアイコンタクト技術は最高レベルだったりする。
孝が僕に合図を送ってきた。
(骨は拾ってやるよ…)
こいつ、友を裏切りやがった!
「さぁ海斗、本題よ。」
姉さんが僕の顔に触れる。さっきまでは本題じゃなかったの?
「このベッドに寝てる雌犬は誰かしら?」
そういった姉さんの視線の先には、
「むへへへ~カイトさま~だめですよそんな~」
僕の専属メイド、フィーがいた。
あれ、これってかなりピンチ?
そろそろキャラ紹介をはさもうと考えています。
誤字・脱字等ありましたらコメント欄によろしくお願いします。




