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覚醒  作者: 星野☆明美
9/10

目的から手段へ

「シュート、二周目に行くにはミスがゼロじゃないとダメだってさ」

鉄男がファストフードのシェイクを飲みながら僕に言った。

「どおりで!何回やっても一周で終わっちゃうんだ」

僕はコーラの入ったカップを握りしめ、ストローを噛んだ。

「俺さ、シューティングゲームで高得点取って上位に食い込むのが目的だったのに、いつのまにか、それがレイバー乗りになる手段にすり替わっちまって……」

鉄男が遠い目をした。

「僕もだ。僕も目的が手段になってる」

僕は鉄男の目を真っ直ぐ見据えた。僕にとって鉄男はいいライバルであり同時に同志でもあった。

「攻略法がわかったなら、実際に攻略するっきゃないな」

僕らはシューティングゲームを再開した。

もう、嫌と言うほど同じ戦いを繰り返していたから、敵の次の動きが簡単に予測できた。僕の苦手な局面で意識を集中して乗り越える。一周目のエンディングが流れ、ついに二周目が始まった。

僕は舌なめずりをして、二周目に突入した。

「シューティングゲームは卒業だな」

「ああ」

僕と鉄男はほぼ同時にクリアした。

「レイバーに直結するVRに乗ることになりました」

4課の仲間に報告すると拍手をもらった。僕は照れ臭く、嬉しかった。

「無人搭乗で遠隔操作をするタイプと、搭乗員ありで、補佐の役割に回るタイプがあるよ」

「搭乗員に万が一がないように、はじめは遠隔操作のタイプでやってみようか」

僕はVR装置に乗り込んだ。ゴーグルとヘッドギアを装着した。

ヘッドギアには電極が組み込まれていて低く、ブーン、という音が響いていた。

バチっ。

途端に目の前が真っ暗になる。

「大丈夫かな?」

ショートしたのか?

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