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アイアンマン
プロジェクトに参加するのは、僕シュートとリサ師匠、兄貴を含んだ総勢十六人だった。
そして、そこにはシューティングゲームのゲームセンターで会った切長の瞳の少年の姿もあった。
「自己紹介がまだだったな」
兄貴が僕らの間に入って一人ずつ紹介していった。
切長の瞳の少年の番になったら、兄貴が
「すごいぞ!みんな。こいつはアイアンマンなんだぜ!」
と言った。
少年は大慌てで
「やめてくださいよ浩二さん!」
と叫んだ。
「鉄の男?」
僕が首をかしげて言ったら、
「柄本鉄男です」
と少年は赤面しつつ自己紹介した。
「こいつはいい!」
と男どもにバカウケだった。
「シュートといい勝負」
と、リサ師匠が言った。
リサ師匠は紅一点だった。
プロジェクトチームのリーダーはもちろん兄貴。
「リサはさしずめ、泉野明だな」
「なんの話?」
「パトレイバー」
「なんのこっちゃ」
兄貴は十六人全員のグラフを貼り出した。
「わー!恥ずかしい」
僕は他の人の成績と見比べて、正直がっかりした。
「シュート、今の成績から挽回していきましょう!」
リサ師匠がウインクした。僕はちょっと気持ちが軽くなった。




