海水浴
僕は海水浴が嫌いだ。
何故わざわざ紫外線の照り付ける中、塩水に浸かりたいと思うのか、全く理解できない。
僕も昔は親に連れられて海に行ったが、クラゲには刺されるし、貝で肌は切るし、波に色々攫われるし、ろくな思い出が無い。行く準備も後始末も大変だった記憶がある。
本当、海は危険過ぎる。
下手をすれば命を落とすのだから、海水浴はハイリスクローリターンと言えるだろう。
そんな危険を冒すくらいなら、プールでいい。……まあ、僕はプールも嫌いだが。
どこ調べかわからないデータだが、10代~20代の52%が泳げないのだという。
その要因は「授業時間の削減」のしわ寄せと、「無理に泳がせなくてもいい」という風潮が広まったことらしい。
だから最近では、泳げない若者が海水浴を嫌う傾向にあるのだそうだ。
当然だろう。泳げなければそれだけ死ぬリスクが高まるのだから。
しかし、それでもなお海に行こうとする者がいるのが解せない。頭が悪いのだろうか?
年間の水辺の死亡事故は1000人以上で、うち約700人が海での死亡事故らしい。
しかも、海水浴客自体は減っているというのに、事故件数は横ばいなのだそうだ。
どう考えても海が危険であることがわかる。
死亡事故のおきる確率なんてせいぜい数%だろうと侮っている人が多いのかもしれないが、数%って実はかなり大きい。
ガチャで最高レアの出る確率の倍くらい死ぬ可能性があると言われれば、一部の人間には理解してもらえるだろう。
他にも、熱中症や感染症、皮膚がん、対人トラブルやサメなどの危険生物など、海水浴におけるリスクは普通と比べて非常に高いと言える。
だから僕は、断固として海水浴に行きたくない。
海水浴はフィクションの中だけで十分だ。




