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【なろう&書籍版】とにかく妹が欲しい最強の吸血姫は無自覚ご奉仕中! / 【コミカライズ版】最強の吸血姫は妹が欲しいっ!  作者: 緋色の雨
第一章

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24/75

普通の女の子が人里に紛れ込んだ結果――【後編】

 主にリスティアの一人称による、キャラクター紹介や裏話、それに頂いた質問に対する返答などなどの物語の後編です。

 本編ではないですが、閑話のような感覚で楽しむことが出来ると思います。ただし、一章のネタバレが壮絶にあるのでご注意ください。

 

 みんな、こんにちは! 普通の女の子、リスティアだよぉ。前回に引き続き、キャラ紹介と、読者の質問に答えていくよっ。

 そうそう。質問と言えば、「普通ってなんだっけ?」って、なぜか最近よく聞かれるんだけど、普通って言うのは、ありふれたもの。その領域において一般的だってことだね。

 つまり、普通の女の子って言うのは、あたしみたいな女の子のことだよ。


「はぁ……ナナミちゃんから聞いて、もしかしてって思ったけど、最初から飛ばしてるわね」

 あれ、マリアじゃない。どうしたの?

「どうしたのじゃないわよ。ナナミちゃんが、私の口からは言えませんって嘆いてたわよ?」

 え? なんの話?

「うぅん、なんでもないわ。それより、キャラ紹介でしょ?」

 あ、そうだったね! それじゃ、さっそく残ってるキャラ紹介をするね――っと、その前に、あたしへの質問があるんだよね。


 投稿者:もりりんさんから、あたしへの質問だよ。

「リスティアちゃんは妹属性に満ちあふれていると思いますが、どのようにして妹属性を磨いたのでしょうか? なにか秘策があるのでしょうか?」

 ……え、妹属性? あたしはお姉ちゃん属性だよ? んーっと、んーっと……あっ、お姉ちゃん属性でも、同時に妹属性もあるってことかな。

 自分では磨いたつもりはないんだけど、あたしにはお姉ちゃんがいて、色々と教えてもらったから、そのときに身についたのかもしれないね~


 次が……一風変わって、あたしに対する、みんなへの質問みたいだね。

 投稿者:ブレイカーさんから、善良なる登場人物の皆さんへの質問。「リスティアちゃんを着せ替え人形にできるとしたら真っ先に何を着せますか?」だって。


 善良なみんなと言うことだけど、さすがに全員は長くなっちゃうから、何人か選んでコメントをもらってきたよ。

 それじゃ、紹介するね!


ナナミ「リスティア様を着せ替え人形なんて恐れ多いですっ。……え? それでも、あえて言うなら、ですか? えっと、それじゃあ……ラフな格好とか、見てみたいです」


エインデベル「うちは男装とか見てみたいなぁ」


リック「え、着せ替え? リスティアさんを? 俺はそんな、着せ替えなんて……~~~っ」


クルツ「嬢ちゃんには、天使の服こそがふさわしい」


マリア「私は……そうね。リスティア店長のイヌミミメイド姿とか見てみたいわね。ただでさえ大人気なリスティア店長が、どこまで可愛くなるのか、凄く興味があるわ」


アレン「は? 院長先生を着せ替え? そ、そんなこと出来るかっ」


グラート「リスティア様を着せ替え人形にですか? そうですね……でしたら、今度販売予定の、ドレスのモデルになっていただきたいです」


緋色の雨「肩出しのブラウスに、ティアードスカート」


シャーロット「わたくしは、可愛い服を着せてあげたいですわ」


 ――ってことだよ。

「……なんか一人、登場人物でもなければ、善良でもないのが混じってるんだけど」

 あれ、ホントだね。どこかで紛れ込んだみたいだね。

 まあ、それはともかく、着せ替えのコメントは以上だよ。次は、まだ紹介してなかったみんなの紹介をしていくね。


 まずは――クルツ?

『クルツ』

 ええっと……門番をしている兵士のおっちゃん? ……あ、ペンダントを買ってくれたおじさんだね! 奥さん、元気になったのかなぁ?

 えっと……死にかけていたけど、ペンダントの力で元気になった? そかそか。良かった。これで、娘さんに妹か弟を作って上げられるね!


 ちなみに、奥さんがアンナで、娘さんがレミィって言うんだって。しかも、娘さんは十四歳だって! もし出会ったら、全力で妹にするよ!


 それじゃ……次は……


「こらこらこら、リスティア院長」

 ふえ?

「可愛く小首をかしげても誤魔化されないわよ。なによ、さっきの死にかけていたけど元気になったって言うのは」

 えっとねぇ……奥さんが元気ないって聞いたから、どんな怪我や病気でも治るエンチャントをしたペンダントをプレゼントしたの。

 まさか死にかけてたなんて思わなかったからびっくりだよ!


「私は、死にかけてた奥さんが全快したことにびっくりよ。なにさらっとやらかしてるのよ」

 え? でも、マリアにあげたブローチには、もっとエンチャしてあるよ?

「そう言えば……身体能力のアップと、状態異常の無効化。それに自己再生……だっけ? ほんと、むちゃくちゃよね」

 わりと普通のセットなんだけどなぁ。

「どこの普通なのよ。と言うかまさか、髪飾りの方も、そう言うのがあったりするの?」

 あっちは、あたしに意思を伝えるのと……あとは、強すぎる紫外線のカットに温度調整。それに、スカートの中が見えないようにするダークネスと……

「……もうどこから突っ込めば良いのやら」

 あとは、胸が大きくなる能力だね。


「――って、ちょっと待ちなさいよ!」

 ふえ?

「いや、ふえ? じゃなくてね? 私の胸が最近になって大きくなったのって、もしかしてリスティア院長のせいなの!?」

 あぁ、もう効果が出たんだね。促進効果があるだけだから、体質によっては育たない人もいるんだけど、マリアはやっぱりスタイルがよくなりやすい体質みたいだね。

「みたいだね、じゃなくてね? どうして人の身体を魔改造してるのよ!」

 え? ダメだった? それじゃ、元に戻そうか? それとも、ぺったんこが良い?


「……え? 戻せるの?」

 当然、その気になれば可能だよ。お姉ちゃん達には、自分の身体は弄っちゃダメよって言われてるから、特に使ったことはないけど……基本的には自由自在だよ?

「なんかもう……むちゃくちゃね」

 そんなことはないと思うけど……それで、戻した方が良いのかな?

「そうね……リスティア院長は、どうして私の胸を大きくしようと思ったの?」

 なんとなく? 胸が大きいマリアをギューッとしてみたいなぁと。

「ぎゅ、ギューッと?」

 でも……そうだよね。勝手にそういうことしたらダメだよね、ごめんなさい。


「ダ、ダメじゃないわ」

 ……え? 良いの?

「ええ、ぜひギューッとじゃなかった。リスティア院長がそう思ったなら、好きにしてくれて良いわ。私は、貴方に助けられたんだから」

 マリア……えへへ、マリアはやっぱり可愛いな。ぎゅ~

「~~~っ! も、もうっ、良いから、次の紹介に行くわよ!」

 はーい。



 それじゃ次は……マリアだね!

『マリア』

 背中までサラサラと流れ落ちる、銀糸のように美しい髪! 健康的なブルネットの肌! そして十五歳の幼い肢体に収まるのは大きな胸とお尻。

 ようするに、銀髪、褐色、ロリ巨乳だよぉ~


「……いや、そんな風に紹介されると、とっても抵抗があるのだけど。と言うか、私はもう十五歳だし、さすがにロリって年じゃないわよ」

 最初は、十一、十二歳くらいの設定だったんだって。

「え? そう、なの……?」

 うんうん。でも、マリアの状況を考えると、あまりに……と言うことで、十五歳にまで引き上げたらしいよぅ。

「なるほど……って、あれは十五歳なら平気というわけじゃないと思うんだけど」

 そう、だよね……。

「――って、リスティア院長がそんな顔をしないでよ。私は、リスティア院長に助けられて幸せなんだから。ほらほら、次に行くわよ」

 あぁ、ちょっと待って。マリアに質問が届いてるの。

「……質問?」

 うんうん。読み上げるね。


 投稿者:しまさき流音さんから、マリアへの質問。リスティアに「お姉ちゃんと呼んで」と言われたらどうしますか? 正〜〜〜〜直にお答えください――だって。


「……え? それはもちろん呼ぶわよ?」

 マリアは、あたしのお願いなら、なんでも聞いてくれそうだよね。

「それは、そうだけど……そういう意味じゃなくて……」

 うん?

「うぅん、なんでもないわ」

 そっか……マリアから、呼びたいって言ってくれたら嬉しいんだけどなぁ。

「え? リスティア院長、今なにか言ったかしら?」

 うぅん、なんでもないよ。

 とにかく、質問に答えてくれてありがとうね。



 それじゃ次の質問は、投稿者:もりりんさんからマリアへの質問だね。

「ウインクできますか? やったらどういう感じになりますか?」だって。


「えっと……ウィンクって、なに?」

 え、マリアはウィンクを知らないの? 口元で微笑んで、小首を少しかしげる瞬間に、気持ちゆっくりと片目だけ閉じるんだよ。こんな感じで……えへっ。

「うわぁ……リスティア院長、すっごく可愛いわね」

 メイドの必須スキルなんだよ~

「あぁ……それで、子供達がなんかパチパチしてたのね」

 マリアもやってみる?

「えっと……こう、かしら?」

 うんうん、とっても可愛いよ!

「あ、ありがとう」

 あれ? もしかして照れてるの? えへへ、やっぱりマリアは可愛いなぁ。

「~~~っ。も、もうっ、良いから、次に行くわよ!」

 はーい。



 それじゃ次は……ゲオルグ院長……

『ゲオルグ院長』

 もうこの世界のどこにも、魂すらも残ってない。

 それじゃ、次――


「――って、いくらなんでも適当すぎよ。と言うか、魂すらってなに!? 旅立ったって言ってたんじゃないの!?」

 マリアは知らなくて良いんだよ~

「えぇ……」

 はいはーい、それじゃ次~。



 次はアレンくんだね。

『アレン』

 ブラウンの髪に、緑の瞳を持つ、九歳の男の子。

 根は良い子だけど、年上がみんな消えていく中、マリアだけが残っている。そして、そんなマリアがときどき泣いているのを見て、なんとなく孤児院の闇に気付いていた……だって。

 あたしに突っかかったのは、そんな現状になにも出来ない自分が嫌で拗ねてたみたい。

 ちなみに、マリアに憧れてるみたいだね。

「そのあと、リスティア院長の胸に陥落されたみたいだけどね」

 ふえ? なに言ってるの? あんなに小さな子供が、そんなこと考えるはずないじゃない。

「リスティア院長は、ホント純粋というか無防備というか……」

 なんで呆れられてるんだろう……


 よく分からないから次は――孤児院の残りのみんなを纏めて紹介するね。



 まずは『ミュウ』ちゃん。青い髪に緑の瞳、イヌミミ族の八歳の女の子。

 モフモフのイヌミミと尻尾が最高だよ。あたしの一族では、イヌミミ族の女の子にはメイド服を着せて思いっきり愛でよ――って家訓があるんだよ。

「なによその意味不明な家訓は。まあ、メイド服を着たミュウが可愛いのには同意するけど」



 次は『アヤネ』ちゃん。赤毛に紫の瞳。ちょっぴりおませな九歳の女の子。



 後は、『カリン』ちゃんが十歳の女の子で、『グレン』くんが十歳の男の子でおませさん。あとは『リューク』くんが、マリアの次に年長で十二歳。

 明らかになってるのはこれくらいかな。


 もちろん、あたしはみんなの名前を覚えてるけど……さすがに全員の名前を出しても、みんな覚えられないだろうしね。

 そのうち機会があったら、だね。



 と言うことで、次は……王都にも店を構える グラート商会会長、グラートさん。

『グラート』

 茶髪に黒い瞳、で精悍な顔立ち。三十歳にして、王都やシスタニアの街に店を構える、大きな紹介の会長さん。

 ベルお姉さんのお店に直接買い付けに行くのは、ベルお姉さんに好意を寄せているからってもっぱらの噂みたいだね。


「噂になってるんですか!?」

 あっ、グラートさん、こんにちは。

「こんにちは、リスティア様。今日はなんだか、変わったところにお呼び頂いたようですが、ここは一体なんなのでしょう?」

 ここはあたしが作った異次元空間だよぉ。アイテムボックスの中みたいな感じかな。

「……あ、はい。……それで、今回はどういったご用件でしょう? また、なんらかのアーティファクトをお売り頂けるのでしょうか?」

 うぅん、今日はそう言うのじゃなくて、グラートさんに質問が来ているの。

「質問……ですか?」

 うんうん。


 投稿者:ジョン=ブリアンさんから、グラートさんへの質問。

 ベルお姉さんに対する第一印象及び、今のお気持ちに至った経緯について、洗い浚い包み隠さず嘘偽りなくお答え下さい。――だって。


「なっ、なななっ!?」

 うん? ナナミちゃんは、ベルお姉さんの義理の娘だよ?

「いえ、そうではなく! 私の、エインデベルさんへの気持ち、ですか!?」

 うんうん。

「それは……答えなければ、今後は取引をしないとか、そういった話でしょうか?」

 うぅん、そんなことはないよ。と言うか、別に聞かなくても分かるし。

「うぐ……では、その、素敵な人、とだけ。~~~っ、これで失礼します」

 あぁ……去って行っちゃった。見た目はポーカーフェースだったけど、鼓動が凄く速くなってたね。やっぱり、分かりやすいよね。

「……リスティア院長、そう言うのは分かっても、言わないものよ?」

 えへへ、ごめんなさい。それじゃ次~。



 グラートさんの秘書、ミスティさんだね。

『ミスティ』

 二十五歳のお姉さん。あたしはあったことないんだけど……グラートさんの秘書で、あたしのブローチを売るときにも活躍してくれたみたいだね。

 実は自分を見いだしてくれたグラートさんに密かな想いを寄せていて、だけど、グラートさんの恋を応援している。――なんてことがあったりして。

「あったりしてってなによ」

 孤児院食堂に通ってる“お母さん”達が噂してたんだよぅ。



 それじゃ次。大工の棟梁、ウッドさん。

『ウッド』

 がっしりと体つきのおじさんで、歳は三十八歳。既婚者で、息子さんがいるらしいよ。

 最近は、毎日のように孤児院食堂に通ってるけど、大丈夫なのかなぁ?


「そう思うのなら、天使のごとき笑顔で『お父さん』とか呼ぶのは止めて上げなさいよ」

 ……ふえ?

「これだから、無自覚な天使はたちが悪いのよ。奥さんが乗り込んできても知らないからね」

 奥さんなら、このあいだ来たよ。でもって、私にも、貴方みたいな娘が欲しかったわ。また来るわねって、帰って行ったよぉ。

「……既に籠絡済みだったのね。と言うか、それで、家族構成まで知ってたのね。リスティア院長、恐ろしい子」

 あたしは普通の女の子だよぅ。



 次は……ジェインだね。

『ジェイン』

 四十六歳で、金髪にブラウンの瞳。元々は騎士で、昔の功績を認められ、シスタニアの市長を任されていたみたい。

 昔は、良い人だったのかなぁ……?

 あたし的には、マリアを悲しませた張本人だからね。もし人間の法で処刑になってなかったら、あたしが魂ごと滅ぼしたと思う。

「えっと、だからね? 魂ごと滅ぼしたと思うってどういうこと?」

 それじゃ、次に行くよ~

「だから……あぁ、もう良いわよ」



 次はゲイズだね。

『ゲイズ』

 ブラウンの髪と瞳。三十六歳の獣人差別主義者。ジェインの部下なんだけど……なんと、ジェインになかった質問が、ゲイズにはあるんだよ。

 という訳で、牢獄からゲイズを連れてきたよ。


「……あ? なんだここは――お前は! お、おおおっ、俺をこんなところに連れてきて、一体どうするつもりだ!?」

 どうもしないよぅ。ただちょっと、質問があるだけだよ。

「し、質問だと?」

 うんうん、えっと……読み上げるね。


 投稿者:サーシャさんから、ゲイズへの質問。

 えっと……「ねえ? どんな気持ち? 舐めてかかった女の子にとんでもない殺気ぶつけられてどんな気持ち?」だって。

「喧嘩売ってやがるのか!?」

 ……は? それ、この作品の読者に向かって言ってるの? 魂ごと消し飛ばすよ?

「ひいいいいいっ!? す、すすっすみません! 虫けらごとき俺が、貴方様に逆らってすみません! 今は反省しています!」

 ……本当? もし嘘だったら……分かってるよね? あと、ミュウちゃんを虐めたり、よこしまな目で見たり、モフモフしたら許さないからね?

「はっ、もちろんです! 決して虐めるような真似はいたしません!」

 なら、もう行って良いよ。

「はっ、ありがとうございます!」


 という感じだったけど……要望には応えられたのかな?

「……なんか、リスティア院長ってときどき、黒い……と言うか、闇を纏ってるわよね」

 ふぇ? あたしがどうかしたの?

「……うぅん、気のせいだったみたい」



 じゃあ、残すはあと一人だね。

『シャーロット・ウォーレン』

 ウォーレン伯爵家の一人娘。ゆったりとウェーブの掛かった金髪に、澄み渡る蒼い瞳。立ち居振る舞いが綺麗で、とっても気品のある美少女だよ。

 年齢は……あたしと同じ十七歳、つまりは、どっちが早生まれかという勝負だね。


「呼ばれた気がしました!」

 シャーロットさん、こんにちは、だよぉ~。

「いやだ、リスティア。わたくしのことは、お姉ちゃんと呼んでくださいと伝えたはずですよ? ぜひ、親しみを込めて、シャーロットお姉ちゃんと」

 うぅ……それについては、二章で話し合うよぅ。

 取り敢えず、シャーロットさんには質問が来てるから答えて欲しいなぁ。

「質問ですか?」

 うんうん。読み上げるね。



 投稿者:もりりんさんからの質問。

 んっと……「実際のところリスティアちゃんとどちらが年上ですか? 同い年ですか? リスティアちゃんにシャーロットちゃんを妹にするチャンスはありますか?」


「あたしとリスティアですか? もちろん、わたくしが年上ですわ。と言うか、リスティアって外見は結構大人びていますが、実際は十四、五歳くらいですわよね。……って、あら? リスティアったら、そんなところに這いつくばって、どうかしたんですの?」

 う、うぅん、なんでもないよ。

「そんなこと言って、辛そうじゃないですか。無理はいけません。後はわたくしが進行をしますから、リスティアは部屋で休みなさいな」

 シャーロットさん、ありがとう。

「礼には及びませんわ、妹を気遣うのは、お姉ちゃんの務めですもの」

 うわあああああんっ。

「え? リスティア!? ええっと……走って行ってしまいましたわ。ええっと……困りましたわね、どうしましょう」

「リスティア院長のことは、私が追いかけます。なので申し訳ありませんが、シャーロット様は進行をお願いします」

「あら、貴方は、マリアだったかしら」

「はい、シャーロット様。孤児院で、リスティア院長のお世話になっています」

「分かったわ。それじゃ、リスティアのことはお任せしますわね」

「はい、お任せください」



 ――はい。という訳で、残りの進行はわたくし、シャーロットがいたします。


 投稿者:ジョン=ブリアンさんから、わたくしへの質問。

 ――申し訳ありません。そちらの神話にはとんと疎いもので、『真祖の末娘』も、『無銘シリーズ』も存じ上げません。

 差し支えなければ、『真祖の末娘』がどんなキャラで、『真祖の末娘、無銘シリーズを作る』がどんなお話なのか、教えて頂ければ幸いです。――だそうですわ。


 真祖の末娘とは、今からおよそ千年ほど前に存在した伝えられる真祖のお姫様ですわね。

 人間はもちろん、ドラゴンを初めとした魔獣、それに魔族や神族すらも超越したと言われる、真祖の秘蔵っ子――と言われていますわ。

 歴史上に登場した期間は非常に少なく、あくまで伝説の存在――もしくは、真祖の娘達の逸話が一つになったなどの噂がございます。

 ただ、その分だけ、一つ一つの逸話は強烈です。

 中でも、神族と魔族が争う戦場に降臨して「あたしのお気に入りのお花畑を踏み荒らしちゃダメなんだよ……えいっ!」と、その場にいた両軍を一撃で打ち倒した逸話は有名ですわね。

 そのことから、価値観が普通とは違う人物であることが予想できますわね。


 さて、そんな真祖の末娘が作った無銘シリーズですが、真祖が関わっているとおぼしき全国の遺跡から見つかっております。

 そして、その多くは『我が末娘よりの贈り物』だとか『可愛い妹からのプレゼント』と言ったコメント共に飾られていたそうです。

 最初は、その手の贈り物が真祖のあいだで流行っていたと解釈されていたようで、事実として芸術品の完成度や作風は何種類かあったそうです。

 ただ、数百年前に発生した災害で宝物庫が破壊された際に、一部の国宝が自己修復をいたしまして。それにより、無銘シリーズの存在が浮かび上がったそうですわ。


 このことから、真祖の末娘はとても家族から愛され、真祖の末娘もまた、家族を愛していた少女だと伝えられています。

 以上は、わたくしの知る、真祖の末娘についての逸話ですわ。



 それでは最後は……あら?

 投稿者:もりりんさんから、作者――緋色の雨への質問ですわね。

「姉と妹とヤンデレ、どの娘が一番好きですか?」

 ※なお、この件についてコメントした際の責任は取れません(笑)


 だそうです。

 恐らくは、作者が投稿している様々な作品のヒロインの中で、どのヒロインが一番お気に入りか――と言うことですわね。

 投稿者が危惧しているように、わたくしとしても、作中に作者召喚はどうなのかと思ったんですが、まあ……キャラ紹介ですからね――と言うことで、作者を召喚しています。


「そんなの、リスティアに決まってるじゃないですか」

 即答しましたわね。色々な意味で大丈夫なんですか?

「どの作品のヒロインもお気に入りですが、彼女達はみんな主人公の恋人だったり、もっと深い関係だったりするんですよ」

 たしかにそうですわね。

「でも、リスティアは主人公で、相手もいません。他のヒロインが自分の元を離れていった娘とするなら、リスティアはまだ自分の元にいる娘といった感じですね」

 なるほど、ですから可愛くて仕方がないと。よく分かりましたわ。

 ありがとうございました。


 さて、質問、キャラ紹介は以上ですわ。

 それでは、また二章、もしくは閑話でお会いいたしましょう。

 

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