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【なろう&書籍版】とにかく妹が欲しい最強の吸血姫は無自覚ご奉仕中! / 【コミカライズ版】最強の吸血姫は妹が欲しいっ!  作者: 緋色の雨
第一章

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普通の女の子が人里に紛れ込んだ結果――【前編】

 リスティアの一人称による、キャラクター紹介や裏話、それに頂いた質問に対する返答などなどの物語です。

 本編ではないですが、閑話のような感覚で楽しむことが出来ると思います。ただし、一章のネタバレが壮絶にあるのでご注意ください。

 

 みんな、こんにちは。普通のお姉ちゃん、リスティアだよ。今回はあたしが、『普通の女の子が人里に紛れ込んだ結果――』の第一章に登場した人物の紹介をするよ!

 ……え、タイトルが間違ってる? 間違ってるのは、無自覚で最強とか書いてる方だよ。あたしはあくまで普通の女の子だから、どう考えてもこっちが正しいでしょ?


 という訳で、人物紹介始めるよぉ。


 まずは――あたし。

『リスティア・グランシェス』

 黒髪に、真っ赤な瞳。年は十七歳の、どこにでもいる、ごく普通の真祖の末娘だよ!

 以前はゴシック系のドレスを好んでたんだけど、最近はシンプルなワンピースが多いかな。髪は、後ろで纏めてたり、下ろしてたり、その日の気分だね。


 特に苦手なこともなく、得意なこともない、ごくごく普通の女の子。普通すぎて特に語ることがないんだよね。でも、ちょうど、あたし宛の質問を読者のみんなからもらっているから、その質問に答えていくね。


 最初は……投稿者:岬さんから、あたしへの質問だね。

 ええっと……今のところ第八階位の魔法をエンチャントに使ってるところしか見たことがない気がするんですが、普通に使ったらどれくらいのことまで行えるんですか? だって。


 えっとね~、この世界の魔法は、階位=魔法陣の数ってことから想像できるかもしれないけど、階位が上がるほどに、複数の魔法効果を複合することが出来るようになるの。


 エンチャントの場合は、状態異常の無効化や、自己再生なんて魔法を、触媒にエンチャント、それを即座におこなう。と言った工程を、全て一つの魔法でおこなっているんだよ。


 だから、魔法陣八つでなにが出来るかというと、遠く離れた地にいる人を捕捉して、その場に魔法を飛ばして、複数人に一斉に魔法を発動――なんてことが可能だよ。

 威力については、使用者の能力に依存する部分が大きいから人によるんだけど……あたしが攻撃魔法を全力で展開したら……普通に数百メートルの谷が出来るかな?

 魔法陣八つ全て同じ攻撃魔法にしたら、同時に八方向に谷が作れるね。

 *あくまでリスティアの見解で、一般的な見解と異なる場合があります。



 じゃあ次、投稿者:しまさき流音さんから、あたしへの質問だね。

 あなたにとって「普通じゃない」とはなんぞや? 「私に妹ができない事」以外でお願いします。だって。


 それはもちろん、普通――つまり、一般から逸脱していることだよ。例えば、周囲の人より卓越した力を持っていたり、周囲の人と違う考えを持っていたり。

 つまり、あたしとは正反対の人を表す言葉だね。

 ……と言うか、どうしてこんな普通の質問をされたんだろう? うぅん……よく分からないけど、取り敢えず次の質問に行くね。



 投稿者:なろう大好きさんから、あたしへの質問だね。

 ええっと……今はともかく、昔は一つの分野でもライバル的なポディションの人はいましたか? だって。


 ライバルはいないけど、まわりの人はみんな、あたしより凄かったんだよ! お父さんやお姉ちゃん達が、あたしの先生なの。

 なのに、人間のあいだでは、真祖は第七階位までたどり着いたって伝説があるらしいね。

 おかしいよね。どうしてそんな噂が流れたんだろう? あたしは人前で魔法を使うことがなかったけど、お父さんは第九階位、お姉ちゃんだって第八階位まで使えるんだよ。

 ……え? うぅん、使ってるところは見たことないよ。

 でもね。


「なっ!? だだだ、第八階位の魔法!? まさか、そんな……い、いや、わしは第九階位まで使えるはずだがなっ!」

「お、お姉ちゃんだって、いままで第六階位までしか使ったことはないけど、ほんとうは第八階位まで使えるはずよ!」


 ――って言ってたから、お父さんは第九階位、お姉ちゃんは第八階位まで使えるんだよ。

 お母さんだけは、「私は第七階位までしか使えないのよ。リスティアは凄いわね」って言ってたけど、あれはきっと、あたしを褒めるために、そう言ってくれたんだと思うなぁ。

 優しいお母さんでしょ? えへへ。



 じゃあ、次の質問。

 投稿者:サーシャさんから、あたしへの質問だね。

 えっと、妹とは別に義弟も作るつもりもあるんですか? だって。


 答えは、もちろんある、だよぉ~

 あたしはお姉ちゃんたちに『妹が可愛い、妹が可愛い』って言われて育ったから、妹が欲しいって気持ちが凄く強いけど、基本的には可愛い物好きなの。

 だから、可愛い弟なら大歓迎だよ。

 実はそう思って、いつもは女の子達と入ってるお風呂に、『洗って上げるから、一緒にお風呂に入ろぉ』って、男の子達を誘ったことがあるんだけど、思いっきり逃げられちゃったの。

 しかもその後、マリア達にすっごく怒られて、禁止されちゃったんだよ。

 ……しょんぼりだよ。



 じゃあ、次の質問。

 投稿者:花鸞 木華さんから、あたしへの質問だね。

 えっと……結婚願望はありますか? 不毛なるお姉ちゃん属性なぞ求めずにお母さん属性の取得にワンチャンかけてみてはいかがでしょうか。だって。


 ええっと……不毛なるお姉ちゃん属性ってなんだろう? あたしは、あふれんばかりのお姉ちゃん属性だよ?

 まあそれはおいといて、今のところ結婚願望はないかなぁ。でもいつかは、あたしのことを護ってくれる、強くて優しい人と一緒になるのも良いかなって思うよ。

 でもでも、可愛い妹ちゃんと結婚して、あたしが妹ちゃんのお世話をする生活も良いよね。

 うんっ! あたしはそういう、普通の幸せに憧れちゃうよ。


 それじゃ、あたしへの質問は以上だね。



 次の登場人物を紹介するね。

 まずは……真祖の王、あたしのお父さんだね。

『真祖の王』

 えっと……名前は、作者から伏せるように言われてるので秘密だよ。

 普通の女の子(無自覚で最強の吸血姫)が、人里に紛れ込んだ結果――しか読んでない人は分からないと思うから軽く説明すると、この世界と異世界姉妹の世界は同じ世界なの。

 で、異世界姉妹の主人公はリオン・グランシェス。あたしと血縁関係にあるんだよね。でも、どっちの世界が時間軸的に先なのかとかは秘密。

 だから、お父さんの名前も秘密となっているの。


 ちなみに、作者からコメントがあるから読み上げるね。

 真祖の王や、リスティアの姉たちがリスティアの封印を解けなかったのは、リスティアの魔法が強力すぎたから――だって。

 ……あれ? お父様は第九階位まで使えるんだから、そんなはずはないよね。どうしてそんなコメントがあるんだろう?

 ん~? ……まあ、よく分からないから次に行くね。



 次は……ガウェイン。

『ガウェイン』

 えっと……誰だっけ?

 ……え? あぁ、迷宮にいたおじさんのこと? へぇ、そんな名前だったんだね。



 それじゃ次、リックさんの紹介だね。

『リック』

 ブラウンの髪に緑色の瞳の青年。ナナミの義理のお兄ちゃんで二十歳らしいよ。

 子供の頃にベルお姉さんに拾われたんだって。それで、そのときに救われた気持ちを忘れずにいたから、同じ境遇のナナミちゃんを放っておけなかったんだって。

 それでお兄ちゃんって呼んでもらえるなんて凄いよね。あたしはナナミちゃんにお姉ちゃんって呼んでもらえないから、凄くすっごく羨ましいよ。



 次は、ベルお姉さん。

『エインデベル』

 ゆったりと広がる赤毛に、澄んだ蒼い瞳のお姉さん。

 二十代後半だけど、詳細は秘密らしいよ。何千歳かを隠すなら分かるけど、何歳かなんて誤差と思うんだけど……人間の女の人って変わってるよね。

 あたしと同じで、お姉ちゃんになりたい願望があるみたいだけど、お姉ちゃんじゃなくてお母さんって呼ばれて苦労してるみたい。

 あたしと、どっちが早くお姉ちゃんになれるか競争だね!


 ちなみに、ベルお姉さんについては、作者からコメントがあるから読むね。


 えっと……もともとは、ナナミちゃん達から、お姉さんって呼ばれてたんだって。

 でも、ナナミちゃんに既にお姉ちゃんがいたら、リスティアをお姉ちゃんと慕うのは不自然だから、エインデベルはお母さんのポジションになったんだって。


 ……ん~? どういうことだろうね?

 これはもしかして、ナナミちゃんがいつか、あたしのことをお姉ちゃんって、慕ってくれるって言うフラグなのかなぁ? もしそうなら嬉しいね!


 他には……ベルお姉さんは、十代後半の頃に両親を亡くしたんだって。それまでは冒険者をしていたけど、親の後を継いでエンチャントのお店を始めたみたい。


 それと、ベルお姉さんには、質問が来てるね。


 投稿者:ジョン=ブリアンさんから、ベルお姉さんへの質問。

 グラートさんの第一印象及び、今のお気持ちに至った経緯について、洗い浚い包み隠さず嘘偽りなくお答え下さい。――だって。

 という訳で、ベルお姉さん答えてね。


「ちょ、いきなり連れてきたかと思ったら……なんてこと聞くん!?」

 だから、どうしてグラートさんを好きになったのかって質問だよ?

「うくっ、だから、なんでうちが、グラートさんを好きなこと前提なんよ?」

 うぅん……そうだねぇ。いくら事実だって、いきなり言われたら動揺しちゃうよね。

「いや、だからね?」

 じゃあ、質問を変えるね、グラートさんとはどうやって出会ったの?

「むぐぐ。それは、やな……うちは死んだ親の後を継いで、エンチャントのお店を開いたんやけど、当時はまだまだ小娘でな。誰も買ってくれようとはしなかったんよ」

 そんなとき、グラートさんが?

「うん、まぁ、そんな感じやな。偶然うちの店に来たグラートさんが、うちのエンチャ品を買ってくれたんよ。それで、気に入ってくれたみたいでな」

 ベルお姉さんを?

「エンチャント品に決まってるやろ……たぶん」

 ベルお姉さんのことも気に入ってると思うよ?

「そうやったら嬉しいけど……とにかく、その後もうちのエンチャ品を買ってくれるようになったんや。それで、だんだんと……って、なに言わせるん!? もう、うちは帰るからな!」

 あらら……行っちゃった。



 それじゃ、次。ナナミちゃんの紹介だね。

『大天使ナナミ』

 光を受けて天使のわっかが出来るほど艶やかな栗色の髪に、吸い込まれそうな深緑の瞳。見るモノ全てを惹きつける、可愛い笑顔! この世界の大天使、ナナミちゃん!

 十四歳でこの魅力、将来がすっごく楽しみだね。


「――ちょっ、ちょっと、リスティア様!?」

 あれ、ナナミちゃん? こんなところにどうしたの?

「どうしたの? じゃありませんよ。リスティア様がキャラ紹介をするって言うから。変なことを言わないかと心配して様子を見に来たんです」

 えへへ、心配してくれてありがと。でも、ちゃんとやってるから大丈夫だよ?

「大丈夫じゃないから突っ込んでるんじゃないですかっ!」

 えぇ……? どの辺が?


「むしろ、どの辺が出来てると思ってるんですかっ! 大天使なのは、私じゃなくてリスティア様じゃないですか。どうして、私の紹介がそんなことになってるんですか!」

 あたしは普通の女の子だよ? そして、ナナミちゃんが大天使だよ?

「どの口が言うんですか! って言うか、なんなんですか! 普通の女の子になるって言うから必死にフォローしてるのに、アーティファクトはダース単位で作っちゃうし、孤児院は部屋の片付けくらいのノリで移動させちゃうし、建て直しちゃうしっ! 更には大人気のメイドになったり、人を消したり、国宝を作ったり、むちゃくちゃですよ!」

 ……ふえぇ。ナナミちゃんって、そんなに勢い良くしゃべることもあるんだね。ちょっぴり驚いちゃったけど、そういうところも可愛いよぉ。


「人の話を聞いてください――っ! それに、あれだけ色々やらかして、その言い訳が手品ってなんですか! 手品が種も仕掛けもなくなんでも出来ると勘違いしてませんか!?」

 え、あたしは出来るけど?

「普通は出来ないんですっ!」


 ナナミちゃん、どうしてそんなに興奮してるの? なにか困ってることもであるの? ナナミちゃんが困ってるなら、あたしが相談に乗るよ?

「リスティア様が話を聞いてくれないから困ってるんですよ!」

 え? あたしは、ナナミちゃんの言葉はちゃんと聞いてるよ?

「どうしてそんなに自覚がないんですか――っ!」


 ……よく分からないけど、えっと……あたしが、ナナミちゃんを困らせてるってことなのかな? もしそうだったら……その、ごめんね?

「い、いえ、その、謝って欲しいわけじゃないんですが……と言うか、そんな捨てられた子犬みたいな目をしないでください」

 あたしは、本当にナナミちゃんのこと大切に思ってるんだよ? でも、ナナミちゃんがどうしたら喜んでくれるとか分からなくて。だから、怒らせちゃったのならごめんなさい。

 あたし、ナナミちゃんに好きになってもらえるように頑張るから、これからも、仲良くしてくれると嬉しいな。……ダメ、かなぁ?


「うーうーうーっ、もうもうもう、どうしてそんなに可愛いんですかっ、ズルいです! そんな風に可愛く言われたら、リスティア様は、それで良いって思っちゃうじゃないですか!」

 えへへ、よく分からないけど、優しいナナミちゃん、大好きだよっ。

「~~~っ、もう……良いです。大天使リスティア様は、普通の女の子で良いです」

 ありがとう……って、ナナミちゃん? なんだか、顔が真っ赤だよ?

「――っ! もう、今日は帰りますっ!」

 あれれ、走って行っちゃった。


 ええっと……キャラ紹介の途中だけど、ごめんなさい。あたし、ナナミちゃんが心配だからを追いかけるね。続きは、また今度。後半でするから許してね。

 それじゃ、またねっ!

 

 一章完結のお祝いコメント等ありがとうございました!

 また、ブックマークや評価もありがとうございます。日刊ジャンル別で9位、総合では19位くらいまで伸びて、今日までかなり維持してます。大感謝です!

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