Lo91.首都オウカに着きました! テーマパークに来たみたいでテンションあがりますね!!
遂に着きました! この国の首都!!
ハルテン温泉街道、7日間の旅(正確には7泊8日)も遂に終了です!!!
いやー、温泉旅行みたいで楽しかったですねぇ。地獄のようなブートキャンプなんて無かった(記憶改竄)
これから【首都オウカ】に入ります! いえーい!! テーマパークみたいでテンションあがるなぁー!!
首都オウカを守る門はとても大きいです! 高さ20mくらい!! なんですかこれ? 巨人用ですか?
重厚な感じの扉ですけど、なんと木製です! うーん、なんとも和風な。なんでしょうかね、日本の古城みたいなデザインですね。周りの城壁は石垣ですし。
ハイセイカは西洋寄りでしたねぇ。デザインが同じ国でごった煮してます。
私達は馬車に乗って顔パス(馬車パス?)で門をくぐると、とても大きな道路とめちゃくちゃたくさんの建物がお出迎えしました!
木造建築が多いですね! なんとも『古都』って感じで雅じゃないですか!
私達は馬車から身を乗り出して外を見ました。
「うわぁ、首都だよ首都!」
「わくわくしますね!」
ユーくんも楽しそうに声を弾ませます。私も楽しいです!
大きな街です! ハイセイカは広島県尾道市くらいの大きな街でしたが、それを5倍くらいしたような大きさです! つまり岡山市くらいの超都会です!!!
えっ、岡山市は田舎?
いや、岡山市は都会ですよ? めちゃくちゃ都会。そんなの常識に決まってるじゃないですか!(迫真)
それに、海が見えますよ! すごい!!
つまり海産物も期待できますね!!!
港には小さな漁船のほか、大きな船も停泊しています! 見た目は帆船で大きな海賊船みたいな感じです!!
あれに乗って大陸までいけるんですかね? わくわくしますね!!
馬車は進み、冒険者ギルドの馬車乗り場に格納されました。はー、冒険者ギルドも大きいですねー。都会ですねー。ここはつるつるの大理石っぽい造りでちょっと近代的ですねぇ。
ウェダインさんが馬車を降りて言います。
「じゃあ、ここで一旦お別れだな。アタシはギルドで色々することあるから、ちょっくら行ってくるわ」
「はい、ウェダインさん! 色々とありがとうございます!」
「じゃーな。チビども」
「またねー!!」
割とあっさり抜けるウェダインさん。一週間の馬車旅をした仲なのにそっけないですね。まぁ、近いうちにどうせまた会えるからいいですけど。
同じ馬車に乗ってた冒険者チーム【ハンドチョッパーズ】のメンバーもぞろぞろ降りてきました。
「俺っちらもここでお別れだ」
「寂しくなるわー!」
トゥルカさん(偽猫耳のお姉さん)が抱きついてきました。おおう、スキンシップがアメリカ人。いや、他の人は抱きついてこないのでスキンシップ過剰なのはトゥルカさんだけですね。というか男は幼女に抱き着くと犯罪ですからね。
ついでにケモ耳とかケモしっぽとかサワサワされました。うーむ、このケモナーめ。まぁ触るくらいなら別に構わないんですけど。私は寛大な幼女なので、知り合いには少しはサービスしてあげます。
その代わり、トゥルカさんも後でロリ化して絵にしてあげますね♪
素材は結構良いんですよねこの人。小さい頃はさぞ可愛かったに違いないです。
「お互いせいぜい死なないようにしよーな」
「うん、頑張るね! 色々教えてくれてありがとう!!」
「お前らは絶対強くなる。俺が保証するぜ」
「うん!」
「みなさん、また戦場で会いましょう!!!」
そんなやりとりをしてお別れしました。いやー、いい人達でしたねぇ。
うむぅ、冒険者って今のところなんだかんだいい人しか会ってないですね? 正直、荒くれが多いイメージで警戒してたんですけどね。
よっぽど縁に恵まれてるんですかね? これも神様のお導きでしょうか。もしそうなら、下手なチートよりありがたいんですけど。
結局世の中ね、人間関係なんですよ。例えどんなに給料が良い職場だとしても直属の上司がクソだとクソなのです。チートがあろうとなかろうと、人間関係は大事ですね。
悪神との決戦のときまであと1週間あります。それまで首都観光といきましょうか!
「私達も行きますか!」
「どこ行くの? まずギルド?」
「いや、ご飯ですねご飯」
腹が減っては戦は出来ぬと言います。とゆーか、ギルドの周りって屋台たくさんあるんですよ! 人が集まるからですかね? 巡りたいです!!
「屋台巡りです!」
「何食べよう!」
「海がありますし、おすすめは海産物です! 網で焼いてるイカが食べたいです!!」
「おお、海だね! 川のやつより美味しそう!!」
あちこちからいい匂いがしてきます。くぅー、なんかめちゃくちゃお腹空いてきましたねぇ。さっきから恨みがましい目をしたココッテちゃんのドレインタッチ食らってますけど、そのせいでしょうか?
ごめんねココッテちゃん、私達があなたの分まで美味しいグルメを堪能しますね!
私は目当ての焼きイカの屋台を見つけました! やっぱりありますよね! 定番ですよね!!
いやー、イカをデビルフィッシュと呼ぶ文化圏じゃなくて良かったです! 和風チックな街並みだから絶対あると思ってました!!
ジュウジュウ網の上でイカが焼かれています。醤油の匂いが食欲をそそりますね!
私は屋台のおじちゃんに声をかけます!!
「イカ2本くーださいっ♪」
「いや、3本じゃ。3本くれ。儂も食う!」
「あいよー!」
おじちゃんが威勢よく声を上げます。
てきぱきと串に刺したイカを焼き上げていきます。
「あいよ! イカ3本お待ち!!」
「はい! ……あれ? 3本って言いましたっけ? ココッテちゃんは食べれないから2本のはずじゃ……」
「儂の分じゃ儂の」
「あ、そうですね。ハイ」
そう言って、ツノが生えた幼女がひょいと1本串を持っていきます。
私は3本分のお金を払い、焼きイカにかじりつきます! ガブリ!
うーん、美味しい! まさに焼きイカですね! 屋台の味です!!
日本で食べるイカより、1.5倍くらい大きいから大味かと思いましたが、ちゃんとプリプリしてて美味しいです!
「美味しいねこれ!」
「うまいのぅ!」
ユーくんとサクちゃんも美味しそうに食べてます。いやー、この選択は正解でしたね!
「次は何を食べる?」
「スシでもいくかのぅ?」
「お寿司あるんですか!? 食べたいです!!」
なんと、オウカにはお寿司があるようです! これも日本からの転生者とかが広めたんですかね? なんにしろ、グッジョブです!
「ねぇ、チーちゃんチーちゃん」
「ん? なんですかユーくん」
「いつ突っ込むの?」
ユーくんはサクちゃんを指差して言います。ふむ、ツッコむ……? え、サクちゃんに? どういうことでしょうか……?
あっ
「サクちゃん!? いつの間に!!」
「気付いとらんかったんか!?」
そこにはいつかツチノコ探しで出会った角の生えた幼女、サクちゃんがいたのでした!!!
というかすぐ会えましたね!? 再会はやっ!!




