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幼女勇者チーちゃんの異世界奮闘記 ~限界ロリコンアラサー女がオリキャラ幼女に転生した結果 ><~  作者: オフィ


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Lo41.飲み会です!ロリなのでアルコールは禁止です!!

「それでは冒険者チーム【リトルブレイカー】の結成を祝して――」

「「かんぱーい!」」


 そうして私はユーくんと杯を交わしました。あ、中身はジュースです。

 結局、チーム名は【リトルブレイバー(小さな勇者)】じゃなくて【リトルブレイカー(小さな破壊者)】になってしまいましたね。

 まぁ、リトルの部分がロリ感あるから別にいいんですけどね。


「おめでとーでよー。ユーちゃんチーちゃんー」

「別チームの俺たちが結成祝いに入っているのも中々謎な状況だが……」

「まぁまぁ、いいでよ兄ちゃ」


 ガイナスさんとシャイナスさんも勿論一緒です。

 私たちからお誘いしました!


「ガイナスさんとシャイナスさんも色々とありがとうございます。お付き合いいただいて助かりました」

「二人がいて本当によかったよ!」

「大したことはしてないがな」

「でへへ、うちらもきみーらと出会えてホントに楽しいでよー」


 そう言ってシャイナスさんは既に酔ったように顔を赤らめています。

 ……でも、シャイナスさんの飲んでるの私と同じジュースですけど???


「あの、シャイナスさんの飲んでるやつってお酒なんですか?」

「ん? ジュースでよ。ノンアルコール」

「えと、じゃあなんで顔赤くなってるんですか?」

「気分でよー」


 どうやら気分で酔ってるっぽいです。便利ですね?


「妹は酒を飲むと露骨にテンション下がるからこれでいいんだ。素面しらふの方がよっぽど酔っぱらいみたいな言動をする」

「え!? そうなんですか? 逆じゃないんですか?」

「うち、お酒苦手なんでよー。酔っちゃうと余裕無くなって真面目になっちゃうでよー」

「酔うと真面目になるんですか!?」


 そういう人もいるんですね……

 よく本音を出すには酒の力を借りるとか、酒で本性が出るとか言いますけど、この人は逆パターンなんですかね?

 それもそれで見てみたい気もしますが……


「俺も酒が苦手だからただのレモン水だ。そういう血筋だな」

「うちらが他の冒険者たちとお酒飲めない理由でよー」


 ああ、この二人下戸なんですか。それは飲み会とかつらいですよね。


「その点、きみーらと一緒ならジュースがぶがぶ飲んでも文句言われないでよー」

「そお? ボクはお酒とか飲んでみたいけど」

「ん、駄目でよ?」

「あはは……」


 私も実は前世じゃお酒結構飲んでたんですよねぇ。いや、別にめちゃくちゃ好きってわけじゃないですよ?

 ただワインとか色々と銘柄によって味が違うので、試すのも面白いなぁって思って飲んでただけで。

 あ、酒では一度も酔ったこと無いです。だからあんまりアルコール自体が好きってわけじゃなくて、単に酒の味が美味しければ飲むって感じです。


 私にとって酒もジュースも大して変わらないので、ジュースでも別にいいんですけどね。

 でもご当地ワインの味とかちょっと気になったりします。

 フルボディが好きです。濃い果実の味がするので。


「それでどうしますユーくん。これからの我がチームの活動方針としては」

「まず魔王を討伐します!」

「それは最終目標ですね!? まずは短期的な目標を設定しませんか!?」

「たんきてきな目標?」

「この街にいる間何するかーとか、そういうのです」

「ふむふむ」


 なんせ私達はこの街についたばかりですし、そもそも外の世界のことをろくに知りません。何か目的を持って動きたいのですけど……


「シャイナスさんはどうしたらいいと思います?」

「遊んだらいいんでね?」

「あそぶー!」

「はい、遊ぶのは当然としてそれは休日の話です。私達が冒険者としてやっていくために、なにかちゃんとした目標が欲しいです。ガイナスさんは何したらいいと思います?」

「何をするにも情報収集だな。俺たちも新しい街に来たらそうする」

「ふむ……確かに。問題はどこでどうやって情報収集するかですが……」

「ギルド2階に図書館がある。多少の情報は集まるだろう」

「ほほう、良い情報を得ました」

「酒が飲めるなら酒場で口が軽くなっている客に話を聞くことも出来るが、そういうのは無理だろうしな」

「お酒が飲めないと苦労するでよー」


 お酒が苦手なお二人にはなかなかつらい社会ですね。まぁ、前世の日本でもこんな感じでしたけど。

 酒が飲める、煙草を吸える、ゴルフの出来る人は上司から色々な情報を貰っていたものです。世知辛いですねぇ


「あと、この街の真ん中に城みたいなのもあるでよ。あれも普通に入れるから楽しいでよ」

「入れるんですかアレ!?」


 この街の真ん中にある山の上にある城みたいな建物、どうやら観光名所的なアレだったみたいです。


「でも大丈夫ですかね? ああいうところって貴族様が住んでるんじゃ……」

「大陸の方には貴族はいるが、この国にはいないな」

「そうなんですか!?」

「そこらへんも調べてみると面白いでよー」


 ナーロッパ的な世界観と聞いていたのですが、なんか色々と想像と違いますね。王様とか貴族とか普通にいると思ってました。

 そのへんも調べてみたら分かりますか。


「ガイナスとシャイナスは何するの?」

「この街を拠点にしばらく活動だな。ここら一帯の混沌魔物を掃討しなくてはならない。混沌魔物を狩れる冒険者チームは数が少ないからな」

「まー、発見報告あるまであんまり動けないから、実際はしばらく街で他のこと色々しとると思うでよー」

「あと半月くらいは様子見だな」

「そうなんですね」

「まぁ何かあるときは気軽に声かけてほしいでよー」

「うん、わかった!」


 どうやら二人はしばらくこの街に滞在するみたいです。何かあれば頼ることにしましょう。


「ユーくん、とりあえず明日は情報収集といきましょうか」

「そうだね! そうしよう!」

「泊まるところは決めてあるか?」

「ハッ!? 決めてないです!!」

「1泊50センカほどの宿でよければ案内するが」

「むー、50センカかぁ」

「高いんですか?」

「村の宿は10センカで泊まれたからねー」

「それは田舎の物価だな……」


 なるほど、街の物価ってお高いんですねぇ。5倍ですかぁ。


「普段なら街でも1泊20センカほどで安宿が借りられるんだが、今は少し特需で高くなっていてな」

「とくじゅ?」

「お前たちが行ったハシノ村以外にも混沌魔物による被害があって、その住民が街に避難して来てるんだ。宿泊先が少なくなっている」

「むむむ、ゆゆしきもんだいですね」

「今は安宿でも50センカするし食糧価格も2倍ほど高騰している」

「世知辛いですねぇ……」

「まぁうちらの泊まっとるところは1泊400センカするけどねぇ」

「さらに8倍ですか!? 結構な高級宿ですね!?」

「お馬さん飼っとるとそうなるでよー。ほぼ馬の宿泊代でよー」


 そういえばこの二人馬主さんでした。あんまり参考になりませんね。

 まぁそもそも、さっき冒険者ギルドで10万センカくらい報酬もらっていたお二人には端金なのかもしれません。私たちは7200センカ。うーん、Bランク冒険者って高給取りですね。


「50センカ未満のグレードの宿もあるにはあるが、治安が終わっているからおすすめはしない」

「雨漏りするボロ屋、集団で床にゴロ寝、虫食ってるボロ毛布で寝たのも懐かしい思い出でよ。全身が痒くなったでよ」

「あのときは妹に男の格好をさせて寝させてたな。変なやつが多すぎて魔物の巣でキャンプするより恐ろしかった」

「夜中に発狂しとる人おったもんねぇ」

「あ、素直にお二人のおすすめをお願いします」

「ああ、そうするといい」


 この二人もなかなか壮絶な経験をしていますね!?

 流石にユーくんと子ども二人の旅だとそんなリスク取れませんよ!!

 あ、ユーくん! なんか「それも楽しそうだなぁ」みたいな顔してますね!? 

 駄目ですよ! そういうの絶対許しませんからね!?


「勘違いしないように言っておくが、お前たちは冒険者として大分恵まれたスタートだからな。普通は新人が7200センカも稼げない」

「新人は10センカ稼ぐのに大変なんでよ。Gランク魔物の魔石が5~50センカでよ? レベル1の初心者だとGランクでも複数いると全滅でよ」

「それをDランク含む50体以上を討伐してくる初心者など存在しない」

「あ、そうなんだ。それでみんな最初あの反応だったの?」

「そういうことだ」

「え、それなら新人は1泊50センカの宿も泊まれないってことですか!?」

「治安の終わってる激安宿に泊まるか野宿だな。まぁ新人にはよくあることだ」

「あー、多少のやっかみがあるのも当然ですね……あ、こういうときって冒険者って馬小屋とかで寝泊まりするってどこかで読んだことあります!(主になろう系)」

「どこの本で読んだんだ? 大事な馬が入っている馬小屋によそ者を入れるはずがないだろう?」

「お馬さん1頭の価値は人間様よりずーっと高いでよー」

「人間1人の宿泊費より馬1頭の宿泊費の方が高いくらいだしな」

「あー……そうなんですね……フィクションでしたかぁ」


 考えてみれば、私が元いた世界でも馬1頭の方が人間より価値が高い気がします。オークションで1億円とかしますし。なろう系の小説で読んだ馬小屋プランは無しですね。

 冒険者という職業も中々厳しいようです。私のところはユーくんが最初から強いのでそんなに苦労してないですけど。

 それにしても、聞いた感じ7200センカって結構な大金なんですねぇ。10センカ稼ぐのも大変だったとは……

 そんな中で全財産の100センカを気軽に賭けに使ってスッちゃった私はだいぶ金銭感覚マヒしてたのかもしれません。むむむ、反省です。


「まぁなんにせよ、お前たちにはまだ余裕がある。色々見て回るのもいいんじゃないか?」

「うん、わかった!」

「さんせーです!」


 ということで、とりあえずは明日は冒険者っぽい仕事はせずに色々と見て回って情報収集しましょう!

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