【此岸彼岸】/【みえないけれどここにいる】
気まぐれに「#物書き即興力テスト」にチャレンジしてみました。
勝手に「お題の言葉を使わずに表現、文字数は指定数ではなくワンツイート縛り(改行含まず)」でやっています。
6月6日
今日のにけさんのお題は『引退、苦し紛れ、海岸』です。100字以内で書いてください。
#物書き即興力テスト
140文字ですw
【此岸彼岸】@NikeNilce
波が過ぎると足指の股で砂が踊った。
ここは此岸の際。
「孫は見れると思たが」
隣で父が私の腹をさする。
「見てよ」
手を重ねるとヒヤリとした。
父は昨日この世を去ったのだ。
「煙になって会いに行く」
「やな答え」
赤子の声で目を覚ます。
私は通夜の席で産気づいたのだ。
窓の外には一筋の煙が立っていた。
*****
彼岸を海の向こうと捉え舞台は海岸。でも川のイメージが一般的かも。
引退は人生を引退w
父が苦し紛れに慰めを言っているように感じられる?又してもコメントが苦し紛れw
6月7日
今日のにけさんのお題は『公園、暇つぶし、待ちぼうけ』です。280字以内で書いてください。
#物書き即興力テスト
【みえないけれどここにいる】@NikeNilce
午後の児童遊園は姦しい。
「何してんの?」
ベンチで寝転がってるとガキが登って来た。
親は立ち話に夢中だ。
「人を待ってんだ」
「いつから?」
いつから、誰を?
「暇? しりとりして?」
反応を待たずガキは俺の上でリスと叫ぶ。
雀と返し空を見る。
何年待ったのだろう。
俺の姿は他の誰にも映っていない。
*****
待ちぼうけは辛いけど、見える子にたまに暇つぶしさせてもらって、「俺」は元気です。
<お知らせ>
【みえないけれどここにいる】から萩尾 滋 さんによって素敵なお話が生まれました!
「小さな悪魔 11.待ちぼうけの男」https://book1.adouzi.eu.org/n6885et/11/
「小さな悪魔 」はおよそ一話完結のエピソードを重ねて作られた連載作。
11話目に登場するのは「#twnovel」26【みえないけれどここにいる】で生まれた”ベンチでぼけっと漂う謎の待ちぼうけ男”です。
人間の躰を乗っ取っては捨てを繰り返す”小さな悪魔”と、このぽやっとした”待ちぼうけ男”の間にいったい何が……。
たった140文字の中でいた彼がどんな風に動き出すのか。
ぜひ覗いてみてください❤️




