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#twnovel  作者: 遠宮 にけ ❤️ nilce


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26/79

【此岸彼岸】/【みえないけれどここにいる】

 気まぐれに「#物書き即興力テスト」にチャレンジしてみました。

 勝手に「お題の言葉を使わずに表現、文字数は指定数ではなくワンツイート縛り(改行含まず)」でやっています。

6月6日

今日のにけさんのお題は『引退、苦し紛れ、海岸』です。100字以内で書いてください。

#物書き即興力テスト

140文字ですw



【此岸彼岸】@NikeNilce


 波が過ぎると足指の股で砂が踊った。

 ここは此岸の際。

「孫は見れると思たが」

 隣で父が私の腹をさする。

「見てよ」

 手を重ねるとヒヤリとした。

 父は昨日この世を去ったのだ。

「煙になって会いに行く」

「やな答え」

 赤子の声で目を覚ます。

 私は通夜の席で産気づいたのだ。

 窓の外には一筋の煙が立っていた。


*****

彼岸を海の向こうと捉え舞台は海岸。でも川のイメージが一般的かも。

引退は人生を引退w

父が苦し紛れに慰めを言っているように感じられる?又してもコメントが苦し紛れw





6月7日

今日のにけさんのお題は『公園、暇つぶし、待ちぼうけ』です。280字以内で書いてください。

#物書き即興力テスト



【みえないけれどここにいる】@NikeNilce


 午後の児童遊園は姦しい。

「何してんの?」

 ベンチで寝転がってるとガキが登って来た。

 親は立ち話に夢中だ。

「人を待ってんだ」

「いつから?」

 いつから、誰を?

「暇? しりとりして?」

 反応を待たずガキは俺の上でリスと叫ぶ。

 雀と返し空を見る。

 何年待ったのだろう。

 俺の姿は他の誰にも映っていない。


*****

待ちぼうけは辛いけど、見える子にたまに暇つぶしさせてもらって、「俺」は元気です。



<お知らせ>

【みえないけれどここにいる】から萩尾 滋 さんによって素敵なおエピソードが生まれました!


「小さな悪魔 11.待ちぼうけの男」https://book1.adouzi.eu.org/n6885et/11/


「小さな悪魔 」はおよそ一話完結のエピソードを重ねて作られた連載作。

 11話目に登場するのは「#twnovel」26【みえないけれどここにいる】で生まれた”ベンチでぼけっと漂う謎の待ちぼうけ男”です。


 人間の躰を乗っ取っては捨てを繰り返す”小さな悪魔”と、このぽやっとした”待ちぼうけ男”の間にいったい何が……。


 たった140文字の中でいた彼がどんな風に動き出すのか。

 ぜひ覗いてみてください❤️

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