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自動車運転方法論  作者: 南風吹太郎
第一章 運転の苦手な方のための運転方法論

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7/13

うまい運転とは

 さて、私はうまい運転とは『交通全体の安全と円滑を実現できる運転である』と書いた。

 それは簡単に言い換えるなら『他の交通と無駄にぶつからない運転』だと言える。

『ぶつかる』といっても、ほんとうにぶつかったら事故になる。

 私が言いたい『ぶつからない』とは、『他車と安全な距離をとって運転することができる』ぐらいの意味だと思っていただきたい。


 前が遅いからといって煽らない。後ろが詰めてくるからといって過剰な反応をしない。並走しない。もちろんだが事故を起こさない。渋滞の元凶とならない。


 さて、私は以前、このようなことを書いた。

『車間距離とは【空けるもの】ではなく【使うもの】であり、たとえば前が速くなったり遅くなったりギクシャクしている時などは、そのペースを緩やかなものに変換するために、詰めることも必要である』と。


 前の車がスマホを見ながら運転していて、そのため急に意味もなく速度低下したなら、速度が80km/hであろうとも、車間距離4メートルまではビタづけしていいと私は思っている(個人的判断なので真似する必要はない)。


 ここでこんな声が飛んで来そうである。


「前の車にぶつかるじゃないか! 下手糞だろ、それは!」


『ぶつからない』というのは、前後左右すべての方向に対してぶつからないということなのである。

 ブレーキを踏んで後ろの車に玉突き事故を起こさせてもいけないのだ。



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