表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自動車運転方法論  作者: 南風吹太郎
第一章 運転の苦手な方のための運転方法論

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/13

合流の受け方

 合流は合流側のみで行うものではない。当然だが、合流を受ける本線側にも心がけるべきことがある。


 もしも日本のドライバーがすべて自分だったら、合流地点における渋滞はなくなるであろうと私は自信をもって言える。私は合流地点で車間距離を詰めるなどということはまずしないからだ。


 日頃合流地点を通る時、いつも溜め息をついてしまう。合流してくる車があるとわかりきっているのに、なぜ車間距離をあれだけ詰めてしまうのか。あれでは合流車が入る隙間がない。

 合流車を入らせるため『仕方なく』みたいに車間距離を空け直す車ばかりだ。最初から予め車間距離を空けておけば車はスムーズに流れるが、空け直すことで後ろにシワを寄せ、交通を止めてしまっている。


 私は合流を受けるために、合流地点では広めに車間距離を空ける。ただし車間距離を詰めることは『絶対に』しないのではなく、『まず』しない。前の車が不必要なほどの減速をした時、先頭がまだ合流していないのに入って来ようとする車がある時などには詰めることもある。もちろんこれは煽りや意地悪などではなく、吸収運転のためであり、あるいは交通全体に悪影響を与えようとする車を防止する、いわば必要なブロックのためである。

 吸収運転とは何かについては次項で述べるつもりであるので今は省略する。


 結論から言うと、合流の上手い受け方は『何もしないこと』である。

 そのままのペースで、そのまま走っていればいいのである。そうしていれば合流車は勝手に入って来てくれる。もちろんだが車間距離を空けておくことは絶対条件だ。

 ブレーキなど踏んではいけない。ヘタクソなオッサンのように『合流車を入れさせるオレ様優しい♪』とか得意顔で必要以上に前を空けることもしてはいけない。後ろにも車は走っていることを意識するべきである。ペースを急に変えることは渋滞の元になり、最悪事故の元にもなるのだ。合流車が入って来て車間が詰まったなと思ったら、徐々に車間距離を空ければいいのである。本線に急な速度変化を起こさせるのは全体の安全と円滑に支障をきたす。


 そのままのペースで、そのまま走っていればいいのである。何もする必要はないのである、はずである。が、ここでまたオッサンが登場する。

 オッサンは前述した通り運転がとても自信満々にヘタクソであり、当然合流のしかたもドヘタクソであるから、車間距離が詰まっていようが何だろうが強引に、加速車線の途中から列に向かって直角に突き刺さってくる。こうなると合流を受ける側はブレーキを踏まされざるを得ない。前項で解説した通り、クッションのために空けている車間距離は先頭が合流を受ければ一瞬詰まるものである。それを『ブロックされた!』と勘違いして、焦ってオッサンはそこに頭をねじこみ、加速車線も本線も止めてまで直角になって停まってしまうのだ。バカである。

 この場合は仕方がないので何もしないわけにはいかない。ブレーキを踏むしかないのである。相手が合流のしかたを心得た上手いドライバーなら何もしなくていいところを、合流下手のせいで交通がグチャグチャにされるところを溜め息をつきながら眺めるしかない。仕方がないのだ。ヘタクソをどうすることも自分には出来ないのだから。(ブロック出来るならしてもいいが、意地になって無理やりブロックしてはいけない。それではオッサンと同じになってしまう)


 合流を受ける側は、そのままのペースで、そのまま走っていればいい。オッサンが無理やり突っ込んできたらブレーキを踏まされて溜め息さえつけばいい。ただし、もちろんだが、車間距離詰め詰めでそのまま走っていていいわけではない。

 言うまでもないことだが、前提として『合流を受けるための車間距離を空けていること』が絶対条件である。そしてまた当然ながら、それは合流地点で『空け直し』てはいけない。予め『空けておく』のである。そのままのペースで。クッションのために詰まった車間距離は『自然に空く』ものである。

 オッサンは合流車を入れまいと車間距離を詰め、ブロックまでするが、あれがどれだけ交通全体をカオスにしてしまっているか、わかっていないのである。真似しては絶対にいけない。

 前項で設定したゲームをオッサンにやらせたい。きっと『オレ、このゲーム上手いぜぇ』とか言いながら、本当に上手になってくれるはずだ。

 オッサンは自分の自慢になることだったら、するのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ