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第9話 冒険者登録

エレーラさんは俺の答えに心配そうな表情をしながらも説明を始める。

 

「分かりました。では今からご説明致します」


 と、説明が始まった。かなり色々説明されたので要約すると。


 冒険者にはランクが有り、下位ランクから【ウッド】【ブロンズ】【アイアン】【シルバー】【ゴールド】【ミスリル】【オリハルコン】【アダマンタイト】の順に8段階に分かれている。


 【ウッド】は仮登録のようなもので、3ヵ月以内に討伐系の依頼なら1回、収集・雑用系の依頼なら3回達成出来れば【ブロンズ】にランクアップ出来る。もし3ヵ月以内にランクアップ出来なければなければギルド会員資格は剥奪となる。一度剥奪されると1年間再登録が出来なくなる。身分証として使うだけの人を防ぐ為のシステムらしい。


 ランクの昇格は冒険者の実績やギルドへの貢献度を見て決定するらしく、特に明確なルールが在るわけではないようだ。ちなみの最高ランクの【アダマンタイト】冒険者は現在世界で5人しかおらず世界でも英雄扱いになっている。


 続いて依頼の種類についてだが、大きく分けて【討伐系】【収集系】【護衛系】【雑用系】の4種類に分けられる。細かく説明すると以下の通りになる。


 討伐系:言葉通り魔物の討伐。依頼の種類は3つ


  常時討伐依頼:常に全魔物が対象。魔物ごとに討伐報酬が決まっている。

         討伐証明に魔石が必要。


  特別討伐依頼:市町村等から魔物及び場所指定で行われる討伐依頼。

         常時依頼報酬以外に別途追加報酬が有る。依頼達成には

         依頼者の確認が必要。


  緊急討伐依頼:強力な魔物の発生や魔物の氾濫などの有事に発令。

         発令された場所に滞在する【アイアン】以上の冒険者は

         強制参加となり、現状受けている依頼はすべて解約及び

         延期される。討伐報酬は常時討伐報酬より増額される。

         金額は状況により変わる。



 収集系:薬草や鉱石、魔物素材などの収集。依頼の種類は2つ


  常時収集依頼:各種薬草、鉱石、魔物素材が対象。薬草、鉱石、

         魔物素材ごとに収集報酬が決まっている。


  特別収集依頼:ギルド以外より依頼。指定の品を指定の数集め期間以内に

         ギルドに納品。報酬は常時依頼より2~5割増額となる。



 護衛系:隊商や要人・旅人の護衛。基本は他系統の特別依頼と同じく

     依頼者がおり、契約の下に護衛。



 雑用系:荷運び、草刈りなどの雑用依頼。基本は他系統の特別依頼と同じく

     依頼者がおり、契約の下に雑務を行う。



 また常時依頼系は依頼を受けずとも良く、完了報告だけを行えばよい。

特別依頼系はギルド壁面にある掲示板より依頼を確認して受付で依頼受諾をする旨を伝える必要がある。また特別依頼には依頼ごとにランクが設定されており、設定ランク以上の冒険者しか依頼を受けることが出来ない。



 特別依頼系に関しては、依頼失敗時に依頼者に依頼料の3割の違約金を払わなければならない。また5回連続で依頼失敗した場合、ランクが降格する。



 後は【ミスリル】ランク以上の冒険者は緊急時以外は、他の街に移動する際にギルドに報告する事が望ましい(強制ではない)




「説明は以上になります。何かご質問は在りますか?」


 エレーラさんは説明を一通り終えて、疑問点はないか聞いてくる。非常に分かりやすい説明で、だいたい理解できた。たぶん問題無いだろう。ただ一つだけ聞いておかなければならない事がある。


「1ついいですか?」

「はい、どうぞ」

「もし冒険者同士がもめ事になった時はどうなりますか?」


 これから起こるので今のうちに聞いておく事にする。

 エレーラさんも状況が分かっているのか例の3人組をチラリと見て、申し訳なさそうに説明し始める。


「基本ギルドは冒険者同士の争いには中立の立場をとっており、冒険者同士の争いにはギルドは一切関知いたしません。何かあったとしても、すべて自己責任になります。但し決闘以外で命を奪うような行為には国法に従い処罰されますのでお気をつけください」


 ん? 決闘?

 

「すみません、決闘ってなんですか?」


「決闘とは互いの同意の上で戦いを行い、争いごとに決着を着ける行為になります。基本的に決闘で決められた条件は絶対に覆すことが出来ません。また決闘で相手を殺しても犯罪者として罰せられる事もありません。すべてを失う事も多くあるので決闘は受けたり、申し込んだりは絶対にしないでください」


 心配そうに俺に説明してくれるエレーラさん。いい人だな。


「分かりました、ありがとうございます、後は大丈夫です」


「これで冒険者ギルドについての説明を終わります。また分からない事がありましたらいつでも聞いて下さいね。それではこちらが冒険者ギルドの規約本になります。討伐報酬や収集報酬もこちらにすべて載っていますのでご確認ください」


 そう言って分厚い1冊の本を差し出す。


「失くされても必要なければ購入する必要はありませんが、新たに購入する場合に10,000コルドかかります。それとこちらがギルドカードです。ギルドカードは紛失すると再発行に5000コルドかかります。規約本と違いギルドカードは必ず再発行が必要になりますので紛失しないようにお気をつけください。では内容をご確認ください」


 そう言うとギルドカードを渡してくる。内容を確認すると、


 【名前】 レオンハルト  【年齢】 15歳

 【種族】 人族      【ランク】ウッド 

 【PT】 無所属     【クラン】無所属


 うん、なんか意外に普通だな。まぁ、小さいカードだし色々書けないのだろう。


「大丈夫です。ありがとうございます。あっ! 後、」


 お礼を言い、さらにおすすめの宿屋とおすすめの飯屋を聞こうとすると


「いつまで待たせんだよ!! 登録もう終わったんだろ!!」


 例の3人組が声を掛けてくる。相変わらずニヤニヤ厭らしく気持ち悪い笑い方だ。

 王都でよく見た落ちぶれた冒険者、通称不良冒険者そのものだな。


「訓練場に行くぞ! ついてこい!!」


 それだけ言うと歩き出す不良冒険者たち、とその取り巻き5人(あれ? いつの間にか5人増えている?)


「あのぉ、危険です。おやめ……」


 エレーラさんが引き止めようとするがそれを手で遮り「大丈夫ですよ」とだけ答えて不良冒険者の後をついていく。


 さてと、どんな展開が待っているやら。


                                    


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第4回【ロラ】先生に聞いてみよう。(不定期開催)

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 このコーナーはアルカディアの情報・疑問を【ロラ】先生にお答えいただくコーナーです。


謎の男「初冒険者ギルドですね~。案の定絡まれていますがこれはお約束ですね。では第4回の『【ロラ】先生に聞いてみよう』ですが冒険者のランクと、だいたいの実力について聞いてみましょう。先生よろしくお願いします。」

先生『面倒なので一覧で表示するから見て確認してください』

謎の男「……たまにはちゃんと説明してくれると嬉しいです」


冒険者のランクとそれぞれの能力の目安は下記の通りです。


ウッド    :誰でもなれます 

ブロンズ   :駆出し  レベル5~15  素質ランクEが多い

アイアン   :一人前  レベル15~25 素質ランクDが多い

シルバー   :中堅   レベル25~35 素質ランクC・Dが多い

ゴールド   :実力者  レベル35~45 素質ランクCが多い

ミスリル   :一流   レベル45~55 素質ランクC・Bが多い

オリハルコン :超一流  レベル55~70 素質ランクB以上しかいない

アダマンタイト:英雄   レベル70以上  素質ランクB+以上しかいない


謎の男「これを見るとマティアス達に強さがよく分かりますね。ちなみにレベルや素質ランクはあくまでも目安でしかありませんので、人によってかなり誤差が生じるようです。では今回はここまで、次回まで。アディオス」

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ブックマークや評価ポイントを頂けると、とても嬉しいです。

今後とも『ご都合能力の冒険者は自重する気は無いようです』よろしくお願いします。

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