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第69話 坑道迷宮(3)

 ブックマーク&ポイントありがとう御座います。

 15階層に降りたが、特に見た目の変化はない。今までと同じように広め目の坑道が奥深くへと続いている。


【マップ】で索敵したところ、今でと同じストーンゴーレム系の魔物が表示される中、半分弱は不明状態の魔物が表示されている。

 更に深い階層に進めば、この割合も変わってくるだろう。


 という事で、この階層でも無理に魔物を狩りに行くのではなく、下の階層に向かう事を優先し、接敵したら戦うという方針でいいだろう。

 では参りますか。




【種名】アイアンゴーレム 【種別】鉱物生物

【レベル】35(C)

【スキル】筋力強化   :レベル 3

     耐久力強化  :レベル 3

     剛力     :レベル 2

     鉄壁     :レベル 3

     硬化     :レベル 3


 15階層を進む事約20分。始めてストーンゴーレム系以外の魔物に遭遇した。

 形はストーンゴーレムと全く同じで、ゴツゴツした岩の塊のようだが、色がストーンゴーレムよりも少し黒い。それに少しテカリがあるように見える。

 まさに鉄鉱石といった感じだろうか。

 

 能力を見る限りそれほど難敵には見えないな。

 数は全部で7体。

 1人1殺をノルマとして、残った1体は早い者勝ちでいいだろう。

 

 では戦闘開始だ。


 ――――

 

 んー、まあ、こんな程度なのか?

 正直ストーンゴーレムとさして変わらない気がする。

 しいて言えばエヴァが少し手間取っていたように見えるが、それも俺達に比べればと言ったところだ。

 ちなみに2体倒したのは俺だ。いくらウイが速いとはいっても、ステータス値的には俺の方が圧倒的に速い。本気を出せばこんなものだ。まあ、タッチの差だったんだけどね……



 それはさておき、ようやく始めてまともな素材が手に入った。鉄鉱石だ。

 これで魔鋼のインゴットを創れば、また屋敷警備用の魔鋼の騎士が創れる。余れば売ってもいい。

 まあ、特にお金に困っている訳でも無いから、このまま残して他に使い道を考えてもいい。兎に角石と違い使い道は幾らでもあるのがとてもいい。


 ではこの調子でどんどん参りましょう。





【種名】アイアンゴーレム・ホース 【種別】鉱物生物

【レベル】36(C)

【スキル】咬みつき   :レベル 3

     筋力強化   :レベル 2

     耐久力強化  :レベル 3

     剛力     :レベル 3

     鉄壁     :レベル 2

     硬化     :レベル 3



 まあ、当然いるよな。

 こいつもアイアンゴーレムと同じで、ストーンゴーレム・ホースと色違いだ。当然能力はこちらの方が上だろうが、俺達からしたらあまり違いは無い。

 当然瞬殺だ。数が3体と少な目だった為、仲間内で獲物も奪い合いのようになってしまったが、それはそれで楽しかったのでいいだろう。今度からもこの方針で進むとしよう。




  探索を続ける事更に6時間。階層は20階層にようやく到着した。

 ここで、【マップ】に新たな不明状態の魔物が表示される。

 アイアンゴーレム・ナイトだろうか?

 いままでも法則から言ったらそんな気がするが……




 魔物が天井に張り付いている。あれで隠れているつもりなのだろうか。

しかし、なんだろう? 明らかに今までの出てきた魔物と違う。まるで金属の蜘蛛じゃないか。

 

 そうだ、先ずは鑑定からだな。


【種名】アイアン・スパイダー 【種別】鉱物生物

【レベル】36(C)

【スキル】咬みつき   :レベル 2

     毒攻撃    :レベル 2

     鉄糸攻撃   :レベル 3

     耐久力強化  :レベル 2

     瞬発力強化  :レベル 2

     硬化     :レベル 1


 そのまんま鉄の蜘蛛でした。

 能力的にはゴーレムよりもスピード重視か? まあ、鉄製の体だから防御力は普通の魔物よりも高そうだけど。

 後、気になるのは毒攻撃と鉄糸攻撃か。どちらかというと不意打ちからの搦め手を駆使して戦うタイプなのだろか? たぶんそうなんだろう。だが残念、俺には【マップ】があるから幾ら隠れていても【隠密】スキルが無い魔物では丸見えです。

 まあ、【隠密】スキルあっても今の俺の【探知術】レベルも高いから、まず簡単に見つけられるんだけどね。



では早速戦って見ましょう。


「ニーナ、あれ、攻撃してみて」

「了解です。――ホーリー・ランス!」


 一直線にアイアン・スパイダーに向かう光の槍。しかし当たると思った瞬間アイアン・スパイダーは天井から飛び降り寸でのところでホーリー・ランスを躱した。


 おお、意外に素早い。

 更に着地と同時にアイアン・スパイダーは何かを飛ばしてきた。

 その攻撃を、僅かに体を逸らし躱す。

 鉄の糸!?

 

 アイアン・スパイダーが撃ちだしてきたのは鉄の糸。その鉄の糸は俺の後方に突き刺さる。そしてアイアン・スパイダーはその鉄の糸を手繰るように一気に俺達の方に突っ込んでくる。

 思ったよりは速い。だが、あくまで思ったよりもだが。


「ボクに任せて!!」

 そう言うとティアナが一歩前に出て迫り来るアイアン・スパイダーに向け剣を振り下ろした。


 ――ガッキーン!!

 金属と金属がぶつかり合う音が響き渡ると同時に、アイアン・スパイダーの体は両断されその動かぬ鉄の塊のとなった。

 

 まあ、こんなものか。しかし、此処からはゴーレムばかりじゃなく少し変わった魔物も出て来るみたいだ。中々いい感じではないだろうか。

 

 


 俺の前に立ちはだかるは5体の鉄の騎士。

 そりゃいるだろうな。


【種名】アイアンゴーレム・ナイト 【種別】鉱物生物

【レベル】39(C)

【スキル】剣術     :レベル 2

     筋力強化   :レベル 3

     耐久力強化  :レベル 4

     剛力     :レベル 2

     鉄壁     :レベル 3

     硬化     :レベル 3



 鑑定した結果は、正直余りストーンゴーレム・ナイトと変わらない気がする。少し硬くなっただけの印象か。

 どちらかというとアイアン・スパイダーの方が面倒な魔物に思える。


 見た目はどうかというと、まだ荒い造りだがストーンゴーレム・ナイトに比べて少し洗練された騎士の形をしている。

 造形がまだ甘くても、鉄製だからか防具や武器もそこそこ強力なモノに見えてくるから不思議だ。



 ――キーン!

 甲高い澄んだ音が坑道内に響き渡る。


 早速アイアンゴーレム・ナイトと戦って見たのだが、印象はストーンゴーレム・ナイトとあまり変わらない。

 流石にルルと後衛の2人の攻撃は少々ダメージが通り難くなっているように見えるが、前衛3人には今のところ影響は出ていない。

 ほぼ一刀両断で終わりだ。幾ら硬いとはいってもクイーンリーパーアントの外殻やドラゴンバイパーの鱗に比べれば硬いうちに入らない。

 ましてやスピードでクイーンリーパーアントやドラゴンバイパーに劣るアイアンゴーレム・ナイトを倒すのは単純作業に近い。

 

 もう少し強いかと思ったが少々がっかりだ。

 やはり、素材が集まれば早々に上のランクの迷宮に挑む方がよさそうだ。


 

 それら3時間、23階層に到達したところで今日の探索は終了。手ごろな部屋を探し【マーカー】を設定して転移して屋敷に戻った。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



『坑道迷宮』探索3日目開始。


 今日も朝から迷宮探索だ。

 この迷宮の魔物の強さも大体把握したので、今日からは少し探索ペースを上げて行こうと思う。

 まあ、歩いて進んでいたのを少し駆け足気味で進むわけだ。



 

 25階層に到達した。

 今までの傾向からするとここで魔物に少し変化が有るはずだ。

 

【マップ】を確認してみると――

 いますね。未見の魔物。それもすぐそばに不明状態の魔物が群れている。

 このまま道順に進むと確実戦う事になりそうだ。

 では、行きますか。




【種名】アイアン・ウルフ 【種別】鉱物生物

【レベル】38(C)

【スキル】咬みつき   :レベル 3

     筋力強化   :レベル 2

     耐久力強化  :レベル 2

     瞬発力強化  :レベル 3

     縮地     :レベル 2

     硬化     :レベル 1



 現れたのは鉄の狼だ。

 当然毛皮も鉄製のようで、モフモフとは程遠い。あの毛並みを撫でたら、手が血だらけになりそうだ。

 

それにしても、鉄とはいえ流石は狼。何気ない動きもかなり速く見える。

 今までのゴーレム達の動きが遅かっただけに余計に速く感じるな。


 数は10体。結構多いが、まあ、問題無いだろう。

 おっと、アイアン・ウルフがこちらに気が付いたようだ。

 


 一斉に俺達に向かってくるアイアン・ウルフ達。

 流石は魔物、中々攻撃的だ。


「ホーリー・ランス!」

「フレア・アロー!」

「キュアー!」

 ニーナ、エヴァそしてルルの攻撃魔法が迫るアイアン・ウルフは向け放たれる。

 それを追うようにアイアン・ウルフに向け走り出す俺達前衛3人。


 先頭を走るアイアン・ウルフ3体にニーナ達が放った魔法が直撃し、吹き飛ばされていく。

 しかし、他の7体のアイアン・ウルフは躊躇う事無くそのまま突っ込んで来る。


 迫り来るアイアン・ウルフ。俺は目前まで迫ったアイアン・ウルフに剣を振り下ろす。

 ――ガッキーン!

 不快な金属音を響かせ、1体のアイアン・ウルフは真っ二つになる。


 次!

 周りを見ると、ウイとティアナが1体ずつアイアン・ウルフを屠っている。

 残り4体。


 生き残っている4体のアイアン・ウルフは散開すると俺達を迂回するようにニーナ達後衛の方に向かっていく。

 不味い、後衛狙いか!


「大丈夫です!」

「ええ、問題ないわ」 

 俺達が助けに向かおうとすると、ニーナとエヴァから力強い声が飛んでくる。


 信じて任せてもいいか?

 

 しかし、悩む間も無くニーナ達に迫りくる4体のアイアン・ウルフ。

 そして今にも飛びかかろうとした時――

「ホーリー・ウォール!」

 次の瞬間、今にもニーナ達に襲い掛かろうとしていたアイアン・ウルフ達は突如現れた不可視の壁によってはじき返される。


 そこに更に追い打ちを掛けるようにエヴァが魔法を発動する。

「クリムゾン・シューティングスター!!」

 

 突如、無数の赤い光の閃光が降り注ぎ4体のアイアン・ウルフの体を射抜いていく。

 複数箇所を撃ち抜かれた3体のアイアン・ウルフはほぼ即死。残る1体も既に虫の息。


 1体仕留めきれていないようだが、中々の威力の魔法のようだ。



 後は、瀕死の残りの1体の止めを刺せば終わりだな。そう思った瞬間。

「ヒヒーン!!」

 アルスが一つ嘶くと残るアイアン・ウルフの頭を踏み砕いて止めを刺してしまった。

 うん、中々エグイ光景だね。


 これで取り敢えず今回の戦闘は終わったみたいだ。


 25階層に入って少しは魔物が強くなったようだし、これから少しはいい訓練になりそうかな。

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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