表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/101

第53話 契約

 ブックマーク&ポイントありがとう御座います。

 オークションを終えた俺達は係りの人の案内に従い、本部でニーナとエヴァンジェリーナの購入金額合計650万コルドを支払った後、最初に落札したニーナの下に移動した。


「レオンハルト様。お待ちしておりました」

 俺達を出迎えてくれたのはもちろんレベロ商会のルパートさんだ。

「またお世話になります」

「いえいえ、こちらこそ、いつもご利用いただきありがとうございます。こんな所で立ち話もなんですので、どうぞ中にお入り下さい」

 ルパートさんに案内され中に入ると、天人族の清楚系美少女ニーナが少し寂しそうにも見える笑顔で片膝を付き俺達を待っていた。


「こちらにお掛け下さい」

 部屋に用意されていた高級そうな一人掛けのソファーに案内されるままに座る。ウイとティアナはそのまま僕の後ろに並んで立つ。流石にこのような場だとこういう形になるのは仕方がないかな。

「では改めて、こちらが天人族のニーナでございます。そして、ニーナ。こちらの方がこれからあなたの主になられるレオンハルト様です」

 ルパートさんは俺達に改めてニーナの事を紹介すると共に、俺の事をニーナに紹介する。

「主様。天人族のニーナでございます。至らぬ点が多々ありますが、よろしくお願いいたします」

 すごく丁寧な物言いだな。

「俺はレオンハルト。まだ新人だが冒険者やっている」

 俺がまだ新人と言ったところでルパートさんを始めウイやティアナが何故か苦笑いをしている。――いや、俺的には嘘は言ってないよ。実際まだ冒険者登録して二ヶ月過ぎていないし。……まあ、ランクはオリハルコンだけど。


「君には俺達のパーティーメンバーの後衛として回復と補助、あと出来ればある程度攻撃にも参加してもらいたいと思っている。勿論出来る範囲でいいからね」

「畏まりました。精一杯務めさせていただきます」

 ホントに丁寧な物言いの人だ。

「うん、よろしくね」


「それと、この娘達は俺の仲間でウイ――じゃなくてウェンディとティアナだ。仲良くして欲しい」

 俺の後ろに立つウイとティアナを紹介する。

「ウェンディと申します。話した事はありませんが以前商館で何度かお会いしましたね。今はレオンハルト様の奴隷をさせていただいております。これから一緒にレオンハルト様をお守りしていきましょう」

「ボクがティアナだよ。ウイちゃんと同じくご主人様の奴隷です。ボクも話したことないけど、何度か見かけた事が有るかな? とっても素敵なご主人様だから一緒に頑張ろうね。これからよろしくね」

 俺が紹介すると2人はニーナに自己紹介をする。

「はい、お二人ともよろしくお願いいたします」

 ニーナも丁寧に2人に挨拶を返している。どうやら、全く知らない中という事ではないようだし、うまくやっていってくれるだろう。


「では、自己紹介も終わったようですので、これより奴隷契約を始めさせていただきます」

 俺達の様子を見て。ルパートさんが、本契約に話を進める。

「よろしくお願いします」

「畏まりました。ではニーナ、手をこちらに」

 ルパートさんはニーナの手を取り呪文を唱えると、ウイ達と同じように手に魔法陣が浮かび上がってくる。

「レオンハルト様。血をお願いします」

 そう言ってルパートさんはナイフを渡してくる。俺はそれを受け取り、指先を少し切ると血液を一滴魔法陣に垂らす。すると魔法陣は輝きを増しやがて消え去った。

「無事、奴隷契約が完了いたしまた」

 そして続いて、俺のギルドカードにニーナの所有登録も行った。


「これで、すべての契約が完了致しました」

 すべてに作業が終わるとルパートさんはニーナに声を掛ける。

「ニーナ。これからはレオンハルト様の言う事をしっかりと聞き、お役に立つのですよ」

 ルパートさん優のしい声に、ニーナは少し涙を浮かべながら。

「はい。ルパート様。今までありがとうございます。必ず主様のお役に立たせていただきます」

 そう言うとニーナはルパートさんに深く頭を下げた。



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 ルパートさんに見送られ部屋を出ると、先ほどここまで案内してくれた係りの人が待っていた。

「もう、よろしいでしょうか? よろしければ次のミュラー奴隷商会の部屋までご案内いたしますが――」

「はい、大丈夫です。よろしくお願いします」

 係りの人の案内で早速ハイエルフのエヴァンジェリーナがいる部屋に移動を開始する。

 オークションが終わってからまだそれほど時間が経っていないように思えたが、会場内はかなり空いて来ていた。

 5分ほど歩くと、オークション前には混み過ぎでまともに見られなかったエヴァンジェリーナの部屋に到着した。


 部屋の前には身なりの整った白髪交じった黒髪の紳士が立っていた。

「レオンハルト様でございますね。わたくしミュラー奴隷商会のエメリッヒ・ミュラーと申します。以後お見知りおきを」

 エメリッヒ・ミュラーと名乗った男は執事のように一礼する。

「冒険者のレオンハルトです。よろしくお願いします」

 お互い挨拶を済ませ、ミュラーさんの案内でエヴァンジェリーナの待つ部屋の中に入った。


 

 部屋に入ると、エヴァンジェリーナが片膝を付き待っていた。

「レオンハルト様、どうぞこちらへ」

 レべロ商会の部屋にも有ったように、ミュラー奴隷商会の部屋でも一人掛けのソファーが用意されており、そこに案内された。


「ご購入ありがとうございます。エヴァンジェリーナと申します」

 エヴァンジェリーナは洗練された所作で一礼する。エヴァンジェリーナのような美女が行うとなんとも絵になる。

「君を購入したレオンハルトだ。一応冒険者をしている」

「レオンハルト様の噂はかねがね伺っております」

 どんな噂だろう……。なんとなく予想できるからいいや。

「そっか、じゃあ、細かい自己紹介は取り敢えずいいかな。――でだ、これからの事だけど、君には俺達のパーティーに入ってもらおうと思っている」

「押しも押されもせぬ新進気鋭の冒険者パーティーにわたくしがですか?」

「ハハ。――新進気鋭かは知らないが、そのパーティーに君には後衛の攻撃手として入ってもらう予定だ。勿論無理のない範囲でやってくれればいい」

「畏まりました。出来うる限りお力にならせていただきます」

「よろしくね。それから後ろにいる娘達は俺の仲間で、ウェンディとティアナそしてニーナだ」

後ろに立つ3人をそれぞれ紹介する。

「ウェンディと申します。あなたと同じでレオンハルト様の奴隷をさせていただいております。以後共にレオンハルト様の為に力を合わせましょう」

「ボクはティアナ。さっき自己紹介したウイちゃんと同じでボクもご主人様の奴隷だよ。これから一緒に頑張ろうね」

「ニーナと申します。エヴァンジェリーナさんと同じで本日主様にご購入いただいた奴隷です。これからよろしくお願いいたします」

「ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、皆様よろしくお願いいたします」

 一通り挨拶を終え、取り敢えず仲良くやってくれそうで安心する。どうやら、心配していた性格に関してもティアナが言っていた通り、ホントに穏やかな性格のようでよかった。


「それでは奴隷契約に移らせていただきます」

 それから、ニーナの時と同じように奴隷契約と所有登録を行い、全ての手続きが完了した。


「ありがとうございます。これにて契約は完了致しました。これでエヴァンジェリーナはレオンハルト様にものでございます」

「こちらこそミュラーさん、ありがとうございます」

「いえいえ、お礼など――またの機会にミュラー奴隷商会をご利用していただければと――」

「そうですね。では機会があったらまた利用させてもらいます」

「ありがとうございます」



 これで、俺達のパーティーに回復役と魔法攻撃役の後衛が揃った。


 ようやくパーティーが充実してきた。まだ後衛のレベルは低いが今までのウイ達の事を見ていると直ぐに問題ないレベルまで追いついてくるだろう。そいしたらいよいよ迷宮都市ノヴァリスだ。

 

 そのために宿屋に戻って眷属設定をして、ステータス確認して、後は――装備創造だな。


 いやぁ、なんだか色々考えているとワクワクしてきた。 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 ブックマークや評価ポイントを頂けると、とても嬉しいです。


アルファポリス様でランキング参加する事にしました。下のバナーからよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ