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第23話 ウェンディの実力

 ブックマーク&ポイントありがとう御座います。

 日間ランキング58位!! ランキング入りが目標だったのにまさかの100位以内に入るとは・・・。これも皆々様のおかげです、ありがとうございます。

 これからも『ご都合能力の冒険者は自重する気は無いようです』をよろしくお願いいたします。

 装備製作は思いのほか順調に進んだ。

 まぁ、【匠創魔法】を使って作るからすぐ作れちゃうんだよね。

 ウイもその製作方法&スピードに開いた口が塞がらない状態だったよ。

 

 でだ、出来た装備がこれだ。


 【名称】 黒巨鬼の革シャツ+1

 【ランク】希少品(レア)

 【付与】 斬撃耐性+3 


 【名称】 黒巨鬼の革レギンス+2

 【ランク】希少品(レア)

 【付与】 瞬発力強化+2 斬撃耐性+3


 【名称】 魔鋼の細剣+2

 【ランク】希少品(レア) 

 【付与】 斬撃強化+3 刺突強化+3


 【名称】 魔鋼の短剣+1

 【ランク】希少品(レア) 

 【付与】 斬撃強化+2


 【名称】 黒巨鬼の革鎧(女性用)+2

 【ランク】希少品(レア) 

 【付与】 斬撃耐性+2 打撃耐性+3


 【名称】 黒巨鬼の革ブーツ+1

 【ランク】希少品(レア) 

 【付与】 瞬発力強化+2


 【名称】 黒巨鬼の革籠手+2

 【ランク】希少品(レア) 

 【付与】 斬撃耐性+2 筋力強化+3


 中々充実のラインナップだ。

 ちなみにシャツとレギンスは着替えも含めて3着作成した。

 

「レオン様は神様ですか?」

 ウイがなにかうわごとのように言っているが気にしないでおこう。


 ウイに作った装備品をつけてもらい違和感が無いか聞いたら、

「すごいです、すごいです、レオン様、すごいです」

 しか言わなかったので大丈夫だろう。



 そんな満足そうにしているウイがフル装備状態から革鎧を外した姿を見た時、俺は黒巨鬼の革レギンスの恐ろしい破壊力に気が付いてしまった。

 どんな破壊力かというと、所謂ボディーラインだ。

 ウイの下半身にピッタリとフィットした黒巨鬼の革レギンスはそのままウイの下半身のラインを表現してくれている。プリッとしたお尻から引き締まっていながらも女性特有の柔らかいラインをしたおみ足が、足フェチじゃなくても目を釘付にしてしまう。

 黒巨鬼の革レギンスはちゃんとした女性用の冒険者の服なのだが何というかエロイのだ。たぶんウイのスタイルが良すぎるのが原因と思われる。

 一応普段は革鎧で前の部分とお尻の部分が隠れるからギリギリセーフだとは思うが、それでも所謂チラリズムが男心をくすぐってならない。

うん、それは仕方ない、諦めよう。俺以外の男の目線から出来るだけ俺が守ってやらねばいかんな。

 そんな感じで自己完結をする。


 最後に俺が装備していた力の指輪の装備も今後装備するように渡しておいた。



 一応、ウイの冒険者になる為の準備も整ったことだし今後の事をウイに話す事にした。


「ウイ、これからの事を説明するね」

 テンションがおかしな事になっていたウイも居住まいを正す。

「まず、君に冒険者になってもらう。まぁ、俺とパーティーを組んで貰う為だけどね」

「はい、力の限りお供いたします」

「うん、ありがとう。その後だけど、迷宮都市ノヴァリスを目指す。まぁ、急ぐ旅でもないから観光&訓練をしながらゆっくり向かうつもりだけどね。後は、この旅の中であと3,4人仲間を増やして行こうと思っているから、その時は先輩としてよろしく頼むね」


 迷宮都市に挑む事を考えると5,6人のパーティーで臨むのが理想だ。

 しかしパーティーメンバーは誰でもいいわけではない。

 そう、最重要条件は女の子だ!!!

 これもっとも重要!!

 何故か?!

 そんなこと決まっております。

 ウイという可憐な美少女と寝食を共にするパーティーメンバーに、俺以外の無粋な男がいる事なんて許されていいのだろうか、いやいい訳が無い。

 故に女の子限定なのだ。どうせなら美少女だけで構成したいものだが、あまり無茶も言えないので能力の高い女の子で手を打とう。


「分かりました。レオン様に恥をかかせる事の無いよう、頑張ります」

 俺のアホな事を考えていると、ウイの純真無垢な目で答えてくれた。

 ウイさんごめんなさい。俺、穢れていました。考えを変える気はありませんが。


 そんな感じで話がまとまった後は、そのまま冒険者ギルドに行きウイの冒険者登録をする事にした。



 ギルドに入ると、一斉に俺達に視線が集まる。まぁ、俺達じゃ無くてウイにだけどな。


 俺は、テメーら見るんじゃねーよと思いを込めてガンを飛ばしながらエレーラさんの所に向かう。


「レオンハルトさん、こんにちは。討伐報告ですか?」

「いえいえ、今日はウェンディの、この娘の登録に来ました」

 エレーラさんは俺の言葉にウイに視線を移す。

「かしこまりました。ではウェンディさん、こちらに手をお願いします」

俺が登録した時の黒い板を取り出し手を置くように促す。

 ウイが手を置くと淡く光ものの、すぐに消える。

「はい、ありがとうございます。……ウェンディさんはレオンハルトさんの奴隷なのですね。レオンハルトさん、ギルドカードをお願いします」

 言われるままにギルドカードを渡す。

「ギルドカードにも登録済みのようですので、すぐ済みます。では少々お待ちください」

 そう言って俺のギルドカードを持ち奥に入って行く。


 待つこと3分ほど、エレーラさんが戻ってくる。

 ホントに早いな。俺の時は10分以上掛かった上に絡まれたのに。

「お待たせいたしました。先ずはレオンハルトさんのカードをお返しします。そして、これがウェンディさんのギルドカードになります」

 そう言って俺にウイのギルドカードを渡してくる。こういう場合は奴隷の主人に渡すのが普通のようだ。ちなみにギルドカードの内容は次のようになる。


 奴隷用ギルドカード

 【名前】 ウェンディ   【年齢】 15歳

 【種族】 狼人族     【ランク】ブロンズ 

 【PT】 レオンハルト  【クラン】無所属


 俺のギルドカードと違い奴隷用ギルドカードとなっている。更に【ランク】が初めからブロンズランクだ。それに【PT】に俺の名前が入っている。まぁ、奴隷が1人で冒険者になることが出来ないから当然なんだろうけど。

「ブロンズランクからスタートなんですか?」

「はい、奴隷の冒険者は主人と共にパーティーを組むのが原則になります。そうするとウッドランクでは色々不具合が起こりますので」

 なるほど、仮登録状態だと色々規制があるようだしな。

「分かりました。ありがとうございます」

 お礼を良いギルドを後にした。

 なんか周りから羨ましそうな視線を感じたがもちろん無視だ。



 ちなみにこの後、早めに寝る事にしたのだが、人生で初めて同年代の女の子と同じ部屋で寝る事になり、緊張して中々眠れず、更にはウイの寝息を意識し始めると目がギンギンに覚めてしまい、結局眠れたのは朝日が昇る少し前の事でした。


 俺もまだまだガキだという事らしい。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 翌日、俺達は鬼の森に来ていた。

 目的はウイの戦闘能力の確認だ。

 ちなみにウイの俺との共有スキルだが【武の神才】【闘の神才】【闘鬼術】の3つだ。



 先ずはゴブリン1体と戦わせてみたが、瞬殺でした。

 ウイがゴブリンに突撃していくと、ゴブリンは何の反応も出来ぬまま喉を一突きされ終了でした。

 うん、相手か弱すぎて実力分かんね~。


「どう? ウイ、問題ない?」

「はい、特に問題ないです」

「そうか、じゃあ、次はもう少し数を増やしてみようか」

「はい、大丈夫だと思います」

 よし、問題なさそうなので次を探す事にした。


 次の対戦相手は再びゴブリン、ただし今度は5体だ。

「ウイ、いけそう?」

「はい、問題ありません」

 それだけ言うとウイはゴブリンに向かって走り出す。


 これまた、瞬殺と言って間違いないだろう。

 ウイは細剣と短剣、2本の剣を巧みに使い、まるで舞を踊るようにゴブリン達を殲滅していく。

 剣を1振りする度にゴブリンの首から鮮血が吹き出し、ゴブリン達は何の抵抗も出来ず、一瞬で全滅してしまった。


 すごいの一言だ。もちろんステータスが上がっていることもあるだろうが、それ以上に彼女の戦闘技術は恐ろしく高い。スキルに頼った技術では無く、純粋なウイの戦闘技術がだ。

 おそらく、呪いの為、能力が低下し、スキルが封印された中でも誰にも頼らず一人で生きて行くために身に付けた技術なんだろう。

 その蓄積された技術に呪いから解放され、更に眷属になり力を得た結果が今のゴブリン戦なんだろう。


 俺とウイ、同じステータス値だったら、とても勝てる気がしないっす。



 ゴブリンでは相手にならない事が分かったので今度はオークを相手にしてもらう事にした。

 こちらもまるでゴブリン戦をトレースするように4体のオークを舞うように蹂躙し殲滅していく。


 戦いが終わった後には、何事もなかったように、息も一切乱れず戻ってくる。

 まぁ、オークのレベルではだいたい予想はついていたけどね。

 では、いよいよ次が本番かな。



 次の対戦相手はアーリータイガー2体だ。

 レベルは同じ、更に同じスピードタイプ。まぁ、素質ランクにかなり開きがあるから、ステータス的にはウイが上だろうが、相手が2体だから今までみたいには行かないだろう。

 それに今回は今までみたいに奇襲を行わず正面から戦ってもらう。


 目の前の現れたウイに気がついたアーリータイガーは唸り声を上げ威嚇してくる。

 剣を構えるウイを見て敵と判断したのか2体同時に襲い掛かって来た。

 ウイはそれを事もなげに紙一重で躱し、すれ違いざまにそれぞれを切り付ける。

 傷を負った2体のアーリータイガーは怒りの咆哮を上げた後、ウイを挟み込むように移動し、今度は風の衣を纏い襲いかかって来た。

 次の瞬間1体のアーリータイガーの頭が刎ねとび、もう1体のアーリータイガーの脳天には短剣が突き刺さっていた。

 

 あははは……、技術もすごいがセンスも恐ろしく良い気がする。これはもう本物だね。



 よし、では最後にオーガと戦ってもらって今日は終わろう。

 

 で、オーガ2体と戦ってもらったのだが、結論から言うと、アーリータイガー戦の方はまだ苦戦したように見える。正直オーガには、ウイをとらえるだけのスピードも技術も無い。ハッキリ言えばゴブリンをちょっとタフになったくらいの扱いだった。

 そして本人も

「この程度なら特に問題ありません」

 と汗すら掻かず涼しい顔だ。

 更にはオーガを倒した後にレベルアップもしたみたいでこれから益々戦力として期待できるだろう。



 その後エルセンに転移して戻りその足でギルドに討伐報告に行くとウイがいきなりアイアンランクに昇格する事になった。

「え? 昨日の今日で、なんで?」

 エレーラさんに聞くと

「何ででしょうね……」

 と苦笑いされてしまった。

 よく分からないが貰えるものは貰い宿屋に戻った。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 宿屋に戻った後、夕食の前に俺が自分とウイに『クリーン』の魔法で身体を綺麗にした。


「この『クリーン』の魔法は手軽に汚れが取れるのはいいけど、たまには温泉に入って心もさっぱりしたいよな」

 俺がそんな事をぼそっと言うと、

「レオン様、確かエルセンから北に徒歩で半日ほど行った所に、リッカ村という温泉のある村かあったはずですよ」

「えっ! それ本当?」

「はい、この辺ではそこそこ有名なはずですが」

 マジか、エルセンに来てから殆ど自己強化に充ててあまり人と交流をしてこなかったから全然知らなかった。

 しかし、良いことを聞いた。これはもう、行くしか無いよね。

「ウイ! 素晴らしい情報をありがとう」

 突然のお礼に恐縮するウイを尻目に、俺は話を続ける。

「では明日の予定を伝えます。明日はリッカ村に温泉に入りに行きます」



 そして明日の予定が決まった。




 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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