第22話 創造神の加護(下位)
ブックマーク&ポイントありがとう御座います。
初ランキング入り!!!皆様のおかげで208位になる事ができました。ありがとうございます。
これからも『ご都合能力の冒険者は自重する気は無いようです』をよろしくお願いいたします。
ウイも【精霊魔法】に満足しつつ解呪されたウイのステータスを確認してみる。
【名前】ウェンディ 【年齢】15歳
【種族】狼人族【職種】奴隷(所有:レオンハルト)
【レベル】23 (B+)
【HP】318/318
【MP】44/716
【筋力】339 (A)
【耐久】203 (C)
【俊敏】342 (A)
【器用】341 (A)
【知力】271 (B)
【魔力】407 (S)
【幸運】270 (B)
【装備】奴隷のドレス 革サンダル
よし、ステータスも問題なく本来の数値に戻っている。
「ウイに掛かっていた呪いは解呪したから安心して」
「えっ! 解呪したって。呪いが無くなったって事ですか?」
相変わらず動揺すると犬耳がピクピク動くな。触っちゃダメかな。
「うん、そうだよ」
「私の呪いを、レオン様が……」
「一応ね。この事は内密にしてね」
おどけてウインクなんかしてみる。
「す、すごいです……」
あ、吃驚し過ぎで俺のウインクに気がついてない……。なんか恥ずかしい……
「レオン様!!!」
「は、はい~」
落ち込んでいるところに急に大きな声で名前を呼ばれ思わず動揺して変な声の返事になってしまった。
「レオン様! ありがとうございます。この御恩は一生忘れません」
「うん、そう言ってもらえると俺も嬉しいよ」
何とか体裁を整え答える。
「俺は冒険者だし、これからは君にも一緒に戦ってもらうから、よろしくね」
「はい、この身に代えてもレオン様をお守りします」
なんか急に騎士みたいな事を言い出したよ、この娘。
「一緒に戦ってくれればいいだけだから、俺の事はいいから先ずは自分の事を考えてくれ」
「はぁ……」
あれ? 俺何か変な事言ったかな?
「やっぱりレオン様は少し変わっていらっしゃいます。普通冒険者の奴隷は、道具として主人の盾に使われる事が当たり前です。先ずは自分の事を考えてくれなどとおっしゃる奴隷の主人は聞いたことが在りません」
そ~なんだ。でもオッサンの奴隷ならいざ知らずこんな可愛い娘を盾になんか出来ないよ。
「まぁ、人は人だから、俺の所に来た以上俺の方針に従ってね。俺はウイをそんな道具のように扱うつもりは無いから」
「ありがとうございます。レオン様の奴隷になれて本当に良かったです」
俺の言葉の何に感動したのか、ウイは涙を浮かべてお礼を言ってくる。
まぁ、喜んで貰えてよかったよ。
さてと、これでいよいよ【眷属】設定を試せるな。
【ロラ】眷属の与える【創造神の加護(下位)】についてもう一度教えてくれ。
『了解致しました。【創造神の加護(下位)】についてお答え致します。
創造神の加護(下位)を与えます。効果は以下の通りです。
①ステータス能力値の素質ランクが2ランクアップする
②得られる獲得経験値が32倍される
③戦闘での獲得経験値はマスターと眷属すべてで共有出来る(経験値の分割もされない)
④マスターのスキルを3つまで共有出来る
【創造神の加護(下位)】は眷属のみに与える事が出来ます。
眷属に加護を与えるかは任意に個別設定が出来ます。
現在マスターの眷属に属している者はウイのみです。
ウイに【創造神の加護(下位) 】を付与しますか?』
うん、これならウイも一気にパワーアップ出来る。俺の戦闘にも付いてこられるようになりそうだ。
「後ウイ、もう一つ。今から君の潜在能力を解放する。もし気分が悪くなるような事が有ったら言ってくれ」
「えっ! えっ、えっ、何が?」
すぐに動揺するタイプなのかな? 犬耳の動きが可愛いからいいけど。
では、【ロラ】さん、やっちゃって下さい。
『了解致しました。今よりウイに【創造神の加護(下位) 】を付与します
………………』
【創造神の加護(下位) 】を付与し始めると共に再びウイが薄っすらと光り始める。
さっきまであんなにあたふたしていたのに、光り始めると、かなり驚いた表情ではあったが、2度目だった為か一応騒がずに光を受け入れている感じだ。
『完了致しました。ウイのステータスをご確認下さい』
30秒ほどで光が収まりメッセージが流れる。
【ロラ】ありがとう。
さてと、先ずはステータスの確認の前に、
「ウイ、気分はどう? 気持ち悪いとかない?」
「はい、よく分かりませんが、悪いどころか急にすごく身体の調子が良くなった気がします」
そう言ってファイティングポーズを取る。やっぱ可愛いな、押し倒したい気分になっちゃうよ。
「なら大丈夫だね、良かった」
特に問題なさそうなので早速ウイのステータスを確認する。
【名前】ウェンディ 【年齢】15歳
【種族】狼人族【職種】奴隷(所有:レオンハルト)
【レベル】23 (S+)
【HP】909/909
【MP】88/1571
【筋力】475 (SS)
【耐久】339 (A)
【俊敏】479 (SS)
【器用】477 (SS)
【知力】407 (S)
【魔力】543 (GS)
【幸運】408 (S)
【加護】創造神の加護(下位)
風精霊王の加護(獣王)
【装備】奴隷のドレス 革サンダル
ん? ステータス値軒並みすごい事になっているが、これは予想通り、だけど新たに【風精霊王の加護(獣王)】なるものが増えているんですが何故?
『【創造神の加護(下位) 】はその者が持つ素質を高める力が在ります。
おそらくですが、【風精霊王の加護(獣王)】はウイが元々秘めていたもので、本来成長と共に目覚めるべき加護の力が【創造神の加護(下位) 】の付与によって目覚めたものと思われます』
【創造神の加護(下位) 】にはそんな力が在ったのか。
じゃあ、ウイは最初から【風精霊王の加護(獣王)】の力も秘めていたって事か、もしかしなくてもすごい娘をGETしてしまったようだ。
では、ついでなので【風精霊王の加護(獣王)】について調べてみよう。
【ロラ】さん、よろしく。
『了解致しました。【風精霊王の加護(獣王)】ついてお答えいたします。
【風精霊王の加護(獣王)】:風の精霊王である嵐狼王により与えられし加護。
具体的に与えられた加護は次のものになります。
①特殊スキル【精霊姫】の付与
②特殊スキル【風之巫女】の付与
③特殊スキル【風精霊化】の付与
以上です』
ふむふむ、加護によって特殊スキルが3つ付与されるのか。
では次は【風精霊王の加護(獣王)】で新たに増えた3つのスキルについて教えてくれ。
『了解致しました。
まずは【精霊姫】からご説明いたします。
【精霊姫】:ありとあらゆる精霊に愛され力を借りる事が出来ます。
具体的なスキル効果
①全属性の【精霊魔法】を使用可能。
②【精霊魔法】の消費MPを半減。
③【精霊魔法】スキルレベルを2段階アップ。
の3つになります。
続いて【風之巫女】についてご説明いたします。
【風之巫女】:風の精霊王に認められた存在。
具体的なスキル効果
①風精霊上位召喚が可能。
②【精霊魔法(風)】【風魔法】【風耐性】スキルレベル3段階アップ。
の2つになります。
最後に【風精霊化】についてご説明いたします。
【風精霊化】:自身を風に精霊の化身へと一時的に昇華させる。
使用条件:ステータスレベル70以上。
具体的なスキル効果
①全ステータス値1.7倍。
②物理攻撃・風属性攻撃無効。
③魔法攻撃耐性スキルレベル4段階アップ。
効果時間は30分、使用後はMPが枯渇状態になります』
さすが特殊スキルだけあって3つともかなり強力だ。特に【風精霊化】はヤバイ。ステータス大幅上昇の上、物理攻撃・風属性攻撃無効、更に魔法攻撃耐性スキルレベル4段階アップってほぼ攻撃を一切、受けないんじゃね。
まぁ、レベル70以上まで上げないとダメみたいだから、残念だけど使えるようになるにはまだ、かなり先になりそうだ。
「あの~レオン様どうかされましたか?」
俺が黙ったまま動かなくなったからか、不安そうに声をかけてくるウイ。
「あ~ごめん、ごめん。ちょっとウイのステータス見ていたから」
「すてーたす? ですか」
あっ! しまった。ステータスの事言われてもウイには分からないんだった。
まぁ、誤魔化すのもなんだし少し説明するか。
「うん。実は俺、身内の能力が数値化して見えるんだよ。それがステータスなんだ」
「能力を数値化ですか?」
【ロラ】、ウイにステータスを見せる事は出来るか?
『マスターの眷属であれば可能です。方法は、対象者に触れ、ステータスを開示するように念じるだけで出来ます』
了解!!
「じゃあ、ウイにも分かり易いように見てもらうよ」
ウイの手をとり、ステータス開示と唱える。
「うわ!!! 何ですかこれ? 頭の中に急に色々な数字が出てきました!!!」
反応が予想通りだ。ホントこの娘微笑ましいというか可愛い。とても良い買い物をしたな。
「そう、その数値が今のウイの能力だよ」
「これが私の……。ちなみのこれってどれくらいの実力なのでしょうか?」
『ステータス的にはゴールドランク冒険者の平均的能力値です』
おお、【ロラ】さん、聞く前に答えてくれたよ。ではそのまま、
「だいたいゴールドランク冒険者の平均的能力くらいかな。ただ、あくまでも技術以外の身体的能力だけだけどね」
「それは身体的能力はゴールドランク冒険者だけど技術がゴールドランク冒険者の実力には届いてないと言う事でしょうか?」
「うん、正解! 俺もそうだけど、身体的能力と戦闘経験値が“=”では無いからね。それをこれから埋めて行かないといけないかな。OK?」
「はい、畏まりました。それにレオン様が色々な変わった能力をお持ちなのも理解致しました。レオン様のお荷物にならないように努力していくので、これからもよろしくお願いします」
ベッドから立ち上がり深々と頭を下げる。丁度目の前に犬耳が、触りたいが初日に触るのは自重しよう。
「そう言ってもらえると俺も嬉しいよ。じゃあ、次はウイの装備を創るね」
再び不思議そうな顔をするウイを尻目に、ウイの装備品の製作に取り掛かる。
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