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第二話 複数プレイ

 グガガガアア……!

 不気味な唸り声が重なる。


 気付けば、道の反対側にもオークの集団。完全に囲まれた!

 再び選択肢が現れるが、「にげる」を選んでも「しっぱい」するのは明らかだ。覚悟を決めて、「たたかう」を選ぶ。そして再びゴールドアックスを選択。


 さっきは気づかなかったが、ウインドウにはゲームのタイトル画面が表示されている。


 シャキン!


 その時、巨乳JKちゃんが、細身の剣を取り出して構える。

「もう、倒すしかないわね!」

「お姉ちゃん……!」

「ユキは下がって!」


 ……!

 危険だ。彼女にも武術の心得はあるようだが……敵の数が多すぎる!


 その時、ふと目に入ったタイトル画面。

「これだ!」

 俺は、その画面の"PLAYER 2"をタップする。そう、このゲームは二人同時プレイができるのだ!巨乳JK(たぶん姉)も、ゴールドアックスの能力で一緒に戦えるはず!


 そして、巨乳JKちゃんも、まばゆい光に包まれる。


 ……この瞬間、俺はある事に気づく。……そう、女剣士のキャラもいるのだが、なぜか極小ビキニ姿!


 なぜそんな無防備な姿で戦うのか……レトロゲームには突っ込み所が多いのだ。


 光が収まって、そこに現れたのは……

 はち切れんばかりの胸、そしてむっちりしたお尻。ビキニ姿に、腕や(だけ)を防具で固めた女剣士(元巨乳JK)の姿が!


「ちょ、ちょっと!な……なにこの格好!」

 彼女がそう叫んだ瞬間……!


 グガオアアアッ!


 オークの群れが一斉に遅いかかる!

 ザシャアッ!

 俺は彼女の前に躍り出て、オークに剣をぶっ刺す。しかし、すぐに次のオークが波のように折り重なって迫ってくる。


 ガブゥッ!

 オークの一体が、肩口に噛み付いてくる。


 ザスッ!

「やああっ!」

 その時、鋭い掛け声と共に、巨乳JKちゃんの剣一閃、オークの首を跳ね上げる!


 見た目はさておき、能力の高さに気付いた彼女は、一気に攻勢に出る。

「おおおおっ!」


 ここからは、ベルトアクションゲームの真骨頂!敵味方入り混じる乱戦が始まる。


「やあああっ!」

 ズシャアアアッ!

 ぷるるん

「とおおおっ!」

 ガキキイン!

 ぷるるん

「うおおおおっ!」

 ぷるん!


 巨乳JKちゃんも、胸を激しく揺らしながら応戦!徐々にオークの数が減っていく。

 ……

 ちら、ちら


 これ、対戦格闘ゲームとかでよく見るアレだ……

 近くで見るとさらにエロい……しかも、リアル!

 しかし、そんな余裕をかましてる場合ではなかった……


 ひときわ大きな咆哮が響き渡る。

 グググブアアガガガア!!


「白オークよ!あぶないっ!」

 物陰に身を寄せていたJK妹(貧乳)が思わず叫ぶ。


 視線の先から、真っ白な毛に覆われた巨体がぬっと現れる。確か、オークの突然変異種で……レベルも攻撃力も桁違い。間違いなくボス!


 ザコを巨乳JKちゃんに任せて、俺は白オークに斬り込む!


 カキィィンッ!


 大剣が乾いた音と共に弾かれる。白オークの手に光るのは、金色の斧、ゴールドアックス!このゲームのラスボスが持つ武器だ。

 このスキルは……敵にも影響を与えるのか!?


 ブオォン!

「うおおおっ!」

 斧が唸り、空気が震える。

 そもそも、身体能力で圧倒するオーク。それに最強の武器が加わると……さすがにやばい気がする!


 キイン!カンッ!

 しがないサラリーマンの、俺の身体能力では太刀打ちできない!押し返され、後退を余儀なくされる。


 しかし、30年近く遊び続けたこのゲーム、まだ手はある!俺は、剣撃の合間にチラチラと地面に目をやる。


 ……タタタ、タタタ

 そこには、緑色の小人が地面をチョロチョロと、走り回っていた。


「これだっ!」

 バシイン!

 ドワーフを剣で叩くと、緑色のポーションが吐き出される。


「巨乳JKちゃん! これを受け取れ!」

「えっ……! 何!??」


 我ながらひどい呼び名だが……今は許せ!

 女剣士がポーション3つで発動させる魔法は、本ゲーム最強。それに賭ける!


「それで魔法を使え!」

 俺は大声で叫んだ。


 ザッ!

 その隙に、白オークは俺の眼前で大きく斧を振りかぶる。間に合わない!


 ブオン!

 キキキキイン!


 必死に受け止めるが、力の差は歴然。斧の刃がジリジリと迫って来る。

(ここまで……か!?)



リアルで女の子の事を「巨乳JKちゃん」って呼ぶ事って絶対ないよな……でも呼んでみたい!

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― 新着の感想 ―
拝読いたしました!(Xから) レトロゲームを駆使して戦う設定は斬新で面白いです。戦闘描写も臨場感があり大変参考になります。唯一残念なのが、私がレトロゲームの知識が少ないこと。ネオジオは辛うじて聞いたこ…
RT企画のご参加、ありがとうございます。 全体として、王道的な「異世界転生」の要素を取り入れつつ、レトロゲームのネタとユーモラスな「お色気」要素を巧みにブレンドした、コミカルで楽しいアクションファンタ…
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