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ゼロのダンジョン、進化中!  作者: 真弓りの
ダンジョン改良

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迷宮ダンジョン、楽しくなってきた!

「はっきり言って現状ではレジェンドの爺さん達の全盛期どころか、今の爺さんたちに張り合えるくらいの実力を持っている冒険者自体が皆無だ」


「ああ、なんか分かる。純粋に力だけならまだしも、経験が違いすぎるからな」



カエンの言葉に俺も同意する。戦う時の引き出しが圧倒的に違うんだよな。



「ま、色々経験させてやってくれや。迷宮ダンジョンなら、そうだな……レジェンドの爺さん達ならだいたい十日くらいでクリアできるくらいのイメージでいいんじゃないか?」


「短くないか?」


「最初はそれくらいで様子を見ればいい。クリアできるヤツが現れれば、また構築しなおしゃいいんだ」


「ま、そうか」



攻略の引き出しが増えりゃいいんだもんな。迷宮に閉じ込めるのが目的じゃない以上、そんなモンでいいのかもしれない。



「わかった、十日程度ね。それなら結構作りやすいな」


「そんなもんか?」


「うん、だいたい十二とか十三とか、それくらいの階層がいいんじゃないかな。さっきグレイも言ってたんだけど、最初はとっつきやすい方がいいから、地下一階から三階くらいまでは一気に一日で攻略できる感じがいいと思う」


「そうですな、楽勝だといったん思わせる方が油断を誘えますからな」


「だよね。で、二日目は二階層くらい進める感じ」


「あとは大体一日一階層か」


「うん。うまくいけば。でも十階層以下くらいになると攻略が難しくて二、三日かかるみたいな」


「あー、まぁそんなモンじゃねえか?」



ゼロの提案に異論は無いみたいで、みんな軽く頷いている。カエンも同意してくれた。



「あと、ダンジョンのイメージはさっき話してた石壁で、一~三階は広めの通路がいいのかしら」


「うん、いいと思うよ。ランプの配置とかもちょっと多めで明るい感じだよね」



ルリに簡単にそう返しながら、ゼロはさっき皆でアイディアを出し合った紙をまとめたものを指さした。



「それで、さっき皆が書いてくれたメモの中にあったヤツなんだけど」


「うんうん」


「『豊富な隠し扉で高位アイテムゲット』は王道だから採用でいいと思う」


「だな」


「でも、隠し扉っていうか……高位アイテムに辿り着く方法は色々あった方がいいよね」


「その方が脳みそが鍛えられるだろうし、ぜひそうしてやってくれ」



カエンが言うと、ゼロは嬉しそうに笑った。



「地下一階から順に、降りていくほど発見が難しくなるようにしようね!」


「宝箱への道と見せかけたトラップも必要ですな」


「それは地下六階より下に設置したいかな」


「なるほど、油断した頃に。それはいい」



グレイとゼロの息のあった感じ、ちょっとジェラシーなんだけど。



「モンスターはどうするんだ?」


「うーん、せっかくだからトラップとからめて面白いモンスターがいいなぁ」



ちょっと気になってモンスターの事を聞いてみたら、ゼロからは意外な答えが返ってきた。トラップとからめて面白いモンスターっていったいどんなモンスターだよ。



「あと、でたらめ錬金も活かしたいよね」


「オレの!?」


「ああ、この前みたいにモンスターを錬金で合成するのか?」



ブラウは素直に喜んでるけど、たしかゼロはモンスターの合成は嫌がってた筈だ。ちなみに俺は本人が望むなら別にいいんじゃないかと思っている。



「違う違う! モンスターを合成するんじゃなくて、合成した武器とか防具とか道具とかをモンスターに使って貰うと意外性があっていいかなと思ってさ」


「意外性」


「うん、例えばだけど、ゴブリンだと思ってたら、道具の効果で吹雪だしてきたり、重力系魔法使ってきたりしたら面白いでしょ」


「ああなるほど、レベルあげただけじゃつかないような特殊攻撃を繰り出してくるモンスターってことか」


「うん。うちはスライムたちは変わった子が多いけど、他は普通だからね。でも他のダンジョンもそうだとは限らないから、思い込みとかをなくすように色々考えといた方がいいかなって」



確かにそれは言える。中級ダンジョンとかならいざ知らず、上級、特級とかなってくると、きっと俺たちのダンジョンみたいにやれることが増えているはずだ。当然モンスターにも趣向を凝らしているだろう。


モンスターが見た目通りの能力、スキルだとは限らないんだ。



「ねえゼロ、それなら武器とか防具みたいな目立つものじゃない方がいいんじゃないかしら」


「え? どうして?」


「見た目で判断できない方がいいんじゃない? 例えばネックレスでも腕輪でもなんでもいいわ。何か同じ形状のものにブラウの『でたらめ錬金』で様々な特性を付与してもらったらいいのよ」


「あ、なるほど。そしたら同じ見た目のモンスターなのに、スキル攻撃は脈絡なく色々なので攻めてくるって感じになるね。それも面白いかも」


「でしょう? なんならドロップアイテムにしても面白いかもよ?」


「お、オレ、頑張る!」



ルリの提案に、ブラウは目を輝かせている。やっと自分の錬金が生きる話がでてきて嬉しいんだろう。ユキも「良かったね」なんてしっぽをフリフリしてるのが可愛い。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 1日で終わらないダンジョンかぁ〜 これ実況とかはどうなるの?純粋に冒険者のレベルを上げるのが目的だから実況はしないとか?
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