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ゼロのダンジョン、進化中!  作者: 真弓りの
ダンジョン改良

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王子様再び

昼メシを食いながら、ダンジョンコアから流れる新着情報を軽くチェック。


『ゼロのレベルが上がりました』


『スライムDが、メタルアシッドスライムに進化しました』


『ゼロ、ブラウが、新たなスキルを入手しました』


『ブラウが、新たな称号を入手しました』


『条件を満たしたため、新たなモンスターが召喚可能となりました』


………


ゼロのレベルアップは嬉しいが、ブラウが色々と獲得しているのは、昨日の惨状の結果かと思うと複雑だな。どんなスキルをゲットしたのか、凄く気になるが、さすがにこれはブラウと一緒に見てやりたいから、ガマンだ。


特に急いで確認しないといけない新着情報もない。王子様が来るまでに急ぎの仕事だけでも終わらせよう。


まずは、ポスターだよな。


さっき疑問に思ったところを、早速皆に相談してみる。


「あのさ、ポスターだけど、練兵場やスキル教室の事まで書いた方がいいか?まだ詳細は決まってねぇけど、特にスキル教室はやるなら生徒募集も必要だよな」


「確かに…」


はっきり言ってスキル教室は、いつからどんな形態でやるのか、全く決まっていない。ダンジョンの正式なオープン後に改めて生徒募集してもいいくらいだとも思う。


ゼロはしばらく考えていたが、おもむろにモニターに向かって話しかけた。


「エルフの皆さーん、ちょっといい?」


美形達がわらわらと集まってくる。

いつ見てもこの画、壮観だな。


「スキル教室の事なんだけど、やっていいかな、と思ってるんだ」


エルフ達も嬉しそうだ。


「それでね、教室開くなら、沢山の人に一斉に教えるわけじゃない?1回の授業時間とか、スパンとか、1回で何人までOKとか、教室いくつ要るとか、…色々決めないといけないんだけど…」


ゼロはにっこり笑って、エルフ達にこう告げた。


「先生達に決めて貰った方がいいかと思って」


ひどっ!丸投げしやがった!


さすがにエルフ達もざわざわし始める。


「い…いっぺんに沢山教えるんでしょうか?」


「子供達まとめて教えた事あるけど、あんな感じ…?」


「魔法は座学中心だけど、戦闘系は場所も結構いるんじゃね?」


不安がる者、早速考え始める者、反応は様々だ。その様子をニコニコと見守るゼロ。


「じゃ、夜にまた連絡するから考えといてね!」


無情にも通信を切る。

鬼だ…。


「これで良し!」


ご満悦の表情で振り向かれた。

やや複雑な心境だが、まぁいい。次だ。


「あ~…あと、プレオープンの日ってさ、アライン様に来て貰ったが良くないか?盛り上がると思うけど」


せっかく名前を使わせて貰うなら、しっかり利用しないとな。



「それ、絶対いい!今日頼んじゃえばいいのよ!」


いきなりルリが割って入ってきた。よっぽど来て欲しいらしい。マーリンもニコニコ顔で肯定する。


ゼロは苦笑しながら頷いた。


確かに王子様が今日来るのはある意味ラッキーだ。プレオープン前に相談したい事がいくつかあるし。今日まとめて話していいかもしれない。


それから…俺にはあとひとつ、別件でかなり気になっている事があった。


「ゼロ、全然関係ないんだけど、侵入者のアラームさ、あれ、範囲指定って出来るのか?」


「えっ。確かめた事ないな。なんで?」


「ダンジョンオープンしたら、人が次々来るんだろ?その度毎にアラームって、正直うるさすぎ」


皆想像してみたのか、うんざりした顔をした。それでなくても毎日2回はカエンがアラームを鳴らしている。あれは結構、心臓に悪い。


ゼロは早速ダンジョンコアにお伺いをたてた。皆も心配そうに見守る。


「攻略される危険は高まるけど、範囲指定出来るって!」


良かった。

これで引っ切り無しにアラームが鳴るという、ストレス溜まりそうな状況は回避出来たぞ!


相談の結果、プレオープンの日から、地下4階の居住スペースに侵入者があった場合に、アラームが鳴るように設定する事にした。


マスタールームは目と鼻の先だ。

侵入されたらひとたまりもない。


現状では、王室公認の看板と、カエンの門番効果を期待するしかない。


………危険過ぎるだろうか。



考えているところへ、盛大なアラーム。王子様のご到着だ。


まぁ、訪問人数さえ少なけりゃ、うるさ過ぎる玄関チャイムだとも思えるんだけどな。



「いらっしゃいませ!」


受付フロアには、シルキーちゃん達の可愛らしい声が響いている。


王子様はニコニコと愛想を振りまきながら、ユリウスは隙のない動作で、こちらへ歩いて来る。今日は他のお付きはいないようだ。


「今日はどうしたんですか?」


ゼロが話しかける。


「なんだ、今日は挙動不審じゃないんだな。つまんないなぁ」


王子様はイタズラっぽく笑う。全く、なかなか人が悪い。可哀想に、ゼロは赤くなって「あれは、その…」とか呟いている。


…しょうがない、助けるか…。


「練兵場のイメージが固まったんですか?」


「そうそう。ユリウスも納得の、兵士が血ヘド吐けそうな、地獄練兵場のプラン、持って来たんだよ」


ひえぇぇ!

最悪なの持って来やがった!

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