ステータスとジェラシー
「そっか。そうだよね!クラスチェンジしたんだもんね!」
ゼロも急にワクワクしたように、コアに向かう。久しぶりに見る自分のステータス。
かなりドキドキするな…。
名前:ハク
LV:1
種族:龍幼体(聖)
性別:オス
レア度:9
属性:聖
◆能力値
HP:4842/4842
MP:3135/3135
STR(筋力):3960
VIT(耐久):2620
INT(知力):3980
MIN(精神):4840
DEX(器用):1760
AGI(敏捷):2620
LUK(幸運):13200
スキル:
・中級白魔術、
・中級聖魔術、
・かばう、
・格闘、
・《NEW》ムチ、
・《NEW》ヌンチャク、
・《NEW》人化、
・《NEW》ブレス(閃光)
・《NEW》教育、
・《NEW》対集団戦闘、
・幸運、
称号:
・主の忠臣、
・大金星、
・ナイト
・《NEW》スキルコレクター、
・《NEW》生命の探求者、
・《NEW》塾講師、
▽スキル詳細。
『NEWスキルのみ表示』
《ムチ》。ムチを武器として、攻撃を行う事ができる。
《ヌンチャク》。ヌンチャクを武器として、攻撃を行う事ができる。
《人化》。念じる事により、人型に姿を変化させる事が出来る。
《ブレス(閃光)》。強い光を伴うブレスを放つ事ができる。
《教育》。不特定多数の生徒に、適正な指導を行う事が出来る。
《対集団戦闘》。不特定多数と相対した場合でも、有利に戦闘を行う事ができる。
▽称号詳細。
『NEW称号のみ表示』
《スキルコレクター》。スキルを10種類以上獲得した者に与えられる称号。スキルを習得し易くなる。
《生命の探求者》。何らかの手段で生命ある者に進化、種の壁の超越を与えた者に贈られる称号。種の変異確率が上昇する。
《塾講師》。不特定多数の生徒へ何らかのスキルを指導する者に贈られる称号。INTに+20のボーナス。
「凄いね!スキルも称号もめっちゃ増えたじゃん!」
ゼロは素直に喜んでるが、俺はぶっちゃけあまり喜べない。
う~ん…ステータスも上がったし、スキルも称号も、相当増えたけど…この前スラっちのステータスを見てしまったせいで、見劣り感が拭えないんだが。
俺のステータスの中で一番高い「運」の項目ですら、スラっちの半分くらいだし。
「あれ?なんかテンション低い?」
「いや…スラっちに比べるとなぁ~…」
「あ、そういう事か。スラっちは2回進化したもんね」
そう。スライムからスライムメイジを経て、今やスライムエニグマにまで進化したスラっち。
ステータスも尋常じゃなく高い。
ハッキリ言って、羨ましくって仕方ないんだが…。
「でも、ハクはまだ1回目の進化でしょ。差が出て当然だと思うけど。ハクも次のクラスチェンジの時は、スラっちよりもっとステータス高くなるよ?」
……そう言われれば、そうかも知れないけど。今のスラっちですら、カエンの足元にも及ばないもんな。
火龍まで進化した上に、レベルも150オーバーともなると、その強さは想像すら出来ないレベルだ。
俺も聖龍まで進化すれば、あんな恐ろしいまでの強さを手に入れられるんだろうか。
…そんな事を考えながら昼メシを済ませ、ダンジョンに客を迎え入れる。
スライム・ロードが一番人気だが、さすがにまだスラっちの出番は来ない。ことごとく、スラレンジャー達にやられてしまうからだ。
スラっちと闘えるくらい強い挑戦者も、俺としては見てみたいもんなんだけどな。
客達が帰って、マッタリとお茶していたら、けたたましいアラームを鳴らしてカエンがやって来た。
「あ、カエン。待ってたよ」
「ああ、悪りぃな」
カエンが席につくと同時に、早速ダンジョン談義が始まった。
「えーっと、昨日話したのは、少なくとも3層以上の状態異常ダンジョンにするって事だよね」
「ああ、地形ダメージ中心で、マグマ系、氷系、毒系、岩石落下系とか、色々あるからなぁ。どれにするかは持ち帰りだったぜぇ」
それを聞いたルリが、カエンにお茶をいれながら呟く。
「あらぁ、でも最初から地形ダメージどれがくるか分かってたら、準備されちゃって面白くないんじゃない?」
でたな、ルリの面白さが全て発言。でも、いつも何故か的を射てるんだよな。
「確かにね。僕も、なんか面白みが欲しいなぁ、って思って考えててさ、こんなのどう?」
そう言ってゼロが見せてくれた紙には、簡単に3行だけ、文字が書いてあった。
①地形ダメージたくさん!
②小人の国
③ランダム状態異常
これだけじゃ、意味がわかりません…。
「状態異常も色々あるからさぁ、地形ダメージは絶対入れるとして、他に何があったら面白いかなって考えたんだよ」
うん、そこまでは理解した。
「あとは、個人の体に発生する状態異常だけど、小人になるってのは面白いかなって思って!!」
ああ、それで小人の国か。




