表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゼロのダンジョン、進化中!  作者: 真弓りの
ダンジョン改良

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

109/320

武闘大会も準備中。②

内心落ち込みつつ、晩メシをパクつく。

落ち込んででもメシは美味いな。


「おー!今日はアスパラの牛肉巻きか!美味そうだ!」


今夜もアラームと警告アナウンスを引っさげて、カエン様の登場だ。


「おっ、その不景気な顔!さてはまだスターセイバー覚えてねぇな?」


「うるせー。放っとけ」


イラつきつつ答えても、カエンは全然お構いなしだ。からかうように笑いながら、大皿にたっぷりと盛られている牛肉のアスパラ巻きをパクつき始めた。


「ねぇカエン、アライン王子から騎士の訓練頼まれたんだけど」


「ああ、知ってる」


「ぶっちゃけ1ヶ月じゃ、たいしたこと出来ないし。講師もアテがないんだよね。カエンのギルドの知り合いとかの方が、いい講師見つかるんじゃない?」


おっ、ゼロがカエンに交渉している。

どうせダメ元だ!頑張れ、ゼロ!


「あー、残念ながら血の気が多いヤツばっかりでなぁ」


「冒険は引退したおじいさんとか」


「もう声はかけた。…で、全滅だ」


苦笑気味のカエンが言うには、「講師なんかやってられっかぁ!むしろ俺が出る!!」と、なぜか皆さん、元気になってしまったらしい。


「冒険者の血が騒ぐのかねぇ。誰が勝つかでケンカになって、賭けまで始める始末だ。手に負えねぇ」


あ…もしかして。


「カエン…引退したおっさん達、纏めて説明したのか?」


「ああ、10人くらいだがなぁ。どいつも、ひよっこ冒険者は名前聞いただけで腰抜かすレベルの、歴戦の勇者ばっかだからなぁ、壮観だったぜぇ?」


カエンは屈託無く笑っているが、自分のミスには一切気付いていないらしい。どう考えたって誰かが出場するって言いだして、皆あとに引けなくなったパターンだろう。完全に作戦ミスだな。


むしろ面白くなってきた、とお気楽な様子のカエンを恨めしく思いながらも、俺もゼロもさすがに腹を括った。


「そうねぇ、武闘大会は面白くなりそうだけど、それは絶対、講師はムリね」


「だな。どのギルドも最強のヤツらをぶつけてくるしなぁ。武闘大会は荒れるぜぇ?」


そう言いながら、カエンはめちゃめちゃ楽しそうだ。放っておくと、自分が出るとか言いそうな勢いだな。


……ていうか、俺もちょっと出場してみたく…なってきたかも。


変化のピアスで姿を変えれば、出ても大丈夫だったりしないだろうか。


新たに芽生えた思いを秘めて、俺は俄然やる気が出てきた!まずはあのじゃじゃ馬な武器を使いこなさないとな!


「グレイ!今日も特訓、宜しく頼む!」


もちろん、その夜の特訓は深夜に及んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【作者の先日完結作品】こっちもオススメ♪

ここをポチッと押してね(^-^)

『魔法学校の無敵の首席騎士様は、ちょっとコミュ障、大型わんこ系でした』

先日完結しました。首席騎士様が強いのにカワイイとの感想を多数いただいております(笑)

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ