あの時歴史は動いた――近衛騎士団の優雅な(?)勤務日誌視点
第三者(ある近衛騎士)から見たマックスの話です。
第四月末日
団長はその書類に、唖然とされていた。しかし、何度も紙をこすっているその手元の書類に書かれた文字は嘘をつかないだろうが、俺は黙っていた。どうやらあの王立騎士団に、女性騎士が入ったらしい。そう書類には書かれていた。
確かにこの国には女性騎士団は存在する。この近衛騎士団には王家の女性や王家に近い大貴族のご婦人たちに付く騎士は全て女性騎士だ。しかし、王立騎士団に所属した女性騎士はほとんど聞いたことがなかった。しかも、どうやら彼女は、女性ものの甲冑を着るのではなく、男性用の甲冑を纏っているらしい。すごい迫力の女性だと思う。
何故か『青銀の貴公子』と呼ばれている王立騎士団長は、この近衛騎士団に所属している自分からしても羨ましいくらいには、実力もあるし見た目もいい。あの人は、派閥関係なく自分の娘を進めてくる貴族が多いと聞くし、実際に娘たちもかなり執拗なほど王立騎士団長を追っかけまわしているので、他人事ながらも少し心配だった。まあ、目の前にいる近衛騎士団長も、王立騎士団長を近衛騎士団に引っ張ろうとしたことがある、と酒の場で言っていた。ただ、自分はそれは疑わしい、と思う。なぜなら、騎士団長同士仲が悪いのは周知のことで、誰も信じていない。
しかし、女性の王立騎士かぁ。一回見てみたい気もする。





