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第12話:レウスの涙

「はっ……はひっ……れ、れうすくん。ちょっと待って、くださひ……」


 レウスに手を引かれ、おぼつかない足取りながらも街を全力疾走したシリル。

 その息は完全に上がりきり、黒いドレスから見える白い肩が上下に勢い良く揺れていた。


「なんだよだらしねーなー。ねーちゃん、運動不足じゃねーの?」

「す、すみ、ません。レウス君の、言うとおり、ですね……」


 魔術の勉強や読書ばかりしてきたが、その分義足を使って走る練習は怠ってしまったような気がする。

 日常生活では問題ないレベルとは思うが、数メートル走っただけで息切れしているようではいざという時逃げることもできない。

 シリルは二度、三度と深い呼吸を繰り返して、なんとか呼吸を整えた。


「はっ、そ、そうです。お二人はどうして、この国に? 確かクロイシスで、ご両親に会えたはずでは?」

「…………」


 リセはシリルの言葉を受けると悲しそうに俯き、金色の長いまつげに守られた青い瞳に影を落とす。

 三年も前の話ではあるが、確かに二人は両親と再会できたはずだ。

 ラスカトニアは魔術協会のおかげで栄えた国ではある。しかしあくまで、大陸の隅に位置する辺境国に過ぎない。

 魔術士かそれに関係する職業に従じていない限り、この国に来る用事など皆無だろう。


「あー、俺らの親さ、いなくなっちゃったんだよ。ある朝、いきなりさ」

「い、いなくなった!? そんな、どうして……」


 なんでもないことのように、軽い口調で衝撃の事実を語るレウス。

 シリルは目隠しの下の目を見開いて胸元に片手を当てると、両親がいなくなった理由を考え始めた。

 しかしそんなシリルを尻目に、レウスはさらに言葉を続ける。


「わっかんね。知り合いのねーちゃんだけは村にいて、俺達の世話してくれてたんだけどさ。親はみんなどっか消えちまったんだよ。な、リセ」

「ん……」


 リセはレウスの言葉に反応し、弱弱しく頷く。

 先ほどまでの騒動でうやむやになっていたが、その体は明らかに衰弱していた。


「なんだか合点がいかないけれど……事情は、わかりました。お二人はご両親を探して、ここにいらしたんですね?」


 子ども二人だけでこんな辺境の地まで来るなど、それ以外の理由が思い当たらない。

 シリルは確信を持って、二人へ質問した。


「まぁ、そんなところかな。魔術協会に依頼を出したくてさ、ここに協会の本部があるんだろ?」

「確かにそうですが……何故そんなことを? 村でご両親を待ってらした方がずっと安全ですし、そうした方が良いと思います」


 出来ればこの二人に、危険な目には遭って欲しくない。

 シリルはいつもより少しだけ語気を強くして、二人に言葉を紡いだ。

 三年前スナッチの一件では自分の未熟さ故に、二人には辛い目に遭わせてしまった。

 当時二人は気にしていないと言ってくれたが、それでもシリルはその事を気にしている。

 そうしてさらにシリルは、言葉を続けた。


「良ければ、馬車を手配します。ですからお二人は、故郷の村に―――」

「っ!? い、や……」


 リセは疲れ果てた体を無理やり動かすとシリルの胸元へと飛び込み、弱弱しい力でドレスを掴む。

 その体温は高く。温かく柔らかな感触がシリルの首元へと当てられていた。


「リセ、さん……」


 今にも手を離して落ちてしまいそうなリセの体を抱きしめ、頭を撫でるシリル。

 懐かしい感触が、リセとシリル双方に降りてきた。


「ん……」


 リセはシリルの手に頭を擦り付け、気持ちよさそうに小さな声を零す。

 金色の絹糸のような感触がシリルの右手に届き、懐かしい感覚がその手に蘇ってきた。


「…………」


 リセはいつのまにか眠ってしまったのか、シリルのドレスを強く掴みながら安らかな寝息をたてている。

 瞳の端からは大粒の涙が浮かび上がり、頬を伝ったそれはリセを支えるシリルの腕へと落ちる。

 その熱い滴りを感じたシリルは何かを決意したように奥歯を噛み締め、リセを抱きしめたまま立ち上がった。


「とにかく、休める場所に行きましょう。レウス君も、それでいいですか?」

「おう! 俺、腹減っちゃったよ!」


 レウスは何故かえっへんと胸を張り、悪戯な笑みと共に言葉を紡ぐ。

 両親が消えた悲しみを感じさせないその明るさに、シリルはどこか救われた様子で自らも頬を緩めた。


「ふふっ、そうですか。じゃあ、ご飯にしましょうね」

「おおーっ! やったぜ!」


 レウスは良く舗装された石畳の上で高くジャンプし、空中でガッツポーズしてみせる。

 シリルはドレスに付いていた土ぼこりを軽く落とすとリセを両手で抱え、始めの一歩を踏み出した。






 魔術協会のすぐ裏には、レンガ調に整えられた集合住宅地が広がっている。

 住宅地の近くには食料品店や雑貨屋が立ち並び、ちょっとした商店街のようだ。商店街は普段から活気もあり、魔術師たちの生命線にもなっている。

 しかしながら今は、大切な式典の真っ最中。

 街にも店にも活気は無く、ただ静かな風と暖かな昼下がりの日差しだけがラスカトニアの住宅地を包んでいる。

 そしてその大切な式典の主役は今、自らの家の前に立っていた。


「へー、ここが姉ちゃんの家かぁ。でっけーなー!」


 レンガ調で整えられたその建物には30個以上のドアが備え付けられ、一階部分と二階部分に分かれている。

 二階部分に付けられたドアの前にはむき出しの長い長い廊下が続き、歩くだけで疲れてしまいそうだ。

 レウスは目の前に立つ大きな建物に驚き、両手を広げてその大きさを表現すると後ろに立つシリルへと振り向いた。

 シリルは少し困ったように眉をハの字にすると、レウスへと返事を返す。


「あ、いえ、この建物全部が私の家というわけではないんです。二階の一番奥にドアがありますよね。あの部屋だけが、私の家なんですよ」


 シリルはリセを支えていた両手のうち片手だけを空け、自分の部屋を指差す。

 自らを支えるバランスが変わったことに気付いたリセは、眠りながらも不満そうに唸り声を上げた。

 シリルはそんなリセの様子を認めると、すぐに両手でリセを支える。

 リセはシリルの腕の中でもぞもぞと動いて自分の寝床を探すと満足そうに微笑み、再び寝息を立て始めた。


「なんだ、そーなのか! まあいいや、早くいこーぜー!」

「あ、ちょ、レウス君!? 危ないですよ!」


 レウスは階段を使わず近くにあった木に登ると、そこからジャンプして二階部分の廊下へと飛び移る。

 シリルは一瞬心臓が止まりそうになりながら、リセを揺らさないように早足でレウスへと追いついた。


「おせーよねーちゃん! はやく飯にしよーぜ!」

「あ、はい。それはいいんですが、次はちゃんと階段使って下さいね? 落ちちゃうかと思いました」


 五体満足なレウスを確認したシリルは安心したように肩を落とし、レウスへと注意する。

 レウスは頭の後ろで手を組むと、悪戯に笑って言葉を返した。


「しゃーねーなー! じゃあメシに肉入れてよ、肉!」

「ふふっ、はい、わかりました」


 元より肉を多めにしようと思っていたのだが、三年前と何も変わらないレウスの様子にどこか安心感を覚えるシリル。

 レウスはシリルの回答に満足したのか、にいっと大きく笑うとその小さな足でばたばたと走り出した。

 そのスピードは常人のそれよりも遙かに早く、長く続いていたはずの廊下を一瞬で走破してしまった。


「はやっ!? レウス君、やっぱり凄い運動神経ですね……」


 これも種族によるものなのか、レウス自身の努力によるものなのかはわからない。しかし少なくとも、自分は一生あの境地にたどり着くことはないだろう。

 シリルは小さく笑うと、レウスに向かってふらふらと歩みを進めた。


「あ、ねーちゃん。その……リセはさ、だいじょーぶか?」

「???」


 部屋のドアの前で待っていたレウスは、唐突にリセの様子を尋ねる。

 身長差からリセの様子が見えないので様子を尋ねるのは当然だが、シリルはどこか違和感を感じていた。


『何か、少し変というか、なんだろう……?』


 レウスは少し声のトーンを落としたくらいで、特に異常は見当たらない。

 しかしシリルは、どうしても拭い去れない不自然さを感じていた。


「どうなんだ? 姉ちゃん。リセのやつ、大丈夫だよな?」


 レウスは返事を返さないシリルの様子に、心配した様子で言葉を続ける。

 シリルはレウスの言葉に反応すると、胸元から響いてくるリセの小さな寝息を確認した。


「えっ!? あ、ああ、はい。大丈夫です。良く眠ってますよ」


 シリルはにっこりと笑いながら、できるだけ自然体で言葉を紡ぐ。

 レウスはシリルの言葉を受けると、どこかホッとした様子で胸を撫で下ろす。

 やがて頭の後ろで手を組むと、悪戯な笑みを浮かべた。


「ふーん、そっか。まあいーや、じゃあさっさと飯にしよーぜ! メシメシ!」


 レウスは両手を上に挙げ、元気いっぱいにシリルへと提案する。

 シリルは先ほどまでの違和感は気にしながらも、レウスへと返事を返した。


「はい、わかりました。じゃあ今、ドア開けますね。よいしょ……っと」


 シリルは再びリセを片手で支えると、素早く右手をドアノブにかざす。

 ドアノブは主人の帰りに反応して薄緑色の光を灯すと、ほんの少しだけドアを開いた。


「おっ、すっげー! なにそれ、鍵!? 鍵なのか!?」

「あ、はい。魔術都市らしい鍵ですよね。なんでも近隣諸国に売り出す前に、自国内で試しているところみたいですよ」


 現在ラスカトニアにあるほとんどの住宅では、この“魔力認証”が導入されている。

 魔力は元来人が生まれながらにして持っている力であり、その波長は一人ひとり微妙に異なっている。

 その特製を利用した扉の認証技術だが、他国に売り込む前に、“自国内で試しちゃえばいいじゃん“という国王の思いつきによって現在の状態となっているのだ。


「へー。あ、そうだねーちゃん。俺、おしっこ! ずっと我慢してたんだ!」


 レウスはずかずかと玄関に入ると、股間に両手を当ててシリルへと振り返る。

 シリルは切迫したレウスの様子を認め、言葉を返した。


「あ、はい、わかりました。ではそこのドアを―――」

「ここだな!」

「開けて……うん、もう入ってますね」


 一瞬にしてトイレの中に入ったレウスを、苦笑いを浮かべて見送るシリル。

 やがてシリル自身もまた、自分の家に入った。


「とりあえずリセさんをベッドへ寝かさなきゃ、ですよね。うん」


 シリルはうんうんと頷くと、自分の部屋に入るために一歩を踏み出す。

 玄関から入ると右手のドアはトイレと浴室に繋がり、左手にはキッチン。

 一番奥の部屋の内装はシンプルにまとまっているものの、本棚の量が妙に多く部屋の大半を様々な本が占めている。

 魔術師の部屋としては適当だが、本の種類はバラエティに富んでおり、魔術の理論書よりむしろ伝記や小説、童話などの方が多い。

 シリルは自分の部屋に入ると一直線にベッドへと向かい、リセを寝かせる。

 ベッドに入ったリセは眉間に皺を寄せ、不満そうに口をもにゅもにゅさせるも睡魔には勝てなかったのか、やがて安らかな寝息を立て始めた。

 音を立てないように部屋のカーテンを開けると、魔術都市ラスカトニアを包む陽気が部屋の中を包む。

 窓の奥には白く美しい王城と、商店街を含んだ街並み。どうやら日当たり、景観ともに良い部屋のようだ。

 暖かなその感覚と隣のリセの安らかな寝息に安堵し、シリルは小さく息を落とした。


「ねーちゃんねーちゃん! 勝手に水が、水が流れたんだけど、壊れてんのか!?」


 バタバタとトイレから飛び出したレウスは、流れる水の音と共にシリルへと質問する。

 シリルは一瞬びくっと肩をいからせるが、やがて返答した。


「び、びっくりした。えっと、水洗装置は全て魔力制御ですから、便器への水分や異物を検知すると自動で水が流れるんです。ちなみにこれも実験中の段階ですね」


 この世界で水洗の便所は珍しいものではない。が、自動で水が流れる機構というのはまだ発明されていない。

 これもラスカトニアの一大発明として、国王が全国民にモニターを命じたものだった。


「へー! この国おもしれーな! いろいろ……あ」

「???」


 楽しそうに言葉を続けるレウスだったが、部屋の中を見ると顔色が変わる。

 いや……正確には、眠っているリセを見て、だろうか。


「リセ、寝てるんだよな? 大丈夫、なのか?」

『っ! また……』


 レウスは普段のばたばたとした様子ではなく、足音に気を付けて部屋に入るとリセの枕元へゆっくりと歩み寄る。

 不安そうにリセを見つめるレウスの声を聞くと、先ほどと同じ違和感がシリルの胸に降りてきた。

 シリルは少しだけ意識をその場から離し、思考の海へと潜る。

 精神を一つにまとめ、事象を整理すると―――ある結論に達した。


「レウス……君」

「ん? なんだよねーちゃん、あらたまって」


 シリルは意を決すると膝を折り、レウスと視線の高さを合わせる。

 出来るだけ言葉を選び、ゆっくりとレウスへ言葉を紡いだ。


「ここには、私と、レウス君と、リセさんしかいません。そしてリセさんは今、よく眠っています」

「へっ!? あ、えっと……」


 突然のシリルの言葉に動揺し、うまく返答できないレウス。視線を左右に泳がせ、どこか落ち着かない様子でその場に立つ。

 シリルはそんなレウスの言葉を受けると、顔を伏せて言葉を続けた。


「もういいんですよ、レウス君。リセさんを守って……たった一人、泣きもせず、こんな辺境の国まで―――本当に良く、頑張りましたね」

「っ!?」


 シリルは、自分自身の瞳の奥に溢れる熱い塊を押し留めてそっとレウスを抱き寄せると、その小さな頭を優しく撫でる。

 レウスは体を包む柔らかで暖かい感触に、その赤い瞳を見開いた。

 ある朝、いつものように起きて。

 両親の寝床に向った彼の目に映るのは、からっぽになったベッドだけ。

 居間に行っても、どこに行っても、両親の姿は無い。

 毎朝うるさいくらい響いていた母の怒鳴り声も、父の優しく強い手のひらも感じられない。

 両親にはそこそこ反発もしてきた。でも、嫌いだったわけじゃない。

 ある朝起きて、全てを失う。夢から覚めて、目の前の現実こそ夢であってほしいと願う。

 その時のレウスの不安は一体、どれほどのものだろう。リセの悲しみは、どれほどのものだろう。

 両親が突然目の前から消え、隣に立つのはたった一人の少女。

 一体レウスはラスカトニアに来るまで、どれほどの涙を我慢してきたのだろう。

 明るく快活な、そのキャラクターのせいもある。

 しかしその前に、男だから。彼はどうしたって、男の子だから。

 隣に立つ女の子を、不安にはできないから。

 レウスは。この少年はずっと、笑っていたのだ。泣きもせず。きっと、はっきりとした泣き言も言わず。

 シリルは溢れ出そうになる涙を……歯を食いしばって押し留める。

 自分が泣いてどうする。今本当に泣きたいのは、誰だ。

 それは―――

 両目を見開いたレウスは、シリルの言葉を受け取る。

 一度大きく唾を飲みこみ……震えた声で、言葉を紡いだ。


「ほん、とか? ほんとに、だれも、聞かない? リセに―――」

「ええ。リセさんにも誰にも言いません。約束します」


 シリルはレウスの頭を撫で続け、柔らかな声で言葉を紡ぐ。

 力強い男の子の体。しかし今は、消えてしまいそうなほど弱弱しい。

 シリルはそんなレウスが消えてしまわないよう、強く抱きしめた。


「……っぐ、ひっぐ、うあああああ……っ」


 レウスは大きな声を出さず、ぽろぽろと涙を流す。

 しゃくりあげて苦しそうに息を吐き、熱い吐息がシリルの胸元へと吹き付けられる。

 シリルは腕の力を強め、体を密着させた。


「いき、なっり、みんないなくって。こわく、て……!」

「…………」


 シリルは頭を撫でていた手をレウスの背中に当て、少しでも呼吸が楽になるよう優しくその背中を撫でる。

 レウスはこれまで溜めこんでいた何かが爆発したように、言葉を続けた。


「でも、おれ、ばか……だから。泣かないくらいしか、できなく、て。ぜんぜん、だめで……!」

「そんなこと、ない。レウス君は駄目なんかじゃ、ないですよ」


 ある朝突然自分と幼馴染の両親が姿を消して。不安なまま日々を過ごして。

 探しに旅立つと決意して。村の外に生まれて初めて、子ども二人で飛び出した。

 でも、自分の隣にいる女の子を守らなくちゃいけなくて。

 その子を元気づけたくて。だから、泣く訳にもいかなくて。

 レウスはその小さな体に一体どれだけの覚悟を、背負ってきたのだろう。

 ボロボロになった服も体も、その全てを雄弁に語る。

 シリルはもう涙をとどめることができず。溢れ出した涙を止めることもなく、レウスの体を両手で強く抱きしめた。


「かっこいい、ですよ、レウス君。あなたは本当にかっこいい、一人前の男の子です」


 シリルの目隠しから溢れた涙が、レウスの濡れた頬に落ちる。

 熱い雫を感じたレウスは、胸の中に去来した暖かくも苦しい感覚に、奥歯を噛み締めた。


「よく、頑張りましたね。もう大丈夫ですよ」


 シリルは深く考えて言葉を選び、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

 その言葉を受けたレウスは、その赤い瞳を思い切り見開いた。


「っく、う、うあああああああああああ……!」


 レウスの瞳から、大粒の涙が流れ出す。

 その時シリルの耳に―――レウスとは別の、小さな声が届いた。


『……そう、ですよね、リセさん。あなたも本当によく、頑張った』

「…………」


 いつのまにか、布団で顔を隠していたリセ。その頭へ片手を伸ばし、そっと撫でるシリル。

 リセはその手の暖かさに触れると布団を掴んでいた両手を震わせ、その青い瞳から熱い滴を枕へ落とした。


「…………」


 やがてシリルはレウスを抱きしめたまま、決意を込めた表情で天井に阻まれたラスカトニアの空を見上げる。

 小さな嗚咽と共に熱い滴が支配する、この部屋で。

 シリルは強く、強く、一つの決意を固めていた。

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