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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第二章

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カゲロの樹の意味!!

 いまだ、ざわめく群衆。


 しかし、私は別のことに気をとられていた。


 目の前に、半透明のプレートが現れていたのだ。自分自身の目の前にこれが出たのは、セイルークと契約したとき以来だ。


 しかし、あの時とは明らかに表示内容が異なる。そして、今回はやはり文字が読めないままに、書かれている事が理解出来てしまう。


 そこには、こう書かれてた。


『契約竜=セイルークにより都市ハーバフルトンの設立が宣言されました。

 ──都市作成補助シークエンスを起動──

 都市レベル1。


 ──以下の効果が発動します──

 カゲロの大樹を基点として半径50メートルの範囲。

 レベル10以下モンスターのリポップを制限。

 作物成育速度小上昇。

 人口増加率にプラス補正』


 内容は把握できるが、そこに並ぶ単語は、意味のわからない物が多い。


 ──どういう事だ。内容が読めるのはこの前の巨大モグラモドキを倒した時と同じだが……。カゲロの苗に、セイルークが何かしたことで都市作成シークエンスとやらが始まったって事だよな。もしかして昔からある村落のほとんどにカゲロの樹が植わっている理由って……? それと、リポップやらレベルってなんなんだ?


 私がプレートに気をとられている間に、群衆の注目を集めていたセイルークが再び羽ばたくと空に舞い上がる。


 そして、なんとそのまま私の方へと飛んでくる。


 半透明のプレートを注視していた私は、反応が遅れてしまう。

 私の肩にとまるセイルーク。

 群衆の視線をそのまま引き連れて。


「うわっ」


 セイルークが急に肩にとまったことで、私は後方へとよろけてしまう。

 しかし、何とか踏みとどまり、転ばずには済む。


 ほっと息を吐き、顔を上げる。

 こちらを見つめる沢山の視線。集まった注目に、私は思わず周りを見回してしまう。


 パンっ!


 そこに響く、手を打ち合わせる音。

 カリーンだ。


 一気に皆の視線を集めると、カリーンが再び話し出す。


「ドラゴンの祝福により、この街のカゲロの苗は、瞬く間に大樹となった。まるでこの街の急速な発展を示しているかのように。ルスト師よ、誠に見事だ。これより始まるハーバフルトンの歴史の一ページ目を飾る素晴らしい出来事を皆で目撃出来た事を、喜ぼうではないか」


 こちらを見ながら話すカリーン。それは明らかに、事態の収拾をつけるために私に丸投げしていた。

 カリーンは、そのまま式を進めるようだ。


「さて、次は皆への報告となる。このハーバフルトンを足掛かりとし、我々はつぎの街の建設に着手する事となる。調査結果をふまえ、詳細は追って伝える。皆には、再び助力をお願いする事となるだろう。また、この場を借りてこれより、ハーバフルトンの設立に多大な貢献をした者達への表彰を行う」


 そういって、アーリの方を手で示すカリーン。

 アーリが別の羊皮紙を手に進み出ると、名前を読み上げ始めた。


 次々に各部門のトップや、特に際立った成果を出した者達の名前が呼ばれ、表彰されていく。


「最後に、ルスト師。前へお願いします」


 アーリが私の名前を呼んだ。









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