表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

89/462

帰ってきた!!

 目の前を、赤みがかった茶色のストーンゴーレムの隊列が進んでいる。

 それぞれが人の数倍の大きさのストーンゴーレム達。それが荷車を引き、その荷車の上には大量のレンガが積み上がっている。


 出来たばかりの街道を、野営地の方へと向かうストーンゴーレム達の隊列はなかなかに壮観だった。


「野営地まで、あと少し」ロアが遠視を使いながら教えてくれる。


 ハルハマーを加えた私達は、カリーンから依頼された仕事を終え、野営地へと帰るところだった。


「隣の領地からの街道、無事に完成したみたいだな。ルストの錬成獣達が整地をしたおかげか、ずいぶんと完成が早いな。それにしても、このストーンゴーレム達はなんなんだ?」


 タウラが物珍しそうに見まわしながら、たずねてくる。


「ああ、これは正確にはブリックゴーレムですね。レンガ製の一種の錬成獣ですよ。ただ、見たところ、かなり簡易的ですね。数日動いたらレンガに戻るぐらいの作動設定にして、その分大量に使役しているのかな」


「ああ、これは野営地に着いたらブリックゴーレム自体も建材にするんだ。辺境での都市開発で、たまに使われる手法さ」


 私がタウラに答えるのをハルハマーが補足してくれる。

 私達は話しながら、街道をいくストーンゴーレム達の邪魔にならないように気を付け進んでいく。


 やがて見えてきた野営地はすっかりさま変わりしていた。


 レンガの壁が野営地だった場所を囲い、沢山の様々な職業らしき人々が立ち働いている。

 そこはすっかり街と言っていいほどの急発展を遂げていた。


 天幕もほとんど片付けられたのか、見当たらない。その代わりにレンガをベースにした建物が無数に建っていた。


 そのまま壁に作られた門へと進む私達。


「これはルスト師! そしてロアさん。お帰りなさい。神官騎士のタウラ様ですね。ようこそいらっしゃいました。そちらの方は?」


 門番をしているのだろう。入り口に立つ顔馴染みから、挨拶と質問をされる。


「ルストの知り合い」


 ハルハマーの事を簡潔に伝えるロア。

 私もハルハマーも、ロアの物言いに思わず苦笑いしてしまう。


「こちらはハルハマー師。私の恩師なんだ」


 仕方ないと、私が改めて門番にハルハマーを紹介する。


「それはそれは! ハルハマー師も、ようこそいらっしゃいました。それも、ちょうど良い時期ですよ」


「ちょうど良い時期って?」


 ロアが門番にたずねる。


「もうすぐ、イベントがあるんです。街としての命名式ですよ。ここにも、ついに名前がつくんです。アドミラル領、最初の街になるんです」


 楽しげに教えてくれる門番。


 それを聞いてぱっと顔が明るくなるロア。私も皆の明るい雰囲気に楽しくなりながら、門番と軽く情報交換をすると、別れを告げる。


 そのまま皆で、街中へと進む。

 門番に教えて貰ったカリーンの新しい仕事場へと向かった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ