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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第六章

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クリムゾンパラディンモード

 イブのパラディンモードを形成していたタケノコアーミーたち。

 人化したセイルークの超火力のドラゴンブレスでぼろぼろになってしまった部分へ、ローズの蔓が次々に入り込んでいく。


 特に被害の激しかったイブの右半分の表面は、ほぼローズの蔓で覆い尽くされる。


 損壊した隙間を埋め。もう機能しなくなったタケノコアーミーに取って代わり、その体を構成する要素となっていくローズの蔓。


 その蔓の体からは通常よりも長く、そして鋭利に尖ったバラのトゲが、まるで新たな鎧のようにイブの半身を覆う。


 それだけではなかった。


 新たな体を手にしたイブが、立ち上がる。

 と、次の瞬間だった。神域の大地を構成するローズの蔓が、いくつもいくつも持ち上がるようにして隆起する。


 その蔓の先には姉妹の塔から転移されてきた、対アレイスラ用に私がローズとともに準備をした武具の数々。

 ツヴァイが溜め込んでいた、かつて存在した伝説的な強さを誇ったとされるモンスター達の素材を贅沢に使用した、錬成品だ。


 巨大なサイズの兜に、皮の盾。そして皮鎧。

 それらがローズの蔓によってあっという間にイブへと装着されていく。


「うん、サイズはぴったりのようだね」


 私がイブたちの様子を伺いながら呟く間にも、セイルークは当然攻撃を仕掛けてくる。

 手にしたばかりの皮の盾をセイルークの放ったドラゴンブレスへと掲げるイブ。

 ドラゴンブレスが、その盾に触れるそばから消滅していく。


「エンシェントドラゴンの皮だからね。ドラゴンブレスはこれで大丈夫っと」


 自身より上位の存在だった物への本能的な畏怖か、その盾を見たセイルークの表情がひどく歪んでいる。


 その間に、すべての装備品がイブへと装着される。そしてそのイブの体を覆う蔓から、大輪のバラがいくつもいくつも咲き乱れる。


 それはまるでイブの新たなる姿への祝福のようにも、見える。


 それに賛同するかのように、プレートに表示された文字。


「イブの新たなるモードへの変更を確認。名称をいかがしますか」

「『クリムゾンパラディン』モードと」

「新しい名称を登録しました」


 私の声に応えて、プレートが文字をつづっていく。

 クリムゾンパラディンモードとなったイブが、動き出す。


 大輪のバラが咲き乱れた完全武装の巨大なタケノコが、邪神の僕たる勇者へとその騎士剣を振るった。

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