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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第六章

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エンコード

 系統だったツヴァイの記憶の流入は、そこまでだった。


 いつの間にかフラスコの世界に、私は一人、戻っていた。


 ──いや、正確には私と、()()だ。


 真っ白なフラスコの世界の中、私の目の前に浮かぶのは、半透明のプレート。

 最初は、その表示された文字をまったく読み取ることが出来なかったそれ。ツヴァイの力を一部取り込んだせいか、どうやらすべてが読み取れるようになっていた。


 ────────────────────


 インストールを継続しますか


 ・継続

 ・停止


 ────────────────────


 プレートに表示された文字を読みながら、私はふと気になって、プレートの画面をいったん切り替える。

 表示させたのは、これだ。


 ─────────────────────

 ワールドクエスト:運命の車輪を支える七つの輻

 達成7/7

 空に眠る太古の意志

 契約者の洗脳

 契約者の献身

 迷宮の知恵

 理を超えし者への祝福

 運命の完遂

 管理されし暗黒

 古き血の支配者


 クエストの達成にともない、神に祝福されし勇者との契約は解除されました。

 ────────────────────


 それはワールドクエストとされていた物の達成結果の履歴だ。最後まで文字が乱れていて読み取れなかった部分に、目を通す。


「契約者の洗脳、か。……セイルーク」


 私はぎゅっと拳を握りしめる。ふつふつと胸の奥から沸き上がってくる何か。

 無理やりそれに名前をつけるとすれば、それは怒りというよりも、哀しみだった。


「完全に、騙されていたのか。いや、悪意に敏感なヒポポまで完全に騙していたことに……。そうか、セイルークがポイントを得るタイミングのどこかで……」


 セイルークと会ってからの記憶を思い返さずにはいられない。しかし、今はそれも圧し殺す。


 そして、なすべきことを続けるのだと、自分に言い聞かせる。


「はぁ。これじゃあ、ツヴァイも警戒するだろうね。……続けるか。プレート、継続」


 私の音声に反応し、インストールが継続される。

 訪れたのは、無数の断片的な知識と記憶の流入。そしてその苦行がようやく終わったあとには、ツヴァイから引き継ぐ権限の、いつ果てるともしれない承認作業だった。

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