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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第六章

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怒濤の後片付けが終わって

「ふー」

「お疲れさまです」


 イブの最終調整を終えた私が伸びをしていると、背後から声をかけられる。


「ああ、アーリ。アーリもお疲れさま」

「いかがですか」

「うん。イブの再調整は無事に。後は魔素の充填が明日の朝には終わるから、そしたら再び領都の建物、再建できると思うよ」

「それは良かったです。一晩でまさか街が復興するなんて、さすがですね。どうぞ、お茶です」

「お、ありがとう」


 私はもらったお茶を一気に飲み干すと姿勢をただし、アーリの方を向く。


「すまなかった。アーリの魔眼は取り返せなくて」

「ルスト師はとてもよくやっていますよ。謝らないで下さい。それに──実は私には負担でした」


 そういって微笑むアーリ。たぶん、それは本音の一部ではあるのだろう。


「それよりも」


 そこでアーリの雰囲気が変わる。


 ──あ、まずい……


「せ、セイルークにポイントを渡しに行かなきゃいけなかったんだ」


 じりじりと、足を動かす私。


「そうですか。それは大切なご用事ですね」


 満面の笑みで肯定してくるアーリ。


「そうそう。ずっとせっつかれててさ」


 歩きだした私の背後に、ピタリとアーリがついてくる。


「私もご同行させていただきますね」

「あ、アーリの方のお仕事は──」

「もう、済んでおります。カルザート王のご遺体の件も。王都から使者がいらっしゃる手はずになっております」

「あ、そうなんだ」

「そのうちの一人は王都アレイスラ教会の方のようですよ」

「ふーん」

「アクター・カヘロネーのようですよ、いらっしゃるのは」

「ああ。彼女ならつつがなくこなしそうだよね」

「……」


 そんなたわいもない話を私はアーリと交わしながら歩き続ける。


 ──あれ、このまま何もない感じ? てっきりまたなにか無茶したって怒られるのかと思ったんだけど……


 セイルークの住みかだった場所が見えてくる。

 そこにはなぜかカリーンにロア、そしてタウラもいた。


「みな、どうしたの? こんな時間に」

「ああ、ルストか。ツヴァイの痕跡が残っていないか調査をしていた」

「ああ、なるほど」


 ロアは魔眼で、タウラは託宣の力で協力していたのかと納得する。


「それでルスト。ツヴァイは?」

「相変わらず北に。位置は変わってないみたいだ」

「そうか。──嫌な感じだな」


 ぽつりと呟くカリーン。


「まあ、よい。ルストはこちらには? ああ。いよいよセイルークにポイントを渡すのか」


 グッと首を伸ばしてきたセイルークをみて、察した様子のカリーン。


「ああ。そのつもり」


 私は答えると、セイルークと私の間の半透明のプレートを開いた。



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