表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

380/462

悲鳴と叫び

 最弱の七席の、悲鳴。


 その悲鳴が辺りに響く中、私は浄光の光による攻撃の出所を探して上空を仰ぎ見る。


 すぐに、わかった。

 モンスター達で埋め尽くされた空の一点。そこだけが青白く輝いている。その光の中に、人型の翼を持つモンスターの姿が一体。

 そのモンスターの周囲の青白い輝きが、膨れ上がる。それは明らかに第二射の予兆。


「アーリっ!」

「はい……。スキル『天の裁き』っ!」


 私はその空の一点を指差し、アーリに声をかける。

 顔を真っ赤にしながら、アーリは返事の後に一呼吸おいて、スキルの名前を大声で叫ぶ。それは以前にしぶしぶだが、見せてくれたスキルの名だ。


 ──さすがアーリ。スキルを使ってほしいという私の要望をすぐに理解してくれた。魔眼がなくったって、察しの良さは相変わらずだ。ただ、やっぱりスキルを使うときに顔が真っ赤だけど……。あっ……もしかして、恥ずかしがってるのか?


 最弱の七席の悲鳴をかき消さんばかりの叫びをあげたアーリ。

 次に、腕を大きく振りかぶる。そのまま、手にした槍を上空へ向かって投擲した。


 真っ赤な光をまとった槍が、まるで地上から天空へと放たれる一条の雷のように上昇していく。


 再度の浄光の攻撃が今まさに放たれようとしたところへ、そのモンスターの胸をアーリの放った槍が、貫く。

 上空で燦然と輝いていた青白い浄光の光が、真っ赤にかわる。次の瞬間、光が霧散していく。


「アーリ、素晴らしいっ」


 私の称賛の声はしかし、すぐに無数の羽音に飲み込まれる。

 最弱の七席の終わらぬ悲鳴に、空を埋め尽くさんばかりに密集していた最弱の七席の配下たちが、次々にこちらへと飛んでくる。


 どうやら最弱の七席を助けようとしているらしい。しかしどのモンスターも、近づくそばから最弱の七席の体を蝕む浄光の光によって、その身は滅ぼされていく。


 それでも、空からのモンスターの奔流は止まらない。次々に押し寄せるモンスターの勢いから逃れるように、後ろへと下がる私とアーリ。


 椅子を形作っていたローズの蔓がほどけ、私たちを守るように壁を形成してくれる。


 その時だった。するするとそのローズの壁の一部から、蔓が伸びる。その蔓の先端の向かう先の地面。そこには、私の作成した骨のナイフを握ったまま切り飛ばされ、今まさに浄光の光によって焼かれている、最弱の七席の手が落ちていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ