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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第六章

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シェルルールの発見!!

「──という訳なんだ」


 私は新しい手袋をはめると、金塊と竜泉石を持ち、説明の最後にシェルルールに見えるように示す。新しい手袋は当然、内側には《封呪》の魔導回路が組み込まれているものだ。


「ああ、ボクは何で寝てしまっていたんでしょう……。その錬成の様子、とても見たかったです。概念存在を物質化するなんて、鉛を金に変えるより、断然凄いじゃないですかっ。ああ、ボクのバカ……。徹夜なんていつもなら、楽勝なのに……」


 寝ている間に私がかけてあげていた予備のマントを、悔しそうにぎゅっと握りしめるシェルルール。そう嘆きの声をあげると、落ち込んだ様子でくしゃっとなったマントに顔を埋める。


 ──あー。マントがシワになっちゃいそう……。まあ、良いか。予備のだし。


「ま、まあそんな感じで今はこんな状態なんだ。で、問題はこの糸なんだよね。どれくらい危険かすら、さっぱりなんだ。──ほらこれ」


 腕を一振りし、《転写》のスクロールの高さを移動させる。黒い糸の読み取った情報がシェルルールも見える位置へ。

 私の横に来て、肩を並べて一緒にスクロールを覗き込むシェルルール。


「本当ですね……。読み取れません……あれっ」

「うん? 何か気になるところがある?」

「あの、ここらへん。共通した単語だと思うのですが──」

「うんうん、あっ。少し崩れているけどこれ、セイルークって書かれている?」

「はい。いくつか、別々の部分が変化していますので、たぶんです」

「ほう──確かに。いや、シェルルール、これはお手柄だ」

「そんなっ。……えへへ。ルスト師のお役にたてて良かったです」

「早速、セイルークの所へ行ってみるか。何かわかるかもしれない」

「はい。お供します!」


 二人してカゲロ機関の研究室から外へ。

 辺りは、うっすらと明るくなりかけている。夜明けが近いのだろう。幸いなことに辺りには人影は少ない。

 セイルークの寝ているはずの特製の建物に向かう途中、顔見知りの警備担当者何人かとすれ違ったぐらいだ。


 最初は皆が皆、ぎょっとした顔をするが、軽く声をかけ、こちらを向いて私とシェルルールの姿を見るとなぜか納得顔で返事を返してくれる。


「皆さん、びっくりされてますね」


 小走りでついてくるシェルルールの面白がるような声。


「まあ、こんな時間だしね」

「え? はい。──そうですね、ルスト師」


 そんな話しをしながら進んでいく私たち。周囲には、黒い糸を巻きつかせ浮遊するスクロールが大量に浮かんでいる。

 そうして、セイルークの寝ている建物が見えてきた。



本日はコミックス二巻の発売日です!

ページの下のリンクからKADOKAWA様のサイトに飛べますので、是非是非よろしくお願いいたします!


また同時にコミカライズ11話①も更新されております~。

ルストに無茶振りされているカリーン、必見です(笑)

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