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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第四章

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白百合!!

「地ゆれ! どうして?!」


 タウラの驚きの声。私たちは二人して身を低くし、揺れに耐える。


「ああ。ダンジョンの中なら揺れないはずなのに……。いや、まさか。それだけ大きな地ゆれが、外で起きてしまっている?」


「っ! ルスト! それじゃあ、外の被害は既に──」


「だめだ、タウラ! 焦っても、どうにもならない!」


 思わず立ち上がりかけたタウラを私は押し止める。落下物になりそうな物は周囲には無いとは言え、危険だ。

 足元をすくわれて転んだタイミングで、飛行タイプのモンスターに襲撃される可能性もある。


 ──いや、だがおかしい。私の計算では、こんなにはやく、壊滅的な地揺れが起きるはずがないんだ。もしかして、どこかで計算ミスをした? それとも……


 私が悩んでいる間に、地揺れが収まる。


 どちらからともなく顔を見合わせる私とタウラ。


「慎重に。それでも最大限、急ごう」


 ◇◆


 ダンジョン内の現在地を把握し終えた後は、すぐだった。

 一本道の下り坂を進む。


 記憶が正しければこの先に、『不義の三席』がいるはずだ。


 下るにつれ、床や壁を濡らしていた湿気がどんどんと酷くなってくる。

 そして、ついに到着したそこは、地底湖だった。ここまでは呪術師の記憶通り。


 大きな空間の中央に広がる湖。天井や壁に空いた穴から、地底湖へと注がれていく滝がいくつもある。


 地底湖の中央には一つ島。その島を覆い尽くすように一輪の巨大な白い花が咲いていた。


「あれが、原初の魔族の一人、『不義の三席』だ」


 花を指差し、私はタウラに目標を伝える。


 ──やっぱりかけられた呪術は、完全に解かれているようだな。


「タウラ、一気に決めよう」


「ああ。打ち合わせ通りに」


 事前の打ち合わせは、私が物量で《不義の三席》の動きを封じ、タウラが浄光をまとわせた剣でとどめを指すというもの。


 その打ち合わせ通りに私が複合展開させたスクロールから、ヒポポブラザーズを《顕現》させようとした時だった。


 声が聞こえてくる。


「待ちくたびれましたわ、ルスト様。タウラ殿」


 その声に合わせ、『不義の三席』の本体たる花から、いくつもの根のような物が伸びてくる。そのまま島から地底湖をこえ、私たちの方まで伸びてくる根の集合体。


 絡まりあった根が、目の前でほどける。


「リリー殿下っ?! どうして……っ」


 現れた人物を見て、タウラが驚きの声をあげた。








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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます。 [一言] これはローズで触手の刑やな。触手の刑じゃない?
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