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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第三章

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side アーリ 3

タイトル変更記念、本日三話目です!

 私は落ち着いたまま、目の前に迫る黒き血のモンスターたちへと槍をくり出します。


 未来視の魔眼が教えてくれます。


 敵の倒れるさまを。

 私が槍先に乗せて差し出すべき、死の軌跡を。


 ため息が出るほど、それは簡単な仕事でした。セイルークのドラゴンブレスによって弱り、さらにモンスター避けの結界で、敵は一瞬怯むのです。


 魔眼が無くても失敗しようが無い、完全なお膳立て。

 周りを見回しても、皆、緊張感はあれども余裕があるのがひしひしと伝わって来ます。


 ──これはカリーン様には、物足りないかもしれないですね。


 そんな事を考えている間にも、あれほど大量にいた黒き血のモンスター達は、気がつけば残り僅かです。

 ハーバフルトンの周囲の大地は、真っ黒に染まりました。


「アーリ姉様、あれ」


 いつの間にか、カリーン様の近くから私の隣に来ていたロア。欲求不満になりそうなカリーン様から避難してきたのでしょう。


 私は軽くため息をつき、ロアが槍で指し示す先を確認します。

 そこでは、アンノウンが上空に向かって次々に黒い槍を放っていました。多分上空を旋回しているセイルークを追うようにして放たれているのでしょう。


 ──ルスト師の分析で、敵がセイルークの対策にばかり力をいれていたとは通信装置で伝わってきていたけど。本当にセイルークばかり狙っている……。そうか、それを利用して、セイルークは囮になっているのね。


 私はそれに気がつくと、はっとしてアンノウンの近くへと、視点を戻します。

 未来視の魔眼は発動しません。まるでその真っ黒な表面に妨害されているかのようです。


 その代わりに、私は見つけます。


 大地を駆けるヒポポブラザーズを。


 悲しい事に、その数は減っているようです。残っているのは、数頭です。

 ルスト師の事なので、多分傷ついたヒポポブラザーズは順次送還しているのでしょう。


 その先頭には、私が目を離した間に顕現したのでしょうか、ヒポポの姿が見えます。

 ヒポポにまたがったルスト師。ついにアンノウンに触れそうなほど近くまで接近すると、その周囲を回るように、ヒポポは移動を続けています。


 遠目に見えるルスト師が、騎上で何かを腰のポーションホルダーから取り出しています。


「あれ、スリーカウントって言うポーションらしい」


 ロアが教えてくれた時でした。

 ルスト師が一本目のポーションの中身をアンノウンへと振りかけています。


 その効果は絶大でした。

 真っ黒な塊だったアンノウン全体に波紋のような振動が走り、まるで、ほどけるようにその黒いものが紐状に変化していきます。


 うねうねとうごめく、真っ黒な無数の紐。それはアンノウンの中心部から四方八方に伸びています。


「ルスト師の説明、よくわからなかったけど一本目は結合を解くって。アンノウンは無数の呪いで編み込まれた紐を、さらに半円状に編み込んだ、呪いの籠のような物だって言ってた」


 ロアが淡々と説明をしてくれます。私もそれを聞いてもさっぱりですが、ルスト師が作ったポーションがちゃんとアンノウンに効いていることだけは見てわかりました。


 そしてまた、ルスト師が次のポーションを取り出し、無数の紐となったアンノウンへと振りかけました。

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