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【本編完結】辺境の錬金術師 ~今更予算ゼロの職場に戻るとかもう無理~《コミックス発売!》   作者: 御手々ぽんた
第三章

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新しい仲間

「か、かわいい! かわいいですよ、ルスト様!」


 リリー殿下の鼻息が荒い。

 ぐいぐいと、自分の体で、私を横から押してくる。

 被った骨の粉が降りかかってきて、うっとおしい。


 それは手のひらの上のアンデッドドラゴンも一緒だったのだろう。

 小さく、くしゃみをしている。


 そんな迷惑に気づいていないのか、手のひらを出してくるリリー殿下。どうやら乗っけて欲しいらしい。

 くしゃみをし終わり、こき、と首を傾けているアンデッドドラゴン。じーとこちらを見上げ続けている。

 その間もぐいぐいと横から押し付けられてくるリリー殿下。


 私はアンデッドドラゴンを、無言でリリー殿下の手の上に置く。決してアンデッドドラゴンを犠牲に、逃げたわけではない。

 それでも、押し付けられていた体温と花のような香りから離れて、ほっと息をはく。


 そこへ、セイルークが帰ってくる。

 前足には真球の魔石。

 それを私の前に置くと、セイルークは不思議そうな顔でリリー殿下の手のひらの上のアンデッドドラゴンに顔を寄せる。

 じっと見つめ会う二頭のドラゴン。つんと軽くセイルークが鼻先でアンデッドドラゴンの小さな頭をつつくと、その体を咥えてリリー殿下から取り上げる。


「あっ……。まだ撫でて無いのですが……」


 自分の背中にアンデッドドラゴンをのせて、ふいっと横を向くセイルーク。

 私はそのままセイルークに絡んでいくリリー殿下を止めると、魔石を見せる。


「はぁ、残念です。上手くいけば契約出来たかもしれないかったのに……。あ、はい。ルスト様。その紋様はやはり魔族のものかと。最弱の七席と言われている魔族の紋様に見えます。確か最弱の七席は空をその棲みかにしていると言われていますね」


「やっぱりさっきの敵も魔族の眷属か。魔族と呪術師達はよほどポイント集めとセイルークの成長を阻止したいらしいな。そういえば『勇者』がどうとかって言っていたけど、リリー殿下は『勇者』って知ってる?」


「いえ、初耳です」


 名残惜しそうにアンデッドドラゴンの方を見ながら答えるリリー殿下。

 どうやら今出来ることはこれぐらいのようだ。皆が心配しているだろうから戻らないと。


「セイルーク?」

「ぎゅ!」


 どうやらアンデッドドラゴンを連れていくつもりらしい。アンデッドドラゴンもセイルークの上からこちらを見下ろしてこくこくと頷いている。

 こうして新しい仲間を加え、私たちは地上へと戻ることにした。



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― 新着の感想 ―
[良い点] こう [気になる点] 更新ありがとうございます。 [一言] のじゃロリゲットだぜ!
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