新作メニュー!!
「こ、これは素晴らしい!」「ちゃんと美味しい、だと!?」「まさに食べるポーション。みるみる疲労が消えていく。それにお腹も膨れるなんて」「画期的すぎます。さすがルスト師。目のつけどころが違いますね」
ロアにふられた後に立ち寄った本部で、私は新作のメニューをカゲロ機関の面々に振る舞っていた。
夕食には少し早い時間だが、もうすぐ定時だしお腹が空いている頃合いだったのだろう。なかなか好評のようだ。多分。
ガヤガヤと賑やかに私の提供した新作メニューを食べてくれている。
「ふー。ルスト師、美味しかったです。この浮かんでいるプルプルもちもちしたのは、何で出来ているのですか」
一気に飲み干したシェルルールが手にしたカップを握りしめてたずねてくる。
私はおかわりをカップに注ぎながら答える。
「これはメインの材料は、ビッグビーツというモンスターの豆の粉を加工したものでね。高い魔素はもちろん高タンパクで栄養価が高いんだ。それに他には植物系モンスターから採れる食材もブレンドして、もちもち感を出してみた。食感も、なかなかだろう?」
「はい、こんなのはじめてですぅ」
嬉しそうにおかわりに口をつけるシェルルール。手にしたスプーンであっという間にカップに浮かんでいる物を食べると、粘性高めのポーション飲料を再び飲み干してしまった。
そしてまだ物欲しそうに上目遣いでこちらをみてくるシェルルール。
私は苦笑いしつつ再びその手のカップにおかわりを注ぐ。
「カロリーも高めだから、これぐらいで終わりにしといた方が良いよ?」
「はいです!」
元気よくお返事してくるシェルルール。
他のスタッフでも飲み足りなそうな人らにおかわりを注ぐと、用意した分はあっという間に無くなってしまった。
私は皆が飲み終わるまでの間に、不在中の進捗を確認しておく。
どうやら開拓の準備は相変わらず順調なようだ。
私の裁可を求める書類数枚に、さらさらとサインをし、魔素で簡易的な刻印をする。
「ルスト師、ダンジョンはいかがでしたか?」
「うーん。進展はあったんだけど、難航しててね──」
私は今日一日のダンジョンアタックの様子をシェルルールに伝える。
定時を過ぎて人も疎らになった本部で、ふむふむと頷きながら話を聞くシェルルール。
「ルスト師! 是非次はボクもダンジョンに連れてって下さい!」
話を聞き終わると突然そんなことを言い始めるシェルルール。
「いや、日程が合えば、構わないけど……」
「やった! ありがとうございます! ちょっと試してみたい事があるですー」
嬉しそうにそんなことを言うシェルルール。その様子から、どうやら何か思い付いた事があるようだった。




