アーリとロアと合流、そして!!
無事にアーリとロアと合流した私は、セイルークと初めて出会った池のほとりで、小休止中だった。
その時間を活かし、二人から周辺の状況を聞いていた。
「そうか、やはりトマ村もすでに……」
「はい、ルスト師。ハロルドさんのおっしゃっていた通りのようです。確認した限りでは隣の領は完全に寄生キノコに汚染されていました」
「残念だが仕方ない。まずはアーリにロア。危険な任務を引き受けてくれてありがとう」
私は二人を労う。
「それが、カリーン様の命ですから。それにルスト師から大量のポーションをいただき、更にはヒポポブラザーズまでお借りしていたので。こちらこそ、大変助かりました」
疲れた様子ながら、アーリは笑顔を見せてくる。
「それにお守りも。ありがと」
「ああ。急ごしらえだったやつだね。簡素なもので済まない」
私は二人が強行偵察に出る直前に、勢いで作って渡したお守りの出来を謝罪しておく。飾りっ気の無い実用一辺倒の物になってしまっていたので。
ふっと視線をそらすアーリ。
「そんなことない。実はアーリがドジして──」
「ロア──」
恥ずかしそうなアーリの呟き。ロアはピタリと口を閉じる。
その二人のやり取りから、どうやらお守りは役にたったようだと判断する。私が渡したお守りは、中程度の衝撃で自動でポーションが体にかかる仕掛けを施していたのだ。
危惧していたのは、二人がいっぺんに寄生キノコに感染し、ポーションを自分たちで使用できない状態。その際に、何かのタイミングでキノコを浄化するチャンスが残る、というコンセプトだった。
アーリの様子からあまり深くは聞かない方が良いだろうとその話しはそこで終えておく。
「それでルスト、どうするのだ。王都へ直接向かうのか」
タウラがせっかちに聞いてくる。
「いや、一度トマ村へ寄る」
私はタウラだけでなく、アーリとロアにも向かって告げる。
「なぜだ。今の状況下では仮にトマ村の住人を助けても、放置すれば再び寄生キノコの餌食になるぞ。戦力を保護のために割る余裕は無いはず。情に流され、知り合いがいるから助けたいと思っているのなら──」
タウラの厳しい声
「違うんだ、タウラ。代替案の実行に必要なんだよ」
私は遮るように伝える。
当初予定していた案は、安全性は非常に高いものだったのだ。代替案はそれよりも危険が増す。その危険を少しでも減らすため、トマ村に寄るのがちょうど良かったのだ。
「──そうか、済まない。つまらないことを言った」
素直に謝罪するタウラ。その真っ直ぐさ加減を眩しく感じながらヒポポを走らせ始めた。
一路、トマ村を目指して。




