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なろうラジオ大賞6

ベランダで愛を叫んでいたら突然異世界転移してしまい、その愛を異世界の王女様に聞かれて勘違いされた挙げ句、いきなり初夜を迎えることになった男子高校生の話

作者: 夕日色の鳥
掲載日:2024/12/21

なろうラジオ大賞6参加作品です。現実恋愛。

「好きだ!」


 今宵も自分の部屋で幼馴染みの美織(みおり)への想いを叫ぶ。クッションに。


「くそう!」


 その後、俺は唐突に部屋の窓を開けるとベランダに飛び出した。


「美織ー! 大好きだー!」


 溢れる想いを叫ぶ。

 近所迷惑とか知るか。


「はぁはぁ……ん? うわっ!」


 その時、目の前が強く光った。

 眩しくて思わず目をつぶる。


「それはまことか?」


「へ?」


 ゆっくり目を開けると、そこには金髪縦ロールの超絶美少女が顔を赤らめて立っていた。


「突然現れて、そんな熱い想いを告げられたのは初めてじゃ」


「……誰?」


「ふふ。何を今さら。

 私をマルク王国の第一王女ミオリス・ドゥと知っての告白じゃろ?」


「美織?」


 いや、顔はかなり似てるけど髪の毛が違う。てかここどこ?


「ミオリか。初めて呼ばれるが、悪くないの」


「……」


 これは、まさか異世界転移?

 ホントにあったのか。


「いや、だとしたら帰らないと。美織にこの想いを伝えるまで俺は……」


「安心せい」


「わっ!」


 抱きしめられて顔面にふかふかのクッションが!


「もう伝わっておる」


「いや、違っ!」


 確かに顔は美織だけど!


「よし。こっちじゃ」


「わっ!」


 王女様は俺の手を強引に引いて部屋の中へ。


「え、ちょっ!」


 そのままベッドへ!?


「これは運命じゃ。

 私の伴侶はお主に決めた。

 世継ぎがおれば父上も文句は言えぬ」


「いやいや、早すぎるて!」


 いや、早いとかじゃなくて!

 俺は美織がっ!


「近う寄れ」


「服を脱っ!?」


 美織の顔でそんなっ!


「女に恥をかかせるでない」


「わー!!」


 そんな格好で近寄られたらっ!


「くっ!」


 いや!


「俺は!」


「ぬ?」


「俺は美織が好きなんだ! 美織じゃなきゃ!」


「ふふ。このミオリス、そこまで想われて嬉しい限りじゃ」


「違っ! そうじゃな……うわーー!」





「ちょっと!」


「はっ!?」


「大丈夫?」


「……え?」


 気が付くと、見慣れた美織の顔が心配そうに俺を覗き込んでいた。


「ベランダから落ちたのよ。玄関の屋根がなければ危なかったんだから」


「……ゆ、夢?」


 どうやら異世界転移ではなく、俺が気絶している間に見た夢だったようだ。


「……夢じゃよ」


「……へ?」


 顔を上げると美織が赤い顔をしていた。


「も、もしかして、寝言聞いてた?」


「……全部」


 終わった。

 美織に似た金髪美女に迫られる夢なんて。


「その前のも、聞いてた」


「え?」


「ベランダで、愛を叫んでたやつ……」


「……え?」


「……バカ」


 どうやら俺の青い春はこれから始まるみたいだ。

 ありがとうミオリス様。



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― 新着の感想 ―
本当に夢だったのかな?( ˘ω˘ )
拝読させていただきました。 ミオリス様、ひょっとして心優しき夢魔?
わあ!!最高にスピード感があってニマニマしっぱなしでした~!!ラストの展開も最高なのです(´艸`*)
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