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恐怖の魔王との攻防戦

 サタンを仲間にしてみゆき達は魔王のいる最上階へと向かった。サタンの力は半端ない。次々と出てくるモンスターを漆黒の炎で焼き尽くしていく。みゆき達はサタンを先頭に最上階への階段を上っていく。


 最上階はこの城の三階辺りだ。今みゆき達は二階にいる。魔王がいるのは最上階だ。魔王よ、待っていろ、この世界を平和にしたら、キャリアスを倒してお母さんを救いに行くのだ。

 サタンは飛びながらこっちに責めてくる雑魚共を倒していく。そんなサタンの力に恐れをなしたモンスターはなぜか逃げていった。


 二階にいる大物のモンスターがここにいるのだろう。サタンが仲間に加わってみゆき達は本当に良かったと思っている。サタンを操る魔王はどんな奴なのかみゆきにも分からなかった。


 そして二階から三階にかけて登る階段の前でおそらくこいつがボスであろう。上半身は裸で凄いムキムキのマッチョで天使のような翼をはやして、かなりのイケメンで、下半身はぼろ切れのような布を巻いている。


 こいつから感じる力はサタンと同じく強そうな人物だとみゆきには分かった。


「お前はルシファー」


「私の名を知るものは誰だ?」


「お前も魔王に操られているのだな?」


 ルシファーって天界の神の域に立つ者だ。サタンに限らずこんな奴まで操ることが出来るなんて魔王はいったい何者だろう?


「おい、お前ら三人は先に行け、こいつは私が食い止める。食い止めた後私も後からついて行く」


 とサタンは行ったので、みゆき達はサタンの言うとおり、ルシファーをサタンに任せて三階の最上階へと向かった。最上階に辿り着くと門の前に大物のモンスターがいた。


「お前も魔王に操られているのか?」


「私は魔王様の直属のミノタウロス。ここから先へは行かせぬ」


 このミノタウロスと言う物はサタンとルシファーに比べるとそんなに強い人物じゃないことが分かった。だがみゆき達の邪魔をするならば容赦はしない。コテンパンにやっつけてやる。


 ミノタウロスは炎を吐いたがそのような攻撃などみゆきには通用しない。


「なぜだ。なぜ私の攻撃が効かない」


「それはお前が弱すぎるからだよ」


 貴之がそう言って漆黒の炎であるイービルプロフェットを放った。するとミノタウロスは醜い咆哮を上げながら消え去った。


 この門の先に魔王はいる。魔王を倒せば、この冥界は平和になると聞いている。サタンがいなくてもみゆきと貴之なら魔王を倒すことが出来る。


 その重たい門をみゆきと貴之で開けた。


 その先には黒い外套を着た人物が立っていた。


「お前が魔王か?」


「・・・」


 魔王かどうかは分からないが奴は黙っている。


「質問に答えろ」


 しかし魔王なのか分からないが黒い外套をかぶった人物は黙っている。


 すると黒い外套をかぶった者が右手を挙げてその手を右へ動かした。するとキリがナイフで切りつけて来た。


「どうしたんだよキリ!」


 キリは何者かに操られていることは分かった。キリはナイフを切りつけてくるがみゆきはキリに危害を加えないようにナイフを振り回すキリをかわしながら黒い外套を被った人物の洗脳を解くことにする。


 だが、黒い外套を被った人物はそんな余裕など与えないかのように、みゆきに攻撃を仕掛けてきた。それは漆黒の炎だった。


「貴之、キリを頼む」


 そう言うと貴之はキリの洗脳を解く事に専念する。みゆきはこの黒い外套を被った者の相手をする。漆黒の炎を放つならこっちは純白の炎をお見舞いしてやる。だがその漆黒の炎はサタンの放つような甘い物ではなかった。純白の炎はこいつには通じないのかみゆきのホーリープロフェットはかき消されてしまった。


 こいつにはみゆきの純白の炎が通じない。まさかこいつが魔王なのか。


「いかにも。私が魔王だ」


 この魔王はみゆきの心も読めるのか?こいつはやっかいな奴を敵に回してしまったようだ。みゆきだけでは敵わない貴之の方を見ると、やっとキリの洗脳を解きキリは気絶している。瞬時にキリの荷物からポーションを取り出してみゆきはそれを飲み干した。すると力が沸いてくる。


「使うが良い。お前達の力を存分に」


 魔王はまた右手を挙げてそれを右の方に動かした。


「その手はもう通じないよ」


 そう言ってみゆきはホーリープロフェットの力を駆使して純白の炎を解き放った。すると純白の炎は魔王の外套を燃やし尽くして、魔王は露わになった。その姿はこの世の者かと言うどの気持ちの悪い姿をしている。


「私の姿を見たのはお前達が初めてだ。私をここまで追い詰めるとはさすがはキャリアスを相手にした事だけの事はある。お前達はキャリアスから母親を助けるためにここまで来たのであろう。キャリアスだけを相手にして帰って行けば良かったのだ。この冥界の平和を取り戻そうなんて考えるからこのような事になるのだ」


「このような事と言ってもまだ。決着はついていないだろう」


「もう決着など、ついたも同然だ」


 そう言って魔王は漆黒の炎を解き放ってみゆきはそれを回避した。


 みゆきの純白の炎が効かないなんてだったら貴之の力を借りるしかない。


「貴之力を貸してくれ」


「もちろんだよ」


「「はあああああああああああああああああああああああ」」


 みゆきと貴之がシンクロする。これはカタストロフィーインパクトを粉々にした時のシンクロ技だ。


「使うが良い。すべての力を使うが良い」


「そうさせて貰うよ」


 そう言ってみゆきと貴之の漆黒の炎と純白の炎が混じり合い、それを魔王に解き放った。それが魔王に直撃した。


 やったか?と思った。しかし、魔王はまだ瀕死の状態だった。


「まだ、生きてやがったのか?」


 と貴之は悔しそうに拳を握りしめる。


「貴之、もっと力を高め合うんだ。カタストロフィーインパクトを消滅させた時のように」


「そうはさせぬよ」


 そう言ってみゆきと貴之が出したカタストロフィーインパクトを消滅させた時と同じような技を使ってきた。みゆきと貴之はそれをもろに浴びてこれほどの熱さを感じたことのないような痛みを感じた。


 だがみゆきと貴之の真似をしたならみゆきと貴之はそれに耐える事が出来る。みゆきと貴之は負けるわけにはいかないんだ。


 魔王を倒して、冥界の平和を取り戻して、それからキャリアスからお母さんを助けに行くのだ。魔王がこんなにも強いとは思いもしなかった。もしかしたらあの死神様以上に強いんじゃないかと思った。


 体がものすごく熱い。心の芯まで燃え尽きるような熱さだ。みゆきは負けるわけにはいかない。誰が相手でもみゆきと貴之は負けるわけにはいかない。するとみゆきの体内から純白の炎が飛び散り、その純白の炎は魔王に飛び散った。


「ぐわあああ、何だ?この熱さは」


 そして魔王が放ったカタストロフィーインパクトをも壊すほどの炎は止んだ。


「みゆきは負けるわけにはいかないんだ。魔王覚悟しろ!」


 すると背後からものすごいエネルギーを持つ気配がした。


「我々も参戦するぞ」


 何とサタンとルシファーまでがみゆき達に仲間入りしてくれた。


「魔王よ、よくも我々神々を利用してくれたな。この代償はかなりつくと思え」


「くっ、やっかいな奴らが私にたてつこうなど百万年早いわー」


 魔王はみゆき達が先ほど放ったカタストロフィーインパクトを消滅させるような黒と白を混ぜた灰色の炎を解き放った。しかしルシファーとサタンがそれを食い止めた。さすがは天界と地獄の王の力といったところかみゆき達にとってこれは最高の仲間だと思った。


「勘違いするなよ人間達よ。我々はあの魔王に操られた事に腹を立てているだけだ」


 みゆきの心を読んだのかサタンは言う。それでも良い。目的は魔王を倒すこと、その意志は同じだ。


 みゆきと貴之も反撃に入った。


 みゆきと貴之の力はレベルが上がっている。みゆきと貴之はカタストロフィーインパクトを消滅させるとき互いにホーリープロフェットとイービルプロフェットを互いに高め合い強くなっていったのだ。


 そんなみゆき達は負けるわけがない、サタンもルシファーも魔王を倒すことは同じなのだから、この四人の力合わせれば魔王を倒すことが出来るかもしれない。


「ルシファーサタン、力を貸してくれ、四人の力を合わせれば魔王を倒すことが出来る」


「それは名案だ。貴様達冥界の者の事など、どうでも良いことだが魔王を倒すと言う事に関しては力を貸そう」


「よし、四人の力で魔王を倒そう」


「「「「はあああああああああああああああああああああ」」」」


 みゆき達は神をも超える力を持っている魔王を倒そうとしているのだ。なるほど、あの死神様の言うとおり、魔王は神をもの力で凌駕する意味が分かってきた。だから地獄の王のサタンと天界の王のルシファーを操る事が出来たのだ。


 みゆき達はそんな神と肩を並べられるほどの力を持つことが出来た。これは凄いことだと思う。そう思うとテンションが上がってきて、この神々をも匹敵するみゆきと貴之と神々であるサタンとルシファーの四人の力を合わせて魔王を倒せる事が出来る。


 もはやこれらの四人の力は神をも超える力であり、魔王もこの力には敵わないだろう。


 みゆきと貴之とサタンとルシファーの力を合わせた四人の力で魔王を倒そうとみゆき達は思っている。みゆき達の恐ろしさを魔王に解き放つんだ。力が、もはや人間の体では持ちこたえられないほどの力を放出しようとしている。でもみゆきの体は普通の人間の体とは訳が違う。肉体は魂の牢獄だと言った人物がいるがそれは本当の事かもしれない。


 力がどんどん増していく。みゆき達は負けるわけにはいかないんだ。魔王を倒してみゆきと貴之はお母さんを助けにいくのだ。


「何だ?力が私をも超える力が増している」


 おののく魔王。


 そして私達の力で城は壊れて、空に竜巻のような物が飛んでいる。とんでもない力をみゆき達は魔王に放とうとしている。


 みゆきは魔王に眼視してみゆき達の恐ろしさを魔王に伝えた。魔王を倒したら次はキャリアスだ。とにかく今は魔王を倒すことに集中しなければならない。魔王よ、絶対にお前だけは許しはしない。


 そしてみゆきと貴之とルシファーとサタンの四人の力が合わさった。その力を魔王に直撃させる。


「おのれえ、この神をも超える力を持つ魔王に向かってこのような攻撃を仕掛けてくるとは?」


 この力の本体はみゆきのホーリープロフェットが要となっている。だからキリや奴隷となったエルフや人間達には害はない。害があるのは魔王の直属のアンデット達だけだ。みゆきのこの最大で最高の四人の力で魔王を倒すのだ。魔王は邪悪そのものの人物だ。これほどの力を浴びて魔王はただでは済まないだろう。いや済まされない。絶対に魔王を倒してこの世の中を平和にしてキャリアスからお母さんを取り戻しにいくのだ。魔王はそのついでにしかない。


「さあ、魔王よ、覚悟は出来ているだろうな?我々神々をここまで愚弄したことを後悔させて貰うぞ」


 サタンは言う。


「さあ、魔王、これがみゆき達のパワーだ。メテオストライク!!!!」


 みゆき達四人は魔王にカタストロフィーインパクトを超えるメテオストライクを浴びせる。すべては聖なる力だ。魔王は邪悪その者だから、このメテオストライクを喰らったらひとたまりもないはず。


 そしてメテオストライクは魔王に直撃した。もはや悲鳴など聞こえないほどの力が放出され魔王は跡形もなく消えていくだろう。


 魔王よ、今思えば楽しかったよ。お前を倒す度に色々な出会いがみゆき達を経験させて貰ったよ。この事もきっと想い出に残るのだろう。


 そして光りがさして魔王が振ってきた。


「あぐっ、あぐ」


「我々の力を浴びながらまだ生きているとは」


「待ちなよ。サタン。こいつにはもう何も出来ないよ」


「だが小奴は我々の敵だ。息の根を止めねば」


 みゆきの最大で最高のホーリープロフェットを浴びてもまだ生きていることはこいつにも善良な心を持っているのだろう。これが魔王の善良の名残なのかもしれない。でもサタンの言うとおりこいつは何をするか分からない。でもみゆきのホーリープロフェットは善良な心を焼き尽くすことは出来ないだからここは貴之に任せることにする。


「貴之、こいつにとどめを刺してくれ」


「分かった」


 するとみゆきと貴之のそれぞれの水晶玉はサッカーボールぐらいの大きさに変化していた。


「ゆ、許さぬぞ。貴様ら。この魔王様をここまで追い詰めるとは」


 すると魔王は手を上げて「絶対神よ。今こそ我に力を」と言っていたが、みゆき達はビビった。それにルシファーもサタンもビビっている。絶対神とはいったい何者なのか?


 だが何も起きなかった。


 するとキャリアスが現れて、みゆきと貴之は身を構える。


「キャリアス、みゆき達のお母さんは無事だろうな」


「無事だとも。お前達の母親は絶対神をキャリアスの物にするために必要だ。それに・・・」


 キャリアスは満身創痍の魔王を見た。するとキャリアスは空から隕石を魔王に喰らわした。どういう事だ。魔王はキャリアスの幹部だと聞いている。それなのに・・・。


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