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すべての力を出し切るみゆきとアリウス

アリウスは力の亡くしたみゆきに漆黒の剣を振りかざそうとしている。みゆきは万事休すと思って、みゆきは覚悟を決めながらその目を閉じた。もうダメアリウスにやられてしまう。

 しばしの時間が経過して、もうみゆきはアリウスの剣の餌食になっているはず。どうして何も起こらないのだろうとその目をおもむろに開くとリリィが漆黒の炎の剣で刺されていた。

「リリィ!!」


 しかもリリィはアリウスの剣で急所である心臓を貫いている。


「フン、こんな役にも立たない人間を助けるアラタト人は何と愚かな者だろう。そろそろカタストロフィーインパクトはこのアラタトごと地球に衝突する。仲間を惜しむ時間ならあの世でするんだな」


「リリィイイイイ!!!」


 そう叫ぶと体中が熱い、まるで太陽の中心にいるかのように胸が熱くなってきた。


 今、敵を取るからね。こうでも、しないとリリィの力が発揮できないなんて本当にみゆきは役に立たないなんて。みゆきはあの時の事を想い出す。一緒に二人だけのユートピアに行こうと約束した瞳ちゃん。瞳ちゃんが殺されそうになったときに、発動したみゆきのホーリープロフェット、必ず、みゆきはリリィの敵を討つ。


「アリウス、覚悟は出来ているだろうな。お前はただで殺しはしない」


 そう言ってみゆきの純白の炎を最大限に上げて、アリウスに太刀打ちする。


「うわわわわわわ」


 体中が熱い、みゆきはこの自分から放った純白の炎に自滅してしまうかもしれないほどに、でもそれはみゆきの怒りでもあるんだ。こんな時にしか発動できないホーリープロフェットもみゆき自身ももう入らない。カタストロフィーインパクトがこの世に衝突してもそれでも良い。


 凄い、このパワーは何だろう。何だ。みゆきのホーリープロフェットの力が沸き起こってくる。


 みゆきはアリウスを許さない、それにひと思いには殺さずにじわりじわりと苦しみを与え続けてぶち殺してやる。


 どこからか声が聞こえてくる。「いけませんみゆき。アリウスを殺すことは」


「どうしてお母さんはアリウスの肩を持つの?こいつはみゆきの親友とも呼べるリリィを殺したんだよ。そんな奴お母さんが許してもみゆきは許す事は出来ないよ」


 そう叫びながら、みゆきはどんどん純白の炎を放出した。そして純白の炎を剣にアリウスに立ち向かった。


「ハッハッハッ、リリィを殺された事がそんなに悔しいか?」


「アリウス、お前だけは絶対に許さない」


 みゆきのスピードも目にも映らないスピードでアリウスに立ち向かった。


 みゆきはアリウスの手をもぎ取ろうとして、腕に純白の剣を振りかざすとアリウスは漆黒の剣でそれを回避しようとしたところ、みゆきの純白の剣はアリウスの漆黒の剣を切り裂いて、腕に直撃して、アリウスの腕を切り落とした。


「ぐあああああああああ」


「アリウス、お前は楽には殺さないよ、じわりじわりとなぶり殺してやる」


「くそっ、まだそんな力を残していたのか?」


「アリウス、お前がみゆきの大事な友達を殺した報いを受けるが良い」


「だったら、こっちも本気でお前を殺す事にする」


 するとアリウスからすさまじい漆黒のパワーがみなぎっている事が理解できた。


「出すが良いさ。お前の秘めたるパワーを」


 アリウスは私がもぎ取った腕が再生していく。そんなパワーまで隠し持っていたのか、でもみゆきはお前と差し違えとも殺してやる。


 みゆきも底知れぬパワーがみなぎってくる。みゆきが受けたアリウスの傷が癒えていく。底知れぬみゆきのパワーがみなぎってくる。


 みゆきとアリウスはまさに互角、底知れぬパワーを互いに秘めて、互いに対立する。リリィの敵を討たないといけない。


 もうお母さんの声は聞こえなかった。もうカタストロフィーインパクトがこのアラタトの地に降り立ち、アラタトごと地上に落ちて何もかもなくなっても良い。リリィの敵を討ちたい。みゆきの大切な仲間をアリウスに殺されてしまった。


 全力でみゆきはアリウスを殺す。それも楽には殺さない。この無限とも言えるホーリープロフェットの力をみゆきは放出する。


 そして力が互いにみなぎってきたところ、みゆきはアリウスに切りつけた。アリウス、お前だけは絶対に許しはしない。


 みゆきはアリウスにその純白の剣をアリウスに向かって立ち向かった。


 すると今度はアリウスの剣を断ち切ることは出来ず、アリウスもみゆきのように力を蓄えることが出来るみたいだ。聖なる心と邪悪な心がぶつかり合っている。


「うわあああ」


 そう雄叫びを上げながら、アリウスを切り裂こうとするみゆき。だがアリウスは漆黒の剣でそれを防いだ。


 この戦いはどちらかがバラバラにならないと終わらない感じだった。まさにみゆきとアリウスの力が拮抗している。まだだ、まだみゆきの怒りのパワーはなくならない。みゆきは無限の力を手にした。リリィの敵を討つためにみゆきはアリウスを殺す気でホーリープロフェットである純白の剣でアリウスにとどめを刺す。


 みゆきとアリウスは力が拮抗している。互いに純白のみゆきの剣と漆黒のアリウスの剣がこぜりあっている。


「うあああああああ」


 どんどんみゆきのパワーが上がっていく。アリウスお前だけは許しはしない。それに楽に殺しはしない。じわりじわりと純白の剣でアリウスを八つ裂きにしてやる。


「うおおおおおおお」


 アリウスも力を蓄えているようだ。でもみゆきは負けない。絶対に負けるわけには行かないんだ。リリィの敵を討つまでもうカタストロフィーインパクトがアラタトに落ちようとしている。でもみゆきにはもうそんなの関係ない。すべてのパワーを放出させてみゆきはアリウスを打つ。


 するとどこからか声が聞こえてくる「そうです。互いにすべてのパワーを出し切るのです」とお母さんの声が聞こえてきた。言われなくても分かっている。アリウスを殺すのはみゆきだ。もっともっと力を蓄えてアリウスを打つ。


 もうメグさんも流霧さんもみゆきとアリウスの戦いに参戦するほどの力はないはず。だってみゆきはそれさえも凌駕する力を得たのだから。


 アリウスは不敵に笑いながらみゆきを見ている。


「ハッハッハッ楽しいねえ。出し切るが良いさ。その力を、さすれば僕の力も増す」


「笑っているなんてずいぶんと余裕を見せてくれるじゃない。でもみゆきは負けたりはしない。絶対にお前を八つ裂きにしてやる」


 一瞬割れたガラスの破片で自分の姿を見てみると、みゆきは鬼とも呼べるおぞましい形相をしている。でも今はそんな事を気にしてなんかいられない。アリウスを殺すのはみゆきだ。

「覚悟しろ!アリウス。お前を殺すのはみゆきだけだ」


「僕を殺すだと、何寝言を言っている。お前は僕の手で殺すのではない。カタストロフィーインパクトに消滅させられるだけだ」


 もうカタストロフィーインパクトはこちらに向かって、みゆき達を殺そうとしている。


「カタストロフィーインパクトはもうどうでも良い。お前はあの世で永遠に地獄の業火を浴びさせてやる」


 まだだ。まだみゆきの本気はこんな物じゃない。もっと心の奥底から出し切るのだ。みゆきの秘められたパワーを。そしてアリウスを絶対に殺してやる。アリウスの息の根を止めてやる。カタストロフィーインパクトが衝突しようがもうそんな事はどうでも良いのだ。


「はああああああ!!」


 凄いパワーがみなぎってくる。まるでアリウスを殺せと言うように。みゆきは負けない。絶対にアリウスを殺してやる。


 アリウスも同じようにパワーを蓄えている。でもみゆきはアリウスに何て負けはしない。


 まだだ。まだ。力を蓄えられる。みゆきは負けない。もうカタストロフィーインパクトはもうまもなくアラタトごと地上に降り立ち、地球を滅亡させるだろう。でもみゆきはアリウスを殺すまで時間はある。その間に最大限の力を放出させアリウスを殺してやる。アリウスお前だけは許しはしない。最大限の力を出して、アリウスを殺してやる。


 アリウスはお母さんによるとみゆきの双子の弟だと言っている。でも、だからってみゆきは許さない。邪悪な心に身を委ねてみゆきの大切な仲間を殺してしまったのだから。絶対に許しはしない。


 まだカタストロフィーインパクトが地球に衝突するまで時間はある。その前にアリウスを殺してやる。みゆきにはそうするしかないのだ。アリウス、絶対にお前だけは許しはしない。お前を死よりも苦しい目に遭わせないとみゆきの気が収まらない。


「はあああああ」


 みゆきは純白の剣をアリウスに振りかざす。しかしアリウスは、「うおおおお」と叫びその漆黒の剣でみゆきの純白の炎の剣を受け止めた。


 どういう事だ。アリウスも力を増しているのか?ならばみゆきもまだまだ本気ではない。心の奥底に眠るパワーがみゆきのホーリープロフェットの力を増幅させる。


 その力を増幅させながら、アリウスに攻撃を仕掛ける。


「とりゃああああ」


 みゆきにこんな力が眠っていたなんて思っても見なかったことだ。今度はアリウスを八つ裂きにしてやろうと何発も何発も攻撃を仕掛けた。だがアリウスもみゆきと同じように力を増して、漆黒の剣でそれを回避した。


 いったん形成を取るために、みゆきはアリウスから離れて、まだまだ力が沸いてくる。


 何だ。まだ力が沸いてくるのか?お母さんの言うとおりその力を放出させ、アリウスに対抗してやる。みゆきの予言ではカタストロフィーインパクトがアラタトごと地上に降り立つまで後三十分それまでにみゆきはアリウスを八つ裂きにしないと気が済まない。


 リリィ、絶対にあなたの敵は討つからね。たとえ私達人類が滅亡してもあなたのリリィの敵は絶対に打つから。


 そう思うとみゆきの力が増してきた。凄いこれがみゆきの力なのか?もっとだ。もっと力を出し切るんだ。純白の炎がみるみる増大していく。


 それに相手をしているアリウスの力も増大している。みゆきの体はもうその力に耐えられなくなって壊れそうになっているような感じがしている。そうだ。壊れてしまっても良い。カタストロフィーインパクトはそこまで近づいてきている。リリィはきっと天国に行くだろうな、みゆきはきっと地獄かもしれない。あの世に行っても会えないかもしれない。でもみゆきはせめてリリィの敵だけは討つよ、絶対に。だからアリウスお前だけは絶対に許しはしない。


 みゆきの力が増大していくと共にアリウスの力も増大していく。みゆきが光ならアリウスは闇と言う訳か?そんな事はどうでも良い。みゆきはもはや光をも超えるスピードで純白の剣をかざしに行く。しかしみゆきの光よりも早い力をしのいでアリウスは漆黒の剣で迎え撃つ。これだけパワーを増大してもみゆきはアリウスを超えることなく互いに拮抗している訳か。


 アリウスの方も光をも超える力でみゆきに立ち向かう。でもみゆきはその純白の剣で防ぐ。みゆきは負けるわけには行かないんだ。絶対にみゆきはアリウスを楽には殺さない。じわりじわりとアリウスを拷問にかけて苦しめて殺してやる。


 するとアリウスは漆黒の剣から弓に変えてみゆきに攻撃を加えてきた。しかも何発も何十発も、地上のみんなが危ないと思った。でもみんなもうカタストロフィーインパクトで滅亡してしまうのだ。アラタト人やメグさんや流霧さんもどうせみんな死んでしまうのだ。今更助けに行ったところでどうにもならないのだ。だからせめて犠牲になったリリィやアラタト人にメグさんや流霧さんに申し訳ないが、アリウスを倒す事で勘弁して欲しい。


 こいつだけは許してはいけないとみゆきは思っている。出来ればアラタト人も地上の人間達も助けたいと思う気持ちはあっても、もはやカタストロフィーインパクトはアラタトごと地上に上陸してしまうだろう。今更アリウスがみゆきの仲間達を殺しても、どうせみんないなくなってしまうのだ。


 だからみゆきも純白の剣から純白の弓に変形させてアリウスを迎え撃つ。


「そっちがその気ならこっちも容赦はしない。覚悟しろ!アリウス!」


 アリウスはみゆきの仲間達を打とうとしているが、もうそんな事は言っていられない。みんな死んでしまうのだ。


「お前は仲間がやられてもどうにも思わないのか?」


「どうせ、カタストロフィーインパクトでみんな死んでしまう。だからみゆきはお前だけを地獄の業火でぶち殺してやる」


 また心から熱い物がこみ上げてきた。みゆきは何回覚醒しているのだろう。


 すると何だろう。みゆきの源であるホーリープロフェットの玉がみゆきのポケットから飛び出していった。そしてアリウスの源なのかアリウスの漆黒の玉がみゆきのホーリープロフェットの玉が合体した。


 するとみゆきはこれほどもないほどに心の奥底から激しい熱さに消滅してしまうんじゃないかと思うほど白き炎が沸き起こってきた。


 アリウスの方を見てみると、アリウスも同じように苦しんでいた。


 いったいアリウスとみゆきの間に何が起こったと言うのだ?


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