4 学校で学ぶこと
学校に入学して学ぶことは解剖学や病理学、成人看護、薬理、書くとキリがないのでこれぐらいにしますが、本当に様々なことを学びます。
ですがなによりも難しい漢字が多くて、まずはそれを覚えるのが大変です。
しかも罹患や疾病、咳嗽に含嗽と、普段使わない漢字ばかり。
私は最初の頃、教科書にふりがなふってました。
一応、言葉の説明を入れておきますね。興味ない人はこの部分はスルーしてください。
罹患は病気にかかること。
疾病は病気のこと。
咳嗽は咳のこと。
含嗽はうがい。
なんでこんな難しい言い方をするのだろうと頭を抱えてました。
そうかと思えば薬理学では、薬剤の名前がほとんどカタカナ。これはこれで覚えにくい。
しかも薬には総称名と一般名があるんです。
ジフェンヒドラミンも一般名はレスタミンですし、ラシックスも一般名はフロセミドです。これらを覚えるのは本当に混乱の極みでした。
ちなみになぜ一般名が違うのかというと、製薬会社が開発して発売するときに一般的に分かりやすい名前にするからだとか。
個人的に一番好きな薬剤名はヨーデル。なんの薬かは言わなくてもわかりますよね? そうです、下剤です。
ヨーデルはさておき、そんな色々な学科を学ぶ中で私が一番乗り覚えやすいと思った学科は看護技術でした。
すでに病院で助手として働いているわけですし、処置で使う機器の消毒なども行っているので、機器や物品の名前とかも覚えるのは早かったです。
そんな看護技術で一番最初に学ぶのは清潔と不潔。
私見ですが、たぶん医療に携わる人たちと一般の人たちでは、清潔と不潔に対する感覚や扱い方がまるで違うと思います。
この扱いを間違えると大変なことになるので、一番最初に徹底的に叩き込まれます。
一般的には清潔なシーツと使ったりしますが、私たちが使う清潔とは未使用のものや滅菌されているもの、未開封のものを差します。
不潔はその逆で使用済みのものや滅菌されていないものだったり、開封済みのものを差します。
例えば、滅菌したものを開封したときに下に落ちてしまったら『それもう不潔だから捨てて』ってな言い方をします。
これは一般的には言わない言い方なのではないかな? と思います。
それに不潔ってなんだか言われるときつい言葉じゃないかと個人的には思うんですよね。だから、最初は不潔と言うのに少し抵抗ありました。
今はまったく抵抗ありませんけど。
あと、看護技術でシーツ交換等も学びます。私が学んだ頃は、シーツが何種類もあったりしてその名前を覚えたり、シーツの開き方から掛け方まで学ばされました。
ですが、すでに病棟に配属されていて下手すると一日に四十床ぐらいシーツ交換をしなければならなかったりするので、いつの間にか覚えてしまいます。
そういう意味でも、臨床に出るって本当に大切なんだと思いました。
余談ですが、旅館って布団敷いてくれるじゃないですか。彼らは時間がないので適当にシーツ掛けるんですよね。
医療従事者同士で旅行くとそれを見ていて『シーツの掛け方がなっとらーん!!』って話になったりします。




