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大団円


「お世話になった。シャギ、オウバ」


 杏奈の肩に乗るトカゲ姿の俺も、彼女に倣って一緒に頭を下げた。

 俺と杏奈は今日、長い間お世話になったアイス姉妹の下を跡にする。


「こちらこそありがとうね。またいつでも気軽に遊びに来てね」


 姉のシャギはそう言い、


「姉さまの仰る通り。でも、その時はまた働いて貰うからね?」


 妹のオウバははにかみながら言った。


「うん。ミキオくんと上手く行くと良いね、シャギ?」

「も、もう! 杏奈まで! アイツはえっと……」

「姉さん? さっさと認めてくださいよ。情けないですよ? あっ、ちなみにオウバはウィンドくん大好きですから安心してくださいね」


 すっかり仲良くなった三人の会話に、俺はほっこりとした気持ちを得た。

人見知りが凄かった杏奈も、アイス姉妹と一緒にいて、いい意味で変わった。

それが凄く嬉しかった。


「杏奈、そろそろ行こっか?」

「うん!」


 俺の伝心を受け取った杏奈はポインと胸を揺らしながら大きくかぶりを振った。

そして後ろで荷物を背中に積んで待っていたグレーターグリフォンへ飛び乗る


「シャギとオウバもいつか遊びに来て!」

「シャーッ!」


 俺が飛び立つ意志を送るとグレーターグリフォンは翼を羽ばたかせて、大空へ向けて飛び立つ。


「「精霊様! 杏奈! ありがとう! またね!」」


 俺と杏奈はアイス姉妹に見送らながら大陸の沿岸へ向けて旅立った。


 目下に広がる雄大なシュターゼンの領土。

あちらこちらに戦乱の跡が見えた。

 だけども人々は復興に向けて、崩壊した村を立て直し、荒果てた交易路を元に戻そうと必死に働いている。


 そんな人々の上を飛び越えて、グレーターグリフォンは、海岸地帯へ達した。


 未だに青い海には瓦礫ばかりが浮かんでいて、崩壊したリヴァイアの神殿はそのまま。そして崩壊した神殿の上に、ニムとユウ団長の姿をみつけて、俺はグレーターグリフォンを、そこへ着地させた。


「ようこそおいで下さいましたシュターゼンの精霊様、そして巫女様。お待ちしておりました」


 ユウ団長が迎えてくれた。鎧姿も良かったが、海のように青いローブも良く似合っていると思う。


「ほら、ニム様も」


 ユウ団長は青い法衣を纏ったニムの背中を押す。


「あ、あの……えっと……杏奈と精霊様は、そのぉ……本当に良いの?」

「問題ない。シュターゼンの王様もオッケー出してくれた。それにこれがトカゲと私の判断だから」


 杏奈はそうよどみなく答えると、ようやくニムの顔にいつも明るさが宿った。


「わかった。ありがとう。それじゃあみんなでリヴァイアを盛り立てていこうね!」

「うん!」


 杏奈とニムは互いに硬く握手を交わす。


「水の精霊ウンディーネとしても、炎の精霊サラマンダ―とその巫女の助力に感謝いたします。願わくばもう二度とシュターゼンとリヴァイアが争わないことを切に願います」


 ユウ団長こと、水の精霊ウンディーネもそう言ってくれていた。


 どうやらユウ団長はニムを”水の巫女”として契約したことで、一命を取り留めたとのことだった。

 そうして正式な”水の巫女”となったニムは、生まれ育ったシュターゼンを離れて、亡国だったリヴァイアを復興させるのだという。

 そして俺と杏奈はもう二度と、シュターゼンとリヴァイアが争わないよう、状況が安定するまで、復興を手伝うことにしていたのだった。


「ニムが女王様……違和感。大丈夫?」

「だ、大丈夫だって! これでもシュターゼンの第三皇女だったんだからぁ!」

「ホントに大丈夫?」

「だからぁ!」


 そして始まったいつもの杏奈とニムの言い争い。

喧嘩する程仲が良いとは良く言ったもの。

 きっとこの二人なら喧嘩しつつも、いいコンビで良い国を作ってくれると信じてやまない。


 だけどもしも何かがあったら俺が二人を助ける。


 なんてたって俺は――


 トカゲ? イモリ? いえ、炎の精霊サラマンダー! なのだから!!



おわり


これにて本作は終了です。長い間ありがとうございました。駆け足ですみません。


 現在好評連載中の『パーティーを追い出された元勇者志望のDランク冒険者、声を無くしたSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される』をよろしくお願いいたします!


執筆済み100%完結保障の作品です。またそちらでお会いしましょう!

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