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没ネタ1

※没ネタの墓場



□乳談義□(会話文のみ)



「マティウス君てロリコンなの?」

「何でだよ!?」

「じゃあ貧乳好き?」

「お前は突然何を言っているんだ」

「だっていつだったか、私の体には全然興味ないって言ってたじゃない。このナイスなバディを持つタニヤちゃんの体に興味がないって、つまりそういうことなのかなーって」

「何が『ちゃん』だ。俺より年上のくせにいいいたたたたたた痛ぇなおい! デッキブラシは人の顔に対して使う物じゃねーだろうが!」

「乙女心を理解しない男に天誅をくだしたまでよ。で、実際のところどうなの?」

「それを聞いてどうすんだよ」

「んー? ただの好奇心?」

「あほくさ。んなことお前に言う義理はない」

「やっぱりロリコンなんだー?」

「ちげーよ! そもそもティアラと俺は二つしか離れていないんだぞ! 二歳差は世間ではロリコンとは言わねーよ!」

「いや年齢の話じゃなくて、見た目の話ね。姫様って凄く小柄じゃない。長身の君と並ぶと青年と少女というか、身長差が犯罪臭いというか」

「俺らそんな目で見られてたのか……」

「だから仮に姫様以外の人と付き合うことになった場合、君は十歳くらいの女の子でもいけるのかなーって」

「いけるわけねーだろうが!?」

「そうなの? 君の好みのタイプって、背の低い子と胸の小さい子限定て感じだから子供でもいけると思ったのだけど、違うのね?」

「俺を勝手に犯罪者にすんな! そもそもお前は何もわかってない!」

「え?」

「子供は胸は小さくて当たり前だろうが。まだ成長してないんだからな。俺は『大きくならなかった』胸が好きなんだよ!」

「あぁ…………」

「胸の大きい奴と自分のを見比べてしゅんとしてる様子とか、斜め掛けにした鞄の紐が全然くい込んでいないところとか、寝転がるととほぼ平らなのに感触はちゃんと柔らかいところとか、そういうのがいいんだよ!」

「わかりやすい説明どうも……」

「そもそもお前が聞いてきたんだろうが。引くな」

「あぁ、ごめん。まさかこんなに熱く語ってくれるとは思ってなかったものだから。でもさぁ、姫様もまだ十六なんだし、これから成長する可能性もあるわけじゃない? もし大きくなったとしたら、マティウス君的にはどうなの?」

「………………」

「あれ? もしかして悩んでる?」

「乳に貴賎(きせん)無し!」

「結局姫様なら何でもいいってわけね。ご馳走様……」





□矢印□



『マ→テ』


 そう書かれた一枚の紙を、タニヤが得意気に俺に見せてきた。


「何だその暗号みたいなのは?」

「マティウス君と姫様の関係を、わかりやすく表してみました」

「…………」


 つまり『マ』っていうのは俺の名前で『テ』はティアラのことか。で、矢印は俺の気持ちが一方通行なことを意味している、と……。

 間違っていないだけに文句が言えない。


「……いや、こうだな」


 アレクがペンを手に取り、タニヤの書いた記号の上に何やら付け足していく。


『マ→→→→→→テ』


「おぉ! 確かにそうね!」

「やめてくれ。何か俺急に恥ずかしくなってきたからやめてくれ」

「君のその反応で私はやめないことを決心しました」

「最悪だなお前!?」

「てわけでどんどんいくわよ。仮に君の気持ちが成就した場合、こうなりそうよね」


 タニヤはさっきよりも活き活きとした顔で、さらにペンで付け足した。


『マ→→→→→→←テ』


「これは愛が重いと言われて捨てられるパターンだな」

「ぐおあぁッ!?」


 アレクの容赦ない一言が俺の心を深く抉る。彼女に捨てられないためには、もう少し控え目にした方がいいのだろうか。でもティアラに対する俺のこの熱い想いは、そう易々(やすやす)と抑えられるものではないッ!

 ――って、そもそもまだ彼女と付き合ってもいないんだから、今からこんな心配をしなくてもいいのではなかろうか。


「ちなみに私の理想はこれね!」


『マ→→→→→→テ→→←ア』


「……オレも入るのか」

「っつーかこれ二人両思いじゃん! 完全に俺いらねー奴じゃん!?」

「そこに何とかして君が食い込む様子を観察したいのよ」


 そういやこいつ、以前俺達を三角関係にしようとしてたが、こういう魂胆があったのかよ。


「食い込むってどういう意味だ。こうか?」


 疑問を口にしながら、アレクがタニヤの書いた物にさらに矢印を付け足していく。


『マ→→→→→→テ→→←ア

 ↓→→→→→→→→→→↑』


「いや、それ二股じゃん! 二人まとめて頂いちゃおうとしてるただの最低な奴じゃねーか! ていうか実はお前、俺に気持ち向けられてーとかそんな乙女っぽいこと考えてたの!?」

「そんなわけないだろうがお前オレの槍に刺されたまま殴り殺されたいのかむしろ死ね」

「サーセン……」


 息継ぎをせず氷のような目で一気に言い切ったアレクに、俺はガタガタと震えながら謝罪の言葉を吐くしかなった。




※携帯で見ると意味不明なので没。

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