星は2度落ちる
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「……ああ、ラウレーリンか。どうかしたのか?」
「!? ……ハインリッヒ、何も覚えてないのね?」
「何も覚えてない? どういうことだ?」
「畑で倒れていたそうよ。……正直な所、もう長くはないそうね。医者にも見せたけれど、悪い所はないそうよ。本当に寿命なのね。というよりも、もう目を覚まさないって言われていたのよ?」
「そう、か。じゃあ、これが最後になるのか。……65歳まで生きたけど、大した事をやれたって思いは、あるな。平民から始まって、ここまで来たんだから」
「そうね。もう十分よ。ゆっくりと休みなさいな。後は孫たちが何とかしてくれるわ」
そうだな。2度目の人生、ここまで生きただけでも凄いと思う。ここまでやれたんだ。悔いは、多少はあるけど、それでもやってやったって感じがある。
錬金術も昔以上に発展出来たって思いがある。昔はエリクサーとエリクシールで止まっていたんだからな。その先を作れたってのは大きいだろう。
誰も出来なかったことをやってのけたんだ。これ以上に何を望むのか。出来なかったこともあるけど、それでも、十分に生きたと思う。
曾孫の顔は見たんだったか? ……忘れてしまった。駄目だな。完全にボケが始まって来てたのか。ああ、ついにここまで来てしまったんだな。
長くはない、か。これもまた人生だよな。2度目なんだけど。不思議と、死ぬのが怖くはない。やり遂げたことが大きいからだろうな。
「ラウレーリン、そろそろ、寝る事にするよ。今まで無理をかけた。ありがとう」
「お礼をいうのはこちらの方よ。もう少しこっちでやり残したことがあるけれど、直にそちらに行くわ。待っていてというのも何だけれど、待っていてくれるわよね?」
「当然だろう? ずっと待っているよ。ずっと。でも、そうだな。なるべく遅く来てくれ。その方がいいな」
「ええ、待たせるくらいが丁度いいわね。でも、目立つ格好で居てくれないと解らないわ」
「ああ、何とか目立っているようにはしているよ。そして、探してくれ」
無茶を言う。目立ってくれと言っても、何をどうしたら良いのかが解らない。何か目印が必要だろうな。何がいいだろうか。
「そうだな。ユグドラシルの下で待っていることにしよう。そうしたら間違えないだろう?」
「そうね。一番大きな物が良いわ。その方が見つけやすそうだもの」
「解った。……それじゃあ、またな。待ってるから、なるべく遅く来てくれ」
「ええ」
2度も人生を過ごしたのは、俺くらいだろうな。でも、いい人生だった。でも、そうだな。もう少しだけ、ラウレーリンの顔を見ていたかったな。




