寄子にもポーションの作り方を教えた
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「とりあえずはこれでいいとは思うが、間に合うと思うか? 俺には間に合わないと思うんだが。いくらなんでも3年で仕上げてくるのは無理だろう?」
「そうね。でも仕方がないもの。作って効率化をするまでに1年はかかるでしょうし、そこから冒険者を集めて兵士に雇用するのにも1年。そうすると訓練期間に1年あるか無いかでしょうね。そんな兵士が使い物になるのかと言われたら疑問が残るわ」
「だろうな。寄子の面倒を見ないといけないってなってくると、後方要員で使うしかないかね? 前線にはうちの兵士を使うしかないだろうな」
「それはそうでしょうね。そもそもだけれど、準男爵家に戦力を期待する方が間違っているのよ。期待をするのは子爵家からよ。子爵家でも2か所も持ったら多い方だとは思うもの。公爵家や侯爵家とは規模が違うわ」
「戦略には組み込めないか。そもそもだ。配置は決まったのか? そろそろ送られてくるという話だっただろう?」
「送られてきたわよ。私たちが担当するのは200か所ね。それには街道も含まれるけど数には入っていないからかなりの広範囲を任されることになるわ。命令系統もしっかりとしておく必要があるし」
「……多いな。いや、仕方がないとはいえ、それだけの人数を集めないといけないんだよな。一応は兵士が200万、冒険者が5000万集まる予定なんだが、足りるか?」
「足りるとは思うわよ? 流石に街道までは兵士が足りないとは思うけれど、冒険者で何とか穴埋めをしていくしかないわね」
「そうだよな。一応聞くが、徴兵はしないんだよな? 徴兵すると食料なんかの支援が滞る事が予想されるんだけど」
「するわけがないでしょう? 徴兵した兵士なんて使い物にならないもの。対魔物の戦闘を甘く見過ぎね。雑魚級がどんなに増えても意味がないわ」
「解って言っているだけだ。それに食糧支援がなかったら戦えないんだから、農民は残しておかないといけないしな。流石に肉だけで戦えってのは無理だからな。食糧支援をしてくれないと前線の士気が持たない。食事はなるべく良いものを食べさせないと」
「そうね。農家を減らす訳にはいかない。そんな事は解り切っているもの。それでも十分に戦えると思うわよ?」
まあ、そうだろうとは思うけど、一応な。広い広いバズビーテイラー辺境伯家の領地だ。200か所でも少ない気がする。
ただ、俺達よりも上の侯爵家や公爵家が広すぎる土地を持っているから、そっちに比重が行ったんだろうな。頑張って欲しいとは思うが。
なんだかんだ言いつつも、大勢力であるミッチェルハーロウ公爵派閥だ。何とかなるとは思うんだよな。これで何とかならないなら、他の派閥がやばい。
ミッチェルハーロウ公爵派閥はポーションの大量生産に成功しているため、稼げている税金が多いのが特徴だ。そして、それは兵数にも跳ね返ってくる。兵士にはお金が発生するのだ。それを何処から工面するのかという話があるだろう?
主産業があれば別なんだろうが、なかった場合はどうか、あってもそこまでの規模で無かった場合はどうか。当然、兵数に跳ね返るんだよ。
今回、寄子たちを集めて夜会をやったのは良い。寄子たちも俺たちが結構な金額を買っているから、経済的な余裕はあるんだよな。特に俺が引き込んだ4つの家は、かなりの余裕がある。
それでもポーションの大量生産を追加したら、もっと凄い事になるだろう。冒険者も増えるし、兵士の負傷率も下がる。
ポーションの効果は、色々な所に波及するからな。単純に兵力が増強できる資金が増えるって話だけでも無いんだよ。
まあ、その分他の貴族家が弱体化するんだけどさ。それは生存競争だから仕方がないと思うんだ。これで皆が平等にならないといけないとかいう変な事を言ってきたら、そいつは終わったなって思わないといけない。
まあ、第2王子はそんな人ではないと信じたいけどな。第1王子は、残念ながら表舞台には立てないって事になっているんだし。
病気なら仕方がないよな。特定の病気であれば、薬もあるんだし、最悪体から切除してアムリタで治すって手もあるんだけど、どうやらそれでは駄目みたいなんだよな。
となると、色々と考えられることがあるんだけど、実験の結果、取ってはいけないものというものがある。それが心臓だ。これを切除してアムリタを飲んでも心臓は再度作られることはない。
心臓を切除した時点で死亡判定が出ているんだろうと思う。色々と実験はしているからな。腕や脚は簡単だし、臓器も割と何とかなるんだよ。だが、心臓だけはどうにもならなかった。飲みながら切除しても無理だったんだよ。
だから、多分だけど心臓が悪いのではないかと思っている。解らんけどな。治るのであれば治せばいいんだし、ミッチェルハーロウ公爵家からマクファウスト侯爵家に話が回ってくるだろう。
マクファウスト侯爵家とマクラーレン侯爵家がポーションの上位互換を持っているというのは、知っているはずだからな。その辺りは知られていてもおかしくはない。
まあ、出来たのも割と最近の事なので、アムリタやソーマの事は知らなくてもエリクサーやエリクシールの事は知っていると思うぞ。
直接は言って来ないだけで。でも、材料なんかには当たりを付けられるんだよな。特にエリクサーなんかはハイポーションと材料が酷似しているんだから。
問題は世界樹やユグドラシルの栽培方法なんだけどさ。それが解らないと量産が出来ない。でも、量産が出来なくても持っておくべきものではあるんだよな。
ハイポーションまでは作り方が解っているんだから、その内エリクサーも見つかるとは思う。何時になるのかは解らないが、見つけてくるだろう。他の派閥が発見するって事も多いにあり得る事だ。優位性が崩れる事は無いだろうけど。
結局は量産が出来ない事には始まらないのだ。量産するにしても色々と条件があるからな。前提の前提の前提をクリアしないと無理だという事もある。まずは対策ポーションの開発から始めないといけないからな。
さあ、準備を推し進めていくしかないんだけど、何処まで準備が出来るのか。連絡体制の構築から、色々としないといけないことが多いんだよな。
まずはこの貰った地図をベースに、何処に何人配置するのかを決めないといけない。街道も含まれているから、結構な範囲を守らないといけないんだよな。後ろの都市町村に被害を出してはいけないんだから。一応は最低限の戦力は居るみたいだけど。
極力それには頼らない方向で進んでいきたいと思っている。広すぎるのも問題だよな。バズビーテイラー辺境伯家は本当に広いんだよ。
これを普段から統治しないといけないのに、更には飛び地の管理まである。良く人材が揃っていないと不可能なんだよな。流石に歴史あるバズビーテイラー辺境伯家。人材は沢山居ると言う事なんだろうな。うちにも少し欲しいんだけど。
新興侯爵家であるが故に、人材不足なんだよな。まあ、他の家も似たようなものだとは思うけどな。基本的には殆どの派閥の貴族が昇爵したんだし。
守るべきものが一気に倍になったって家は多いと思う。下手をすれば3倍や4倍になっている家もあるだろう。マクラーレン侯爵家は約10倍になったんだけど。
やれることをやるしかない。それしか方法が無いんだ。ウェンリー兵士長が後100人くらい欲しいんだけど、そんなには居ないんだよな。
そんな人材が沢山居ても、統率に困るとは思うんだけど。統率するのは俺かクラークだからな。成長の度合いで俺かクラークになるんだ。
あ、でも現地に俺が行くのは確定しているらしいので。ラウレーリンから既に言い渡されている。何年戦わないといけないんだろうな。不安だ。




