アントンは勇者だった
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馬車で話してみた限りでは、フランチェスカが強いのは初めかららしい。何でか知らないけど、戦い方を知っていたみたいなんだよな。天性のものなのか? 才能があるとはこういう事をいうんだろうか。羨ましいとは思うけど。
で、何故か知らないが、フランチェスカはあれを悪魔だと言った。悪魔ってなんだ? よく解らないけど、魔物とは違うものらしい。
純粋な悪意の塊が悪魔? なんだそうだ。悪神に連なるもので、様々な環境から生まれる事があるらしい。よく解らないが、そういう事なんだそうだ。
これについても、昔から知っていたらしい。……どういう事なんだろうな? 俺と似たような感じなんだろうけど、俺とは違うと思うんだよ。
俺は悪魔なんて知らないし。昔から知っていたのであれば、教育にあんなに時間がかかるはずもないんだよな。文字なんて変わってないんだぞ? 通貨は確かに変わってしまったが、文字を覚えるのは簡単な筈なんだよ。
だから、俺みたいに過去に生きていた人間が、何でか知らないけどもう1度生きているって事は無いと思うんだよな。それなら俺も気が付きそうなものだし。
でも、まだよく解らないんだよな。その知識は何処から来ているのか。子供がよく解らないことを覚えているというのはよくある事ではある話なんだけど、具体的過ぎるんだよな。普通は妄想と現実の区別がつかないからってのがあるんだけど。
兄さんも同じ馬車に乗っていたんだけど、よく解らないって感じだったし。異常なのは異常だって思っているみたいなんだけど、何処がどうって感じには解らないらしいんだよな。
でもまあ、俺みたいな変な事になっていないって解ったから良かったんじゃないか? 昔の事を知っているって訳でもなさそうだったし。それなら俺も気がつくからな。
そして、領都アルローゼンに帰ってきた。兄さんには実家があった場所を案内したけど、変わり過ぎだろって言ってたな。工場になったからな。そりゃあ変わったさ。
初めの頃は面影もあったんだけど、今はもう何もないんだよな。後で姉さんにも会っていけって言っておいた。姉さんも元気にしているからな。俺は滅多なことでは会わないけど。
姉さんが避けるんだもの。仕方がないだろう? お貴族様にどう対処して良いのかが解らないらしいのだ。……兄さんも一応はお貴族様になるんだけどな。冒険爵って法衣貴族だし。姉さんだけが平民なんだよな。だからどうしたって話なんだけど。
まあ、話は色々とあるだろうが、とりあえず俺と兄さんとフランチェスカでラウレーリンと話をしないといけないんだよ。まずは情報の共有だ。
「そんな訳だ。俺が介入するまでも無かったのかもしれないが、人が死なないためにはそうするしかなかったって話だな」
「そう。フランチェスカも戦ったのね。……大人しくしているという選択肢は無かったのかしら? まだ確職もしていないのよ?」
「介入してしまわねば、全滅する恐れがありましたもの。それは介入しますわ。悪魔は強大な敵ですもの。普通の兵士では荷が重いと判断しましたわ」
「貴方はもっと、いえ、今回の事を聞いてはっきりと思ったけれど、フランチェスカも異常な枠に入るのね。ハインリッヒと似ていると思っても良いのかしら?」
「いやー、馬車でも3人で話をしてたんだけど、弟とは違う感じなんだよな。こいつの場合、文字の読み書きなんて1日で終わらせて、何かを一生懸命してたしな。今思うとポーションを作っていたんだろうけど。娘の方はそんな異常は無かったんだろう?」
「そうね。そこまで異常かと言われると疑問があるわね。ハインリッヒの方が異常だわ」
「教育には他の兄弟姉妹よりも時間がかかったしな。異常ではあるんだけど、方向性が違うというか、似てはいるんだけど、俺とは違う様な感じがするんだよな」
「そうなのでしょうか? 私としては、何故か子供の頃から知っていたので、何も違和感を感じなかったのですが。今回の悪魔も出てくるなんて思ってもみませんでしたし」
「そうなのよね。悪魔が出てくることを知っていた訳では無いのよね。悪魔の事を知っては居たんでしょうけれど、ついて行くことになったのは偶然だもの。花嫁修業から逃げ出したのが正解だものね。それが結果的に良かったのでしょうけれど」
「だよなあ。その点は兄さんと違う所なんだよな。兄さんは初めからあそこに向かっていたんだろう? 未来予知だっけ? そのスキルで」
「おう。このタイミングで行くのが良いってのが解ってたからな。そのタイミングに合わせて行動していたんだよ。まあ、俺もよく解らないスキルではあるんだけどな」
「未来予知、一応記録としては残っているわよ? フランチェスカも学校に行ったのだから解るでしょう? 未来予知のスキルが何を意味するのかは」
「はい、お母様。未来予知のスキルは、勇者が聖剣を与えられた時に得るスキルの事ですね。なので、伯父さまは勇者で確定なのでしょう」
「そうね。勇者という職業があると思っていたのだけれど、どうやら違う様なのよね。この場の話を聞く限りでは、だけれども。そこまでは学校側も把握をしていなかったのか、前例がないから解らなかったのかは解らないけれど」
「それと、勇者になると、レベルの上限が解放されるのでしたよね? 確か通常の人間はレベル100までしか上がらないのに対して、勇者はレベル300まで上がりますから」
「え? 兄さんってそんなにレベルが高いのか? レベルって滅茶苦茶上がりにくいだろう? それを300まで育てるのって無理じゃないか?」
「いや、そうでもないんだよな。確かに俺も聖剣を貰う前はレベルが60から70くらいだったと思うんだけど、聖剣を手に入れてからは一気にレベルが上がったし。300には2年も前になっているな。だけど、職業は勇者じゃないんだよな」
「職業は関係ないのでしょうね。何が原因になるのかは解らないけれど、神から聖剣を受け取ったのであれば、勇者よ。それで確定なの」
「冒険者の位に勇者があるのは、その為ですわ。聖剣を所持し、レベルが300まで成長を遂げたものを勇者というのです。なので、伯父さまは勇者なのですわ」
「おー。なるほどな。俺は勇者で良かったのか。職業は剣帝なんだけどな。だから聖剣なんだろうけど」
「剣帝なあ。……なあ、レベル300ってさ、全部のスキルが30まで育っているという事じゃないのか? それって強すぎないか?」
「全部30になっているな。聖剣を貰った時にSPを20貰うんだよ。それでレベル300まで上げると、丁度全部が30になる。未来予知も30まで育っているぞ。まあ、未来が見えるからと言って必ずしも良い訳では無いんだけどな」
「不都合な未来も見えるでしょうからね。それに見るだけではなく見せられることもあるらしいから、どうしても回避できない未来もあると聞いているわね」
「そう言う事だな。今回の未来は、変える事が出来る未来で、一番良い未来を選んだつもりだ。死者が出てないだろう? 姪っ子だけで勝っていたならば、30人は死んでたからな」
「……そこは私の未熟な所ですわね。まだまだ修行が足りませんわね」
「いやいやいや、普通に考えておかしいからな? まだ確職をしていないんだから、戦えている方が異常なんだから。それを忘れないでくれよ?」
何のための職業なんだよと。フランチェスカの常識もちょっとズレているんだよな。ただ、俺みたいに昔を知っているって訳では無さそうなんだよ。
昔の事情を知っていて、それでかつ文字も知っているとなると、俺と同類なんだろうなって思うんだけど、文字は知らなかったみたいだし。
異常なのには変わりがないんだけど、何かが決定的にズレているというか。よく解らないんだよな。まあ、今回の様な事が起きなければ、割とどうでも良いとも思うんだけど。




